俺は時計を持たない営業部員でつまり仕事ができない
もらい物の手帳に不明瞭な単語だけ書きつらねて
昼間を秋葉原で過ごし歌舞伎町に立ち寄ってとにかく帰ってくる
今日は何本のエロビデオを店に突っ込んだ ....
新しい雨合羽を買うという

同じ色で良いだろうという父に
母はピンクがいいと言った

野良着は 弟のお古でも いい母であった
農作業の汚れは しつこい
捨ててもいいような服を 着ては ....
何もない ガランとした部屋で

ギターを弾きます

よく響きます


教会の礼拝堂や 

川べりのみどりを

想いながら 弾きます


たいていは バロックかフラメンコ
 ....
とても淋しい人と会って
とても淋しい話をした
とても淋しい店でした食事は
そこそこに美味しかった
それからとても淋しい歌を歌って
とても淋しいさよならをした
目の高さで手を振ると
そ ....

 おなかがすいたらごはんをたべよう↓
 よ              そ
 た              で
 な              も
 か              い
  ....
ささやかな いたみを ともなった ささくれ
きっと きずかない

きもちに みあった じかんで
きもちの こもった きすを

へいきなかおして そのすきまを
とおっていくのは やめて
君にあてて手紙を書こう
便箋
ティファニーの
スカイブルーな

世界は
そうだね
まだもう少し続くみたいだ
ボクは
ボクの周りの
ごく限られた人たちが
平和でいてくれたらいいと
 ....
ミネラルウォーターのペットボトルの中に
小さいけれども水の世界

携帯できる海が欲しいから
専ら水を持ち歩くのかしら

いつもいつも
海へ還りたいと思っているのかしら

ここでは
 ....
よっぱらって 蛍光灯

感傷的な音楽と 時間

紙の上の

小さな かくれが
けだものの口からはいつも涎が垂れていて
その臭いは数百メートル先まで届くが
けだものは気づいていない
もちろん
涎が垂れていることに

けだものの体毛は針のように硬く
生えている ....
もう少し

もう少しだと
思わずには、いられない

と僕は、僕の生まれた町のとおりの言葉で
書こうとするんだが

カナシイ
異物なんです

僕は

言葉に対して
山から
 ....
いきものがいきものでなくなるしゅんかん
世界は
小さなポケットで
ゆりかごのたわめきで

いきものがいきものでなくなるしゅんかん
そらはそらいろ
うみはうみいろ
くももたいようも
か ....
かさをさしながら自転車をこぎだそうとしている男の
ぎこちないひだりてと
ジーンズのひざのうしろあたりが
みょうに
みょうにあたしのきをひいて

その男のかさのいろと
いまのそらのいろがお ....
 正午過ぎには
 クリーニング屋がYシャツを届けにくるので
 僕は部屋で待ってます

          

           感動をお届けするために今日は ....
僕 達 は  も つ と 一 緒 に ゐ る べ き だ つ た 。

遠 く で 鳴 く  蜩 の 夏 。
さかなにはさかなの
けものにはけものの
くらい、影があって
さかなにはさかなに
けものにはけものに
それぞれのくらしと
それぞれのねむりが

境い目の波に
夜の月明かり
揺 ....
結婚したてのころ
奥さんがバスンバスン布団を叩く音を聞いて
親のかたきじゃないんだから何もそんなにまで
なんて思ったけど
十年目に
「布団は親のかたきなの」
衝撃の告白
親のかたきに ....
あるとき 泣きたくなって

でも 上手く泣くことが 

できなかったので

半ばムリヤリ

「泣けるから!」と貸してくれた

レンアイ映画を見た



やっぱり それでも
 ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あたたかい求愛がわたしに届く
唾液に光った男の喉をうっとりと通りぬける
わたしの小指

満たさ ....
あいつはとても優しい
プラスチックの歯ブラシが風呂場で
ふいに落ちたときにおもうくらい
それくらいさみしい
大阪で

散乱する破片を踏んでみてから
それが言いたいことだと気付く
僕 ....
罪をあがなおうとは言わない


空は青い。
青くなくてもいい。


来る途中に蟻を踏みつぶした朝だ
海の香りに目をさまし
ふと見れば 波

誰を待っているのか
どんな言葉を待っているのか


不思議な涙は
いくつも流れて空に消えた

君の香りがした
君は希望の香りがした

 ....
からくりを

すこし うごかすたびに

とても つかれるので

きょうは

こころだけ めをつむって

すわっています
あたしを
さらって
あたしを
飼って
あたしを
なでて 

そしたら
あたしは

あなた

ために
いつも

にゃー

鳴いて
あげる
から

あなた
 ....
最初から
おじいさんや
おばあさんが
いたわけではないのです
ただ風ばかりが吹く
何もない夕暮れのようなところから
むかし、むかし
と物語はいつも始まるのでした
やがてお話が終わる ....
じゃんけん、
負けたからぼくが去ればいいの?
きみは勝ったのにどこかにいっちゃった
そういうのって、
最初に決めとけばよかったんだ
たぶん
ケンケンパーだったら
もっとちがったのかもしれ ....
わたしのからだは
出来損ないのモンタージュで
つぎはぎのでたらめの
パッチワークのモザイクで

ちゃんと機能しないもんだから
子宮にできるはずの内膜が
肺にできちゃったりして
月経の時 ....
こいさんや
もうちょい静かにでけへんか

そら、
お母ちゃんに買うてもうた チェーンソー
ごっつぅ気に入ってんのは
ようわかるんやけどな

あんまり振り回しよったら
しまいに壁、穴  ....
魚が手紙のようなものをくわえたまま
道の真ん中で力尽きているのを
少年は見つけました
水を泳ぐ魚にとって
ポストはあまりに遠かったのでしょう
少年は手紙のようなものを
代わりに投函しました ....
心細さにうつぶせて
哀しく疎ましく

しょぼんと僕の影が
そこいらで
くたりと寝そべっている


今宵
僕に声は無く

ただひたすらに
ただ
ひたすらを

求めて黙り
 ....
大西 チハルさんのおすすめリスト(339)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
(自己紹介のかわりに)- 古溝真一 ...未詩・独白3504-11-4
いつのひも_いつも- 砂木自由詩16*04-11-2
ギター弾きます- こむ自由詩1*04-11-1
淋しい人- たもつ自由詩4004-10-26
おなかがすいたら- いとう未詩・独白1304-10-26
ささくれ- 玉兎自由詩404-10-9
背の割れた魚- umineko自由詩904-9-18
エスケープ- ミズタマ自由詩104-9-18
かくれが- こむ未詩・独白204-9-15
けだもの- いとう未詩・独白29*04-9-15
あくがれ- 石川和広未詩・独白7*04-9-13
そらいろの- umineko自由詩404-9-7
さかみちのまがりかど- 吉原 麻自由詩304-9-5
正午過ぎにはクリーニング屋がYシャツを届けにくるので僕は部屋 ...- カンチェ ...自由詩20*04-8-19
約束- 有邑空玖携帯写真+ ...13*04-8-18
シルエット- いとう未詩・独白26*04-8-18
スイッチ- たもつ自由詩6004-8-17
けっ- ソラ太自由詩2*04-8-14
美しき日々- 石畑由紀 ...自由詩3204-8-12
大阪で- 船田 仰自由詩1004-8-12
サンデイ- フユナ携帯写真+ ...13*04-8-12
とまどい- 春日野佐 ...自由詩404-8-10
きょう- こむ自由詩104-8-7
あたし、ネコ- ミズタマ自由詩1*04-8-3
童話(物語)- たもつ自由詩22*04-7-30
その、イメージ- 望月 ゆ ...自由詩404-7-30
わたしのからだは……- 佐々宝砂自由詩804-7-30
こいさんや- 捨て彦自由詩604-7-28
童話(手紙)- たもつ自由詩24*04-7-27
くたり- 松本 涼自由詩3*04-7-24

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