夏にゆうれいがいなくなってから
夜はとても蒸し暑くなって
何だか過ごし辛くなった

ゆうれいを捜しに
ときどきぼくらは心霊スポットに出掛けるけれども
工事中にたくさん人の死んだトンネルにも ....
年を重ねることではなく
生きることへの
笑顔にすむ
哀しげなしわ
触れれば
暖かな
てのひらから
伝わる
重み

ありがとうを繰り返す
私はもっと綺麗なこえで
さえずりたい ....
ボクは君を
幸せにしないでしょう

それと
逢いたい気持ちとは



小さなパラソルに
寄り添って歩く

少しだけ
雨が降って
 
 
 
曇った窓ガラスに
家の印をつけて
それから
母の勤めている店の印をつけて
でたらめな道でつなげる
窓が汚れるから、と
後で怒られたけれど
それがわたしの初めて描いた
世界地図でした ....
君がぽかんと口を開けているのは
口の中で風が吹いているからだ
その正体が何であるのか
問う方法も知らないまま
ある日突然に
君は君であることに気づくだろう
そしてそれは
君が君で無いこと ....
おばあさん たべねば だめだ

見舞いにきた人が
そう 励ましてから
おばあさんの 体調は悪化した

食べれねぐなったがら もうだめだ
と 急に思いつめたらしい

看護婦さんがみかね ....
笹を食べ飽きた
パンダのよう
腹を出して
倦んで少し照れくさいな
毛むくじゃら
涙でしっとり
湿ってても
抱きつきたい
そっちは汗ばんで
温かいんだね
タオルで巻いた氷を
二人の ....
月のきれいな夜に友達に言った
そんなポンコツスクーターじゃ
どうがんばっても月には行けない
じゃあ見てろ、と友達は言うと
アクセルを一ひねりして
鳥海山をジャンプ台にして
飛んでいってしま ....
真夜中に笛を吹くと蛇が来るよ
死んだお婆ちゃんは
いつもそう言っていたけど

んじゃ
真夜中にディジュリドゥ吹いたら
一体何がくるんだろう

試しに吹いてみたら
隣の家のダンナさんが ....
500円玉貯金して

ジャンボ宝くじを買う金がない

そんなことじゃ

いつまでたっても金持ちにはなれないだろう

頭を使って

金を使わず

金を使って

気を使わず
 ....
私の葬式がささやかに執り行われ
友人らが久しぶりに集まった
青空には透明な道が果てしなく続き
新緑に人々の喪服が映えて美しかった
一滴の涙も流されず むしろ
想い出を懐かしむ声で
小さな式 ....
ぼくは というと
このからだに いま とどまっている
このからだが うごくことを やめたとき
ぼくは からだと ともに
たしかな きおくを おいて
どこへ つながってゆくのか
わか ....
わたしは半分
半分しかない
上手く言えない
だって半分だから
半分しかないから
上手く歩けない
上手く息ができない
上手く泳げない
いつも悲しい
月の沈んでゆく夜

あいまいな風を許した明かりが
動きを止める

月の背後が透け始める頃
水を見つけた記憶が夜を知る


月の沈んでゆく夜

あいまいな返事を許した暗闇が
幕を ....
脳みそが
君にとっぷりと浸かってしまって
手がつけられない

引きずり上げても 引きずり上げても
ひたひた滴る君の残像が
後を絶たず 伝って落ちる

もはや私は 君で形成されている
 ....
うすい月が窓までおりてきて
わたしの絶望を笑うのだった
からっぽになったところで出発だ
ほんとうの旅は いまからはじまる
なんて こともなげに言うのだった
用なんかないよ
会いたいだけ
見せてよもっと
君を

明日はきっとあるなんて
どこの誰が保証してくれるの
今君と会えなかったら
今君と愛し合えなかったら
どこに生きる意味があるの
 ....
私小説というものがほぼ死に絶え、小説はエンタテイメントとして書かれ・読まれ・消費されるものになって久しい。それに対して、詩というものは、未だに“私詩”とでも呼ぶべきものが大半を占めているように思える。 .... 焚き火の火を見つめながら
煙草を吸っているから
涙もくしゃみも煙のせいにできる

焚き付けの新聞紙にはテロのニュース
世の中のもめごとみんな燃やしてすっきり
なんてわけにはいかないけど
 ....
とても寂しそうに立っていたから
声をかけられなかった
檻の中
100センチの
ペンギン

タイミングが全て合ったら
結婚しましょう
氷の上で

夕方の風は冷たくはないの
ぬるいの ....
あなたはわたしの何もかもを知らないし
わたしはあなたの何もかもを知らない
それでいいと思う

それでいいと思ったら
夏の柔らかい部分では
雨の方で都合をつけて
わたしとあなたを
水たま ....
十二番目で
いつも言葉を間違えてしまう君は
その次の交差点では
左折ばかりを繰り返している
東京
狭い夕暮れで
夢から覚めたばかりの抜け落ちた体を
ついでのような角度でドアの隙間に潜り込 ....
おもいではいくつかぞえても どんな過去も おなじになるから
ときどき、かなしくなる

かなしいうたを、うたいなさんな

あけがたをみつめて

やっとねむりにおちて
うたうことは

わたしの たましいの かたちを

そっと ゆびで なぞるのと にている
すべてのおんなのこは
みんな桃の実のようで

ピンクに染められた指先を
風が撫でてゆくたびに
わけもなく泣きたくなる
土砂降りで
街は
真っ白に
光っていて

おれは
雨の終わる場所を
ずっと
探し続けている
入院してる友達のために折ってるのと
その子はちょっと淋しそうに

鶴を折っていました

それを手伝おうと
わたしも折ったのですが
できあがった鶴の
羽を広げようとしたとき

その子 ....
  やさしさの
  形は何かと尋ねたら
  君は丸だと答えたね
  金柑蜜柑夏蜜柑
  すこやかに香り

 
  夕暮れの
  色は何かと尋ねたら
  君はまっすぐ指差して
 ....
棺桶に釘を打ち立てる音
葬儀場に響き渡って
弱い子供はわけもわからず泣く
強い大人も少しだけ泣く
おしまいの音
おわかれの音
日曜日に夕日があたるので
さらに 奥まで入り込みますと

サヴォイの 看板が

悟ったように私は

このままの 状態で
さらに 奥へと進みました



壮健な 壮健な  ....
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