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おかげで
その夜
人間は初めて
魂を分かち合った
誰もが泣いた
泣かない人間はいなかった

ひとしきり泣いたあと
その罪の重さに耐えかねて
誰もが死んだ
死なない人間はいなかっ ....
初出:
ウエノポエトリカンジャム3 公式パンフレット「Iu(イウ)」(2005年夏)
(http://www.upj.jp/)
「詩なんかよく知らない人にネットの詩について伝えるメッ ....
いつのまにか
あなたがいなくなることが
いつのまにか
怖くなっていて
それは
幾日もの
あなたと私の
笑顔の証

とても不思議なことに
朝はいつも訪れる
目が覚めると
朝は ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている

夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
帰る場所のない人こそ一点に留まる
寂しさを解体して
目を瞑る
うつむかない
前を見ない
定まらないこれは
警鐘なのかもしれない

孤独とは
つながらないことではなく
むしろつな ....
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
争いは銃からではなく
言葉から始まることを知らなくてはならない

言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
言葉の扱いが ....
大江戸線のホストは
千代田線に乗ることができない
みどりの色の
まぶしさにうつむいて
落ちていく
その先に

大江戸線のホストは新宿で降りて
それから
鼻をかんでみる
する ....
もうずいぶん昔のことなのに
最近になってもあけみは
僕の前に現れてきて
彼女はまだ
忘れていないらしい


        僕が彼女を忘れていないように
           それ ....
「あけみ」という女の子の話。
違うかもしれない。もしかしたら僕の話かもしれない。

あけみが僕のそばにいることに気づいたのは彼女の一周忌の夜
彼女にはとても好きなカクテルがあって
僕は供養の ....
他の女と遊んでるとすぐに怒って
そのくせ
中指を突っ込んでやると
悲しそうな声をあげながら
すぐに抱きついてきた
寄ってくる女を全部食ってた頃の話
たぶん好きじゃなかったと思う

包丁 ....
かわいいとか好きとかそんな
実態のないものを餌にすると
飢えてる人ほど
よく引っかかります
花束とかプレゼントとか
疑似餌(ルアー)がよく効く人もいます

小魚はリリース。
たいてい集 ....

 おなかがすいたらごはんをたべよう↓
 よ              そ
 た              で
 な              も
 か              い
  ....
けだものの口からはいつも涎が垂れていて
その臭いは数百メートル先まで届くが
けだものは気づいていない
もちろん
涎が垂れていることに

けだものの体毛は針のように硬く
生えている ....
さかなにはさかなの
けものにはけものの
くらい、影があって
さかなにはさかなに
けものにはけものに
それぞれのくらしと
それぞれのねむりが

境い目の波に
夜の月明かり
揺 ....
苫小牧の少女が一篇の詩を書き上げる頃
渋谷の未成年たちは今日の居場所を探す
小さなハコで鮨詰めになって揺れながら
沖縄の夜の珊瑚礁を思う
糸井川の漁村の少年は
明日の朝の漁を邪魔 ....
母方の祖母の雪江さんは
70歳くらいでガンで死んで
お通夜の次の日に突然生き返った

その時なぜか僕1人しかいなくて
雪江さんは自分の死化粧を見て
「えらい別嬪さんやなぁ」となぜか ....
∧表∨

やぼったい
ねったいぎょ
やっぱりぜったい
やりたいさかり
さっぱりばっさり
しっぱいばっかり

やぼったい
ねったいぎょ
ていたいてったい
ふんだりけったり
いっ ....
朝起きたら
田中だった

田中くんおはよう
よう田中
あ 田中君だ
田中の言うことなら間違いない

田中さんこれ受け取ってください
下駄箱で告白までされる

本当の事を云 ....
生きていくことに休みの日などない
僕たちは精一杯呼吸しながら
いつも何かを犠牲にしていく

手を翳す
その行為が
そこにある空間を削いでいく
僕たちは何も生み出してはいない
そ ....
大陸棚の向こうで誰かが手招きしている
見慣れない服を着て、砂っぽく笑っている
傍らには、けだものがいて、何か囁いている

規則正しい波の音が
回転する灯と溶け合っていく
灯が波 ....
ある晴れた日
手紙を出しに行くとポストは
「秋だなぁ」と
しみじみもらし
それから私に気づくと
真っ赤になって
照れていた
ときどき、じゃないな(笑)、よく、あるのだけれど、
そんなつもりで書いた詩じゃないのになぁと思っちゃう
感想なり批評なりあって、
でもまぁ、そんなのはどうでもいいんだよな。
「この人はそう ....
夜中に枕元で谷川俊太郎が詩を朗読している
確かな滑舌で(谷川さん)
完璧な技術で(谷川さん)
「ここは台所ではありません(谷川さん)」
谷川さんは「定義」を読み終えると
次に「ことば ....


野村さんの奥さんにはきちんと名前があるが「野村さんの奥さん」と呼ばれても野村さんの奥さんはあまり気にしない
野村さんの奥さんは決して「若奥さん」なんて呼ばれないことを知っているがそ ....
なんだかよくわからないことを
なんだかよくわからない声で
喜んでいる
昔の話らしい
まだ
生まれてもいない
かさついた粘土細工が削げ落ちるように
(ぱらぱら)
頬がこけていくの ....
大西 チハルさんのいとうさんおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あたらしい武器- いとう未詩・独白15*06-5-25
Hello----,Hello----._私たちは、つながっ ...- いとう散文(批評 ...4105-12-19
しあわせ- いとう未詩・独白16*05-10-7
夜になると、魚は- いとう未詩・独白3905-6-13
やみまつり- いとう未詩・独白1205-5-16
武装放棄- いとう未詩・独白63*05-5-9
大江戸線のホスト- いとう未詩・独白8*05-5-3
すべての世界はつながっているというのに- いとう未詩・独白1105-4-8
- いとう未詩・独白17+05-4-8
あけみ- いとう未詩・独白1505-4-8
釣りをするひと- いとう未詩・独白505-3-30
おなかがすいたら- いとう未詩・独白1304-10-26
けだもの- いとう未詩・独白29*04-9-15
シルエット- いとう未詩・独白26*04-8-18
遠い朝、泣かない夜- いとう未詩・独白21*04-7-5
雪江さん- いとう未詩・独白3804-7-2
ねったいぎょ- いとう未詩・独白504-6-28
名前- いとう未詩・独白23*04-6-9
年中無休- いとう未詩・独白604-5-17
遠浅- いとう未詩・独白10*04-3-15
ポスト- いとう未詩・独白1104-3-5
つれづれ- いとう散文(批評 ...1003-12-22
夜の谷川俊太郎- いとう未詩・独白503-12-15
つみうみ- いとう自由詩1903-11-26
面影- いとう未詩・独白203-8-11

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