朝起きたら
田中だった

田中くんおはよう
よう田中
あ 田中君だ
田中の言うことなら間違いない

田中さんこれ受け取ってください
下駄箱で告白までされる

本当の事を云 ....
どこか
いま
どこか
知ってるけど雨
降ってるけど
存在感覚かな

あんまり
ない

傘あるけど
ひとあるいてるけど
ねこ
首筋かいてるけど
おとこ
あくびしてるけど
 ....
吉岡君
電車の中で思わず声をかけそうになった

よく考えてみれば
こんな時間、こんな場所に
吉岡君がいるはずもないというのに
あの日と同じ顔
学生服のままで

そんな僕はまだ
 ....
ぺたり
ぺたり

あしあと
のこして

なんの
かくしんもなく
きょう
あしたと
つづくと
しんじている

いきることで
みたされる
なにかが

くたり
くたり ....
夜の隙間に入り込んで
月ももう僕を見つけられない
哀しみは満ち潮みたい
失くなることはないから
今日も僕は 独りで夢をみる


冷たい水に両手を浸して呟く
「みんないなくなればいいのに ....
生きていくことに休みの日などない
僕たちは精一杯呼吸しながら
いつも何かを犠牲にしていく

手を翳す
その行為が
そこにある空間を削いでいく
僕たちは何も生み出してはいない
そ ....
遠くに行こう

あなたが言ったから

来てみたの
ずいぶん遠くに

でも遠くなんて
どこにもなくて

ここはどこでもない
つれづれに

ペンをとってみると

ぼくのノートには

きみのなまえと ぼくのなまえの

あいあいがさが いっぱい


かさの真ん中の線

まちがってかいちゃって

あせ ....
 
 急患で呼び出される医師      の妻

 制服を着たままたしなめるパイロット     の妻

 いつも勘でつくってんの ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス

薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピ ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
4本の弦を見つめるあなたの写真を見つめる4人の仲間たち 大陸棚の向こうで誰かが手招きしている
見慣れない服を着て、砂っぽく笑っている
傍らには、けだものがいて、何か囁いている

規則正しい波の音が
回転する灯と溶け合っていく
灯が波 ....
ここから出なくてはならんのである
いつもよりは前向きな気分なのである
なんとかせなならんのはわかっているのである
何をどうしたらいいのかもわかっているのである
こんなことしてる場合でないのも
 ....
すこぶる逆だった
逆でした
逆だったのは
コンタクトレンズだったもよう
なんか変だとおもったんだ

冷えたゆうべのカボチャコロッケ
彼は常識人であるらしく皿のうえで微動だにしません
 ....
ある晴れた日
手紙を出しに行くとポストは
「秋だなぁ」と
しみじみもらし
それから私に気づくと
真っ赤になって
照れていた
耳鳴りが
止んで

はじめて耳鳴りに
気がつく


たった今も
消えなければ解らない
何かに包まれているのかもしれない
今朝、レモンを産んでしまった
それは、色も形も匂いもレモンそのものだった
もし産んだのが卵だったら対処のしようもあったろうに
なんでレモンなんか産んでしまったんだろう
レモンに耳をあてると ....
たとえばそれは
黄色と黒の表紙がついた
どこにでもあるスケッチブックで
軟らかい鉛筆を握って
記憶の底の君の笑顔を
なぞってみる
のだけれど

たとえばそれは
終電を逃しちゃった
 ....
なんでもないことで
ペンを走らせている

愛のなかで

書ききれないものを書こうとしている

そんなにたくさんの
想いがあるわけじゃない

数えられないほど
弱く
ピンでとめて ....
ときどき、じゃないな(笑)、よく、あるのだけれど、
そんなつもりで書いた詩じゃないのになぁと思っちゃう
感想なり批評なりあって、
でもまぁ、そんなのはどうでもいいんだよな。
「この人はそう ....
暑中お見舞い申し上げます
 今年は母さんの新盆だから
 せめて墓参りにくらいは帰ってきなさい
                  父より

   追伸
   そういえばクロがおとと ....
夜中に枕元で谷川俊太郎が詩を朗読している
確かな滑舌で(谷川さん)
完璧な技術で(谷川さん)
「ここは台所ではありません(谷川さん)」
谷川さんは「定義」を読み終えると
次に「ことば ....
あれっ
お客さんも うそ をお探しですか
うちはもともと まごころ屋 なんだけどねえ

ええ いいですよ
お代の方は 必要な時間だけ
お客さんの寿命で払っていただきます


軽い ....
自由になりたい
自由になりたい

っていうのが
口癖だったわけ

そしたら朝起きたら
翼がついてたわけ

そりゃもう嬉しくてね
飛びましたよ

ぐるぐる
ぐーるぐる

で ....


野村さんの奥さんにはきちんと名前があるが「野村さんの奥さん」と呼ばれても野村さんの奥さんはあまり気にしない
野村さんの奥さんは決して「若奥さん」なんて呼ばれないことを知っているがそ ....
祈りをこめてやれば
たどりつくと
おもっていたんだから
赤いくちびる
霧でみえない
やわらかな膜

せなかの音
呼びたいのは何
赤い点々
地図のうえ
おちる
うかぶ

 ....
大丈夫、シナチクは食べられるから大丈夫。

大丈夫、海を渡らなくても大丈夫、
溺れるなら、歩いてゆけるから

優しいのは同じで、寂しいのは八分目。
だからいつも同じ髪型でも平気

いつ ....
倉庫に積まれても
思い出すのは 彼のことで
「藁が多いですよね」とか話していた
目の前の男に

「足1本ちょうだい
しがみついて寝るので」

と言ってしまった

外に出たら
これ ....
大西 チハルさんのおすすめリスト(339)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
名前- いとう未詩・独白23*04-6-9
あめもよう- 石川和広自由詩5*04-6-8
- たもつ自由詩2804-6-8
ゴースト- 玉兎自由詩4*04-6-6
満ち潮- 有邑空玖自由詩304-5-23
年中無休- いとう未詩・独白604-5-17
遠いところ- チアーヌ未詩・独白204-4-20
あいあいがさ- 望月 ゆ ...自由詩2*04-4-19
なりたい職業- 山内緋呂 ...未詩・独白7*04-4-17
世界- たもつ自由詩3904-4-2
ハピネス- 船田 仰自由詩804-3-31
あら、困ったわ- たもつ自由詩5004-3-26
いかりや長介- ミサイル ...自由詩1204-3-24
遠浅- いとう未詩・独白10*04-3-15
とにかく書いてみるのである- 佐々宝砂自由詩604-3-13
ぼくの憂鬱- 船田 仰自由詩5*04-3-8
ポスト- いとう未詩・独白1104-3-5
耳鳴りが止んで- RT未詩・独白4*04-2-9
レモンの日- たもつ自由詩4204-1-30
輪郭だけが残っている- 山田せば ...自由詩904-1-14
- そう自由詩103-12-30
つれづれ- いとう散文(批評 ...1003-12-22
猫の出家- 山田せば ...自由詩2803-12-20
夜の谷川俊太郎- いとう未詩・独白503-12-15
まごころ屋- AB(な ...自由詩5*03-12-11
煙草- ミサイル ...自由詩2403-12-11
つみうみ- いとう自由詩1903-11-26
りずむ- 石川自由詩703-11-22
ガールガールガール- k o u j i * ...自由詩14*03-11-16
錆び- 山内緋呂 ...自由詩903-11-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12