あかい花、血の滲みただかなしくて
    唇ぬすみ逃げる夕焼け


あかい花、きれいだねってつぶやいた
    水に落ちればいつか見た夢


あかい花、口にしたなら消えてゆく
    ....
パステルの世界広がり
この一時 空がてれる
やわらかなブルーと
うすももの雲が
ほほ寄せあって

ほらね
ほんのりグレーの雲
きょとんとくぐって
天使がふんわり
降りてくる

 ....
(貴女は、だんだん、眠くなる。)


欲望はいつも、最後に瞳孔をひらかせる。

深く閉ざされた眼をもつ者の数だけ、暗い夜の、虹をみる。

荒野を疾走する犬の群れ。


 ....
{引用=
赤くて甘い熟れた先端よりも白くて硬くてすっぱいお尻を
齧ったときのほうがずっと春に近づけるんだってさ。
朝から晩までへたのまわりに齧りついたのに、今日の天気は雪です。
舌がただれて痛 ....
夕暮れの町を潜る

そこは、綺麗な町

雪を踏む音が響く

電柱の影、重なる少女


烏の親子

頭上から影を降らす


右に立つ案内板の文字


 ....
未来へつづく愛なんて

ぼくの旅路にはなかったんだ

人生や社会に

なんの影響も及ぼさないところで

ひとの心とあそんでいる

こどもって

どんな大人になりたいんだろう
 ....
 
 
風に舞う嘘を見ている
風に舞うのは雪だから
僕は嘘をついている
嘘をついているのは僕だから
僕は風に舞っている
風に舞うのは雪だから
僕はもうそこにはいない

肩に白く積も ....
青空に月

こころは
もっと

大切なことに
とっておいて
■罫線

歩くことなんか出来ないってわかっていても
真っ直ぐに続く道を知りたかった
言葉はあまりにも無防備すぎて崩れそうで
その柔らかさを利用して思い切り固くした


発しては、ほろほ ....
てのひらに乗るくらい
小さな桃色の巻貝だけ
あなたに送ったのは
あなたがくれたお手紙が
あまりに優しすぎて
どうご返事してよいのか、思いつかなかったから


その貝は、私が小学生の ....
ちいさな声
まちがいでなく
そんな
気がしたのです

さくらの木の下で、
ぽつんと
咲きほころんだ
黄色いクロッカスの花に、
そこだけ、せっかちな春がやってきていました

“Ye ....
おもいで

10円玉を握りしめたいつかの少年が泣いていた
こんなにも近くにコンビニがあるのに
駄菓子屋という夢の国は遥か遠くで
疎開してしまって

コンクリートだらけの街並みはいつも ....
{引用=銀色の月を砕いた細雪
虚飾の街にも、しんしんと
上野発カシオペアはふるさとゆき
すれちがう旅人のなつかしいアクセント


耳の奥では遠い遠い子守唄
かあさんの声、 ....
夕暮れに迷いこむ

迷いこんだつもりもないのに

迷いこんでいる

青灰いろに

おかされてゆくまえの薄暮

じぶんが何処へゆこうとしているのか

一瞬、いや、しばらく分からなくなる


それはまるで ....
 
 
目を瞑ると落下してる
驚いて目を覚まし
また目を瞑る
ふたたび落下
それを何度か繰り返し
その恐怖に慣れた頃
私はやっと
眠りにつく

夢で見た
あの青い海も
本当は ....
はじける光を逃がしたくなくて
手のひらで両耳をきゅっとふさいだ


いくらあたたかな毛糸で肌を覆っても
手足は温度を忘れたかのように冷たい
冬は嫌いじゃないし寒さにも強いほうだけど
この ....
冷たい銀色の刃を
白い腕にあて
力を入れてスーッと引く
白い皮膚に赤い筋がつく
なぜだかわからないが
心が落ち着く

けれどすぐに不安にかられ
再び刃をあてて一気に引く
何度これを繰 ....
暗黒の空の下には灰白色の砂が硬く積もっていた
海底は果てしなく広がっている

僕の銀色の船は今、嵐の大洋に来ている

大小のクレーターは蟹の足跡やヤドカリの巣穴のようだ

この嵐の大洋は ....
見えないナイフが

空気を切り裂くと

景色は加速する



僕は時計のワニに怯えて

部屋の掃除に明け暮れる



千切れた布切れみたいな寂しさは

何処にも結びつか ....
三十年ぶりに会った母
記憶の片隅にも無い母
けれど会った瞬間に
本当の母なのだと実感した

今まで母(と呼んでいた人)に感じていた
違和感の訳がわかった気がした
何故だかはわからない
 ....
真っ青な空
ぽっかりと浮かぶ白い雲

この景色を
切り取って折りたたんで
紙飛行機にして
あなたに送りたい

少しだけの
メッセージを添えて
「ありがとう」
小鳥が死んだ。
何の前ぶれも無く突然落ちていた。
鳥が死んだ事に驚いたが
それよりも自分の心が波打たない事に驚いた。
何の感情もわかない。
涙も出ない。

子供の頃から色々な生き物を飼っ ....
オリエンタレ・ベイスンから
いくつかの高地(テラ)と海(マーレ)を越え
ようやくこの海にたどり着く
小さな銀色の船を岸に寄せるけど
この岩だらけの灰色の海には水が一滴もない
すぐそばにアルタ ....
ひかりとかげ
ひかりとか げ
ひかりと かげ
ひかれ 私は蜥蜴

ひかれ げげげ
ひかれ かげで
銀色の緑が 芽吹く  

しろい陶器のような世界
真綿にくるまれて ....
ニコライ堂の鐘楼に
大きな黒い月が重なって見える夜
空気は鋭角の厳しさをもって
僕を立ち位置から取り除こうと
鈍くて黒い月光りが刺す。

ニコライ堂の裏を降りて行く坂の途中で
首の長 ....
山陰地方の刑務所で演奏したことがある
開演まえ刑務官が所内を案内してくれた
哀しみの影を探そうとしてしまうわたしがいた
風呂場も見せてくれた
それには少し違和感をおぼえた
演奏会がはじまると ....
ひまわりを思い出す

夏、なにげなく通った街道に

群生していたひまわりを

川沿いのグロテスクなホテルで

ゆっくりと狭い風呂に入ったね

ひまわりを思い出す

黄色でらくが ....
愛といのちは似ているかも知れない

どちらも永遠ではないところが

どちらも生きることそのもののようなふりをしているだけで

なにかもっと大きなものの仮の姿のようなところが


自尊 ....
青空模様のタイルに覆われたような
ガラス天蓋のあるコンコースを歩く
ひとけのすくない午後の駅には
のどかな旅愁が満ちている
上空は強い風が吹いているのだろう
立ち止まった路のうえを
雲が落 ....
こぼれたミルクは飾りボタンの溝を泳いで
くるくると光を跳ね返していた
いつまでたっても混ざり合うことはなく
胸を埋めるような匂いが辺りに漂い
大気ばかりが乳白色に濁っていた


窓の向こ ....
ハイドパークさんのおすすめリスト(600)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あかい花- 石瀬琳々短歌9*10-2-4
天使の時間- 鵜飼千代 ...自由詩7*10-2-3
催眠術師- 楽恵自由詩5*10-2-3
((いちご)のつぶつぶ。)革命- 夏嶋 真 ...自由詩30*10-2-2
綺麗な町- 山中 烏 ...自由詩3+*10-2-2
未来へつづく愛なんて_WOMEN_AT_THE_SAME- 吉岡ペペ ...自由詩7+10-2-2
風に舞う雪を見ている- 小川 葉自由詩4*10-2-2
真昼の月- 風音携帯写真+ ...310-2-2
ノートのおと- あ。自由詩12+*10-2-1
なぎさ便り- 楽恵自由詩8*10-2-1
- 月乃助自由詩14+*10-1-31
線香花火- 窓枠自由詩18*10-1-27
Sonnet_菜の花- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...23*10-1-27
街の風景- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1210-1-27
落下- 小川 葉自由詩410-1-26
真冬の灼熱- あ。自由詩9*10-1-26
包丁- 綾瀬のり ...自由詩510-1-26
月面航海記(嵐の大洋)- 楽恵自由詩10+*10-1-23
- 自由詩5*10-1-23
- 綾瀬のり ...自由詩710-1-22
紙飛行機- ありす自由詩810-1-22
小鳥- 綾瀬のり ...散文(批評 ...1110-1-21
月面航海記(静かの海より)- 楽恵自由詩11+*10-1-21
ひかりとかげ- るるりら携帯写真+ ...10*10-1-20
ニコライ堂の鐘楼に- ……とあ ...自由詩15*10-1-20
鏡の中から- 吉岡ペペ ...自由詩7*10-1-18
ひまわり- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-13
愛といのち- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-11
奥行きのある記念碑- 楽恵自由詩8*10-1-11
白く濁った世界- あ。自由詩16*10-1-6

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