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おんなとわたしもまた

時間や空間や生命のいちぶをなした

ちいさな文明にちがいなかった


川は文明のゆりかごだ

ヴォルガをみつめていてそんなことを考えていた

青と灰いろに ....
人類を代表して最愛にねじこんだペニスは
ぼくをまるで岬の突端に立たせていたのだった
風が吹いていた

ここに地終わり、海始まる、

愛の最前線とはこんなところだったのだ


クリムトの描く至福の顔にお ....
東京の空がせまいと言ったのは
ちえこだった

彼女は感覚と真実を
せまい世界から発信していた

ぼくはひとつの特権だ
ぼくしか聞こえないちえこなのだから

ひとりカフェでのむ珈琲
この炭汁を彼女にも分 ....
遠い天体から

ひかりが届いている

それはぼくから見れば

永遠と

言ってしまいたくなる距離だった

そんなに離れていても

引力など働いているのだろうか




 ....
ヨシミはカワバタとユキオのどちらが好きなのかを考えたことがない
ユキオとサヤマのときは考えてもいたような気もする
カワバタに借りたプルートウというマンガを読みながらその考えたこともないことをはじめ ....
あの小山のてっぺんの公園に
十七のぼくは二十六の女と上った
ふとくてぐねったまっ白いアスファルトの道
したで買ったハンバーガーは
チーズの足腰のない冷えた匂いと
ピクルスと湿っぽいパンの淋し ....
青い雨と蛍光灯の光が見える
朝めざめてまだ空いている車中で
ぼくのまだ冷たい鼻を中心に
きょうも世界を考えはじめている

命を使いきることを課していたら
不倫なことはしたくなくなる
どう ....
きみんとこ、自動倉庫できるんだ、

ようやく工事物件の話をひとつ掴んだ
いまある自動倉庫を移設したいんだけど、きみやってみる、と現場のコガネイ係長が声をかけてくれたのだった

カタヤマの言い ....
となりのカプセルのアラームに起こされたユキオは浴場にゆき湯につかり頭を洗い全身を洗い歯を磨いて髭を剃りトイレを済ませてカプセルホテルを出た
8時まえにはメーカーに着き通勤ラッシュの正門まえに立った
 ....
冷遇されてたんだろ、つめたい会社だな、かわいそうに、
そんな注文いらんわ、って怒鳴られたことがあるよ、いまさら遅いよ、

所長のあとがまとしてお客様を回るのは気が滅入ることも多かった
手応えも ....
所長最後の日、社長がカタヤマとともに営業所にやって来た
社長はユキオの髪型を見て
おっ、こころを入れ替えてがんばってるんだなあ、
と言って顔をほころばせた
社長と所長とユキオで主要なお客様を回 ....
市の幼稚園、小学校、中学校のこどもたちの絵が集められて

市の美術館に息子たちの絵も飾られている

息子たちにせかされて美術館に出掛けた

じぶんの成果を恥ずかしげもなくひとに披露したくな ....
春に近い

夏に通うころ

なまめく

てらりと

ひかる東京

銭湯をさがして

フーガで

はしる細い直線

民家

町工場

小学校

線路

なまめく

人工のひかり

人工のひかりばかりだ
 ....
八重洲口ではなくて丸ノ内側から出た

ああ、なんだか思い出す

丸ノ内のオフィス街を

ぼくらは昔フェラノ内と呼んだ

丸ノ内のOLと付き合うと

平日ランチのあと

ぼくらはその界隈でフェラさせてい ....
ピンクと灰色とブルーが混じり合って

あたりがもうすみれ色になっていた

春にちかい風が吹いた

LEDほどのつめたさが鼻を撫でた

きょうの天気がなんであったのか

わからなくな ....
目に見えないあなたを

ぼくはなんどもコピーした

そして

年端もゆかない精神に

ぼくはなんども貼りつけていた

あなたの苦しみや痛みを

ぼくはじぶんのものとしたかった
 ....
終わらない轍を抱えながら

時への妄想を考古していた

時は迷路に曳かれている

命や命の周辺を発掘する

それらは無機物になって

感性や知性に弄ばれていた

終わらない轍を ....
俺ってこんな感じだ

牛に乗って
花のついた帽子をかぶって

顔だけ影を差し入れて

崖したの小道を牧歌的にゆく
そらは青いのか、曇りなのか

緑はまるで六月の闇のようで

今だによちよちやっているん ....
肌さむいが水をふくんだ夜だった

水のぶんさむさは何処かぬるかった

ことしさいごの年始の会合のあと

熱気にすこし汗ばんだからだに

夜は心地よくてなにか昔を思い出させた

どん ....
ライラックの香りが飛び込んできました

車を停めたときには気づきませんでした
4月の夜のことでした

まわりを確認してから枝ごと花を盗みました
それを車のダッシュボードのうえに置きました
 ....
空のうえは宇宙でしょうか

ぼくには空のしたしかありません

あらゆる哀しみと同苦したいのです

空のうえなどいらないから

あらゆる哀しみと同苦したいのです


天国なんかありません

地獄なんかも ....
十七のとき

二十六の女と付き合っていた

対等だと思っていたけれど

そうではなかったはずだ

いま考えると恥ずかしい

アルバイトさきに女を迎えて

よく女の部屋までいっし ....
真島正人さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(22)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ヴォルガ考- 吉岡ペペ ...自由詩610-11-13
愛の最前線- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-10-5
平成☆ちえこ抄- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-10-4
遠い天体- 吉岡ペペ ...自由詩1410-4-22
群青のサンドウィッチ- 吉岡ペペ ...自由詩910-4-9
六月の涙、アスファルト- 吉岡ペペ ...自由詩1510-4-3
春の青雨- 吉岡ペペ ...自由詩510-4-2
蛇は転ばない- 吉岡ペペ ...自由詩710-3-26
蛇の謝罪- 吉岡ペペ ...自由詩710-3-18
蛇の夢- 吉岡ペペ ...自由詩310-3-11
蛇つかい来たる- 吉岡ペペ ...自由詩410-3-4
不意に- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...10*10-2-28
なまめく- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...810-2-25
フェラノ内- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-2-18
やはり命か- 吉岡ペペ ...自由詩2410-2-8
ぼくはあなたをコピーする- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-29
終わらない轍- 吉岡ペペ ...自由詩810-1-24
俺って- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-1-23
水をふくむ夜- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-22
ライラック通り- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-4
空のうえなどいらないから- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-1-2
六月の白い月- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-1

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