六月の涙、アスファルト
吉岡ペペロ

あの小山のてっぺんの公園に
十七のぼくは二十六の女と上った
ふとくてぐねったまっ白いアスファルトの道
したで買ったハンバーガーは
チーズの足腰のない冷えた匂いと
ピクルスと湿っぽいパンの淋しい味がした

神戸の町を見つめながら
二十六の女はぼくを分からせようとしていた
これが肉を焦がし鈍く胸を痛ませる
情愛のこじれなのだろうか
とにかくまっ白かった
ぼくが恋愛とかいうものの現実に
ひとりの傍観者であれた最後の瞬間だった

あの小山のてっぺんの公園に
十七のぼくは二十六の女と上った
ふとくてぐねったまっ白いアスファルトの道
したで買ったハンバーガーは
チーズの足腰のない冷えた匂いと
ピクルスと湿っぽいパンの淋しい味がした






自由詩 六月の涙、アスファルト Copyright 吉岡ペペロ 2010-04-03 01:41:07
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