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母は時折話して聞かせてくれた
その 夏の日のことを
まるで 昔話を物語るように
淡々と淡々と
話して聞かせてくれた



どこへ行った帰りだったかしら
小さな弟を連れて
畑の中の一 ....
お元気ですか
            わたし
 今日
      手首  
           切りました
ふふ
     あなた
         また
  かなしいかお
    ....
偶然に
通りがかったチャットでは
まさに
ログが消されるところ

削除
とあなたがキーを打つ

誰かが
削除とキーを打つ

あなたの
意志でキーを打つ

あなたの
意志で ....
今日は雨雨の一日でした。いやもう昨日か。セブンまで買い物いっても膝から下がびしょびしょです。風邪ひくわ。

ほんと、漫画みたいに、自分の回りだけ傘で空気が保たれていて、あとは円形に雨が囲んでる。そ ....
世界のどこかで
一秒あたり二人死ぬそーだ
あの人もその一秒の二人のうちの一人にすぎないわけだ

「自分が死ぬ瞬間に、どこかでもうひとり死ぬ」

それは少しだけ優しいトリビアな気がする
そ ....
紫の薔薇が咲いている

私の手の中で

薄い花弁は紙で

雨に濡れたら

萎れてしまうのよ

鬱のように
先日気づいたのですが僕にはクチバシがありません。
羽も少々不足です。
今にして思えば生まれからして胎生でした。

どうやら僕は鳥ではないようです。
揚子江の上流に見慣れない生き物がいて
現地の人は成人の儀式にそれを食べる
雨の降る夜はいつも
腹の中で卵が孵って
鼻の穴から糸が
するすると
巻き付いて
柔らかな
殻になる

 ....

眠り足りないまま起き出す
冷蔵庫まで8歩
時間にして約2秒のあいだに
おれの欲望は確かに沸きあがってくる


冷えた水を飲み
シャワーを浴び
髭を剃り
コーヒーミルのハンドルを ....
武装して
ディスコテークへ出かけては
都会の男と女を観察
その頃のモードといえば
薄く笑う中森明菜
サイレントアイドルデュオウインク
たぶん
神のお告げ
ナインボール弾けて
水割りは ....
曇り空に似合いの栗の花
白濁の匂い
蒸せる空気に重く混ざり咽る

萌えあがる緑にそそぐ霧雨は
「熱帯雨林」という言葉を浮ばせて

栗の花
呼吸困難

緑のトンネル
国道4号線
 ....
暑苦しくて、雨の音が
夜がぼやけた夜に
私を連れて行く。
とろりと濃密な空気。

重ねゆく日々に
適応して
今は今を愛して
一つの夢に、魘される。

咲いた花が
その後どこに行く ....
 オレンジを冷蔵庫から取り出し
 二つに割って
 片方をサランラップで巻き
 冷蔵庫に戻す
 もう片方を皿に載せ
 ちゃぶ台の方へ持っていき
 座って皮をむぐ
 開けてある窓から
 ....
月など見ない日々が
何ヶ月も過ぎて
気がつけば
もうすぐ夏至が来る
7月の青い
海の日が来る

幸せに向かい
心ならずも
胸はずませ歩いていたのに
いつの間にか
その頂点は過ぎて ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている

夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
深夜にテレビのスイッチをいれた。
テレビは番組を映し出した。

「どうだ?」 テレビがきいた。
「べつに」 僕はこたえた。

番組の中で観客が笑い声をあげた。

「笑わないのか?」 ....
生ぬるい屋根裏にあがると何かのぬけ殻がそこにある。
僕が入れそうなくらいにそれは大きい。
「入ってもかまわんのだよ」とぬけ殻は言う。
僕は少し考える。
やはりそれは間違ったことだ、と思い遠 ....
神様がやってきて
恥ずかしくて
無花果がないので
代わりに葡萄の

神様は通り過ぎて
そのまま
もう会えなくなった
股の下から
赤いものが垂れた日
「お前をつれていくことはできない」
とネコは言った
「お前はこの旅に耐えることはできないからだ」
と言った
「それほど過酷なのだ」

凛とした目で遠くを眺めるネコ
何かを決意した ....
空はどこまでも鈍い雲に覆われていて
海まで続く暗く長い道を
目隠しされた罪人どもが牽かれてゆく

贖うことなど決して叶わない
あまりにも重い罪を懐に抱いて

だが その足取りは重くはない ....
(ぽとり)

点滴1本3時間

(ぽとり)

ペンとノートがあったら詩の一つでも書けそう
だけど悲しい詩になりそうだから書かない

(ぽとり)

透明なビニール容器から
半透明 ....
 サラリーマンの振りをする
 花売りの振りをする
 学生の振りをする
 独裁者の振りをする

 朝だからと
 眠そうな顔をして嫌そうに
 でもちゃんと用意されている理由に安心して
 ....
さいとういんこさんのお腹は大きい
大きく膨らんでいる
さいとういんこさんの子供が大人になる頃
僕はもう59歳だ
それまで生きているかどうかわからない
生きているつもりもないし
自信もな ....
わたしの心が
銀河を巡り
川を流れて
花を咲かせました

誰も知らないけれど

わたしさえ

知らないけれど

わたしの聞いたあの音
石が転がるような
海のさざなむような
 ....
帰る場所のない人こそ一点に留まる
寂しさを解体して
目を瞑る
うつむかない
前を見ない
定まらないこれは
警鐘なのかもしれない

孤独とは
つながらないことではなく
むしろつな ....
天気のいい日ほど何もしたくない
自分でも病んでるなとは思うぜ
一旦何もしなくなり始めたら止まらない
もはや全てが面倒で 世界の全てに傍観者で
愛しいもののために何ができるかと考えてみても
行 ....
大江戸線のホストは
千代田線に乗ることができない
みどりの色の
まぶしさにうつむいて
落ちていく
その先に

大江戸線のホストは新宿で降りて
それから
鼻をかんでみる
する ....
「ノーミスの人生なんてつまらない」

という川柳なんだかアフォリズムなんだかわからない
しかし断じて詩ではない
言葉、を
得意になって語る人を
先生、と
呼ぶ身にもなってくれ

 ....
あなたがトースターなら
わたしはパンになりたい
あなたの熱でわたしは焦がれる
あなたの想いを体に刻んで

あなたがトースターなら
わたしはパンになりたい
あなたが刻んだ熱を残 ....
まっくろでーも きにしない
まっくろでーも きにしない
きにしない きに あっ
(ジャムのふたを落とす)


まっくろでーも きにしない
まっくろでーも きにしない
まっくろでーも き ....
チアーヌさんの未詩・独白おすすめリスト(306)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
母の物語- さち未詩・独白12*05-7-27
暑中お見舞い- コトリ未詩・独白2*05-7-20
削除- umineko未詩・独白7*05-7-15
傘とわたし- umineko未詩・独白5*05-7-10
もうひとり死ぬ- ヤギ未詩・独白7*05-7-8
紫の薔薇- 蒼木りん未詩・独白205-7-6
どうやら- やなし未詩・独白105-7-6
柔らかい殻- いとう未詩・独白1205-7-5
欲望を肯定する- 安部行人未詩・独白2+05-7-4
真夏のファンデーション- 蒼木りん未詩・独白205-6-28
栗の花- 蒼木りん未詩・独白3*05-6-17
夢現- かのこ未詩・独白605-6-16
夕渇き- マッドビ ...未詩・独白305-6-13
6月13日- 蒼木りん未詩・独白3*05-6-13
夜になると、魚は- いとう未詩・独白3905-6-13
深夜番組- Monk未詩・独白305-6-6
柔らかい殻- Monk未詩・独白405-6-6
葡萄の葉- いとう未詩・独白705-5-31
荒野- Monk未詩・独白1205-5-30
罪と罰- 大覚アキ ...未詩・独白305-5-25
やっぱり悲しい詩になってしまう- ベンジャ ...未詩・独白15*05-5-24
パントマイム- マッドビ ...未詩・独白305-5-23
さいとういんこさんのお腹が大きい5月22日- いとう未詩・独白1505-5-23
巡って戻って咲きました- ふく未詩・独白205-5-18
やみまつり- いとう未詩・独白1205-5-16
鬱スパイラルより- 守山ダダ ...未詩・独白105-5-16
大江戸線のホスト- いとう未詩・独白8*05-5-3
まだ早い- いとう未詩・独白3*05-5-3
パンの憂鬱- いとう未詩・独白9*05-5-1
さっき台所で歌ったうた- ピッピ未詩・独白705-4-19

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