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優しいメープルが好きです

いつもこの店に来ると必ずこれを
甘い色をかけて

午後
ガラス越しに柔らかい昼
メープルの反射

私の前にあなた
二人の間にはスコーン
わたしの心が
銀河を巡り
川を流れて
花を咲かせました

誰も知らないけれど

わたしさえ

知らないけれど

わたしの聞いたあの音
石が転がるような
海のさざなむような
 ....
探しものはあっちみたいだ

ゆっくりと
確実に
足取りは早くなる

あおそらの下
知らない内に僕は笑って
電線の五線譜を見上げる
三日月は細い弧を描きながら
歩くリズムで夜を唄う
譜を行き来し 生まれて三日の自分を唄う

夜毎に変わる 自分の歌を
今日はぴりぴりと夜 静けさが集まる冬の夜です
加えて寒さも仲間に入るようで 足元の雪はぎゅむぎゅむと音をたてます
寒さは星を磨くので 星は喜んで配置についていました

そんな帰りは ぬくもりが ....
バスの窓から今日の陽がまっすぐこちらにあたります
木の影のリズムが頬を通っていきます
それは前にいる車のテールランプよりも少し早いテンポで

傷だらけの窓から入る暖かさは 春がもう来ているよう ....
人工宇宙が日にさらされ 影を落としています
夜になれば 足元をこうこうと照らしだします

星の影は音もなく 黒く動くのです
ピアノジャズにゆれて グラスに色水を注ぐ
彩度を少し落としたセピアの空気を 長い煙が流れ泳ぐ
その小指の高音 鍵盤がはねる
私の気持ちは泡と跳ね ゆっくり細いかかとでリズム
天井のプロペラが  ....
遠くから はさみの鳴る音が聞こえる
それはとても正確で 狂いの無いリズムで
冬の雲を切りそろえ 月の出る準備を
飛び散った雲は星に変えよう

はさみの刻む音で 月がくる
光輪のファーを巻き ....
オレンジ色の雪になったら
あの人を迎えに行こう
おいしい空気を用意した
あの家へ一緒に
ストーブのヤカンはもうからからでした。
冬とストーブとの狭間で、ゆっくりと考え事はできませんでした。
笑顔と私の準備を
花に笑われないよう
覗きこむ目に
優しい遠い香り
青を受けて光る細く
短い暖を夜へと繋ぎ
長く長く伸びゆく冬
たくさんの紙片が撒かれて散って落ちてきます
これは誰かのカーテンコールなんでしょうか

私はそれを静かな病院の採血待合室、
大きな等身大以上のガラスから見ていました

降り積もる紙片
溶 ....
部屋の中には、薄暗い静寂と時計の針の歩く音しかありませんでした。
朝から白い人と格闘する気にもなれず、
ぼんやりと人肌ベッドにくるまれていたいのでした。

けれど、ベッドの中で暖かい夢を見なが ....
ロードヒーティングの海に
島は浮かんでいました

島には白い人々が小さく住み
春になると島ごと音もなく
海に飲み込まれていくのでした
夜の空気は光を磨くので
光も鳴るように笑います
あなたと手をつないで
私が少し流れていきました

今までは1だったのに
あなたに少し流れて不安定になりました

つながって
感情が流れていきます

あなたの中に私を見るわけです

 ....
冬の窓辺に羽が生えてました。氷の。
寒い地域に生息する鳥は、夜に飛びます。
誰も姿を見たことはなく、窓に羽を置いていきます。
窓ガラスが羽の形に凍っている ....
灰暗い店に立ち込める匂い
ビールとカクテルが笑い出す
煙草の煙は七色に泳ぎ
そうして私たちは手を
"この黒いイライラを詰めてぶっ放したい"
そんな言葉は形にもできず妄想の中で蜂の巣にしてやりました
青い雪に優しく反射を
日が鈍く曲がり降ります
堅い 青い海の上に君は立つ
黒い 傘なんて持ちながら
冬雨の音が、換気扇につぶつぶ言ってます。
つぶつぶと聞こえる暖かい部屋の中で、あまり聞かない洋楽をラジオが歌ってます。

 シンギン イン マイ ライフ

おぼろげに聴き取れるのは、 ....
フライパンに割り入れる朝

お皿に乗せるそれは

ただの目玉焼きではないのです
風が

青の水たまりの上。
雨にこんにちは 空にさよなら

夕暮れ オレンジの風味が細かく刻まれて雲へ 空へ
葉色がもう少しだと告げる 空高く上がる茶葉

道の長さが斜に感じるのは きっとお腹が空いたせい
カスタード ....
空が一人で降りてくる事の無いよう
山がいたりします


雲が寂しがらないよう
風が一緒に流れます


木の幹が温かいよう
日が優しく話しかけます



全部優しくつながってる ....
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