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迷質な氷はかたまり
時に 織りこみ
いくえもの波形をひしめく

たいらかになって 眺める日

ほのじろく
透きとおるロック・フラワーの反光
水凍された海峡は
北緯48°のあたりまで夏 ....
愛ってなんですか
それでおなかは満たされますか
今月の家賃が払えますか

愛ってなんですか
それはあたたかいものですか
疲れた体を癒してくれますか
この連日連夜の不眠が治りま ....
みんな頭の上に
金魚鉢を持っていて
歩けば中の水が

ちゃぷんちゃぷん
揺れている

ときどき
金魚が入っている人がいると
みんなが振り返る

水が濁って
少ない人がいた時は
 ....
あなただけしか知らない秘密があって
あなただけしか知らないってことが私の秘密で
私たちはそうやって誰にも知られないように
秘密をつむいでゆく
{引用=わかってる

魂を教えることはできない
そもそも
魂を教えることはしない

精神論で支えられる部分は
言葉から受ける印象ほど広くない

それでも
教えるというところに
ひ ....
思い出は
時に抗(あらが)う逆行性

たった
一文字の喘(あえ)ぎが、
砂時計の上下を違える
するり、と開いた物語の行間に滑り込む
望んでもいないのに
わずかな隙間からむしりとられ ....
ふいに手にした{ルビ銀匙=スプーン}を 
見下ろすと 
逆さの僕が 
こちらを見上げてゐる 

銀匙に映る小さい僕と 
銀匙を持つ大きい僕の 
瞳と瞳の間を 
結ぶ 
透きとほった時 ....
   人でなし

森が忙しく葉を揺らす
カッコウが巣の上で木々を見渡していた
小石のような小鳥の卵を
一つ二つと落としていくのだ


真ん中に一回り大きな卵を産むと
愛しむこともなく ....
うすい水の膜を通して
いちにちの過ぎるのを待つ
泳ぐに泳げない、
不器用な蜥蜴の成れの果ては
にんげんに良く似ているらしい


わたしは髪を切る
意地の悪い快感をもって
不運の絡 ....
黒い瞳で上目遣いにに見つめる。
ちょっとはにかんでみせる。
無意識に。
ドル札を受け取ったとたん。
無意識が意識になる。
ちょっと民族衣装のすそを直す振りをして上目遣いで見てみる。
私は本 ....
私が物心を付いた頃
入退院を繰り返す父は、
心臓病の、体の弱い人でした

それなのに、
父の笑顔に
ひどく私を幸せにする力があって、
それを見るために小さな私は、
クレヨンで何枚も ....
責任は重大だが
昼寝
二度寝
うすむらさきの雲の向こうで
夕日がしずむ
水羊羹の表面を
スプーンですくうように
なめらかな冷たさを泳ぐ

信号機が ぱっぽう、と
くりかえし諳んじて
歩道橋はひとの重みにたわむ
み ....
夢が 微睡んでいる
緑の葉陰ものうく揺れる
やわらかな午後を

その瞼を 胸もとを つまさきを
うすい風が吹きすぎる

夢は そうして 自らを
夢みている あえかに甘やかに
その夢の ....
切り削る弦月は
生温かい月明かり
星の角先が知らぬ間、円みを帯びている
 
願いを込めれば 
河瀬に
天の河の流れは淀み
瀞(とろ)に溜まった星たちが
あふれて
私(ここ)に落ちてく ....
 
 
ごむとびしてる
おねえさんとよんでいた
おんなのこは
いまはそこにいない

きんじょでくらすときいた
たんしんふにんの
おっとをまついえで

あいにいきたいけど
きょり ....
陽の沈む蒼白の空
壮麗な瑪瑙(るり)の雲は
銅青の空を梳(くしけず)る
私の額に
はらはら
それは震えて落ちてくる
もう構わない
歩いて
涙を流して
ぼんやり引っ込め、それでも
そ ....
幸せだったら
誰も詩など書きはしない
一文字でも
書いてしまえば後戻りのできない、
あなたは
詩人のはしくれ
行き場などない
銀河の小さな島宇宙に住まう囚われ人
詩人はだから、いつ ....
喧騒のなか
細い雨のメロディ
梢にしがみついて
姿を変えてみる

みんな
どこへ向かうのだろう
遠い、稜線をこえて
あしたも、あさっても
きゅうに
手をつなぎたくなって
あなたの ....
空の低いところ
まる が
貼り付くさま
きれい
薄紫の
ほくろ ぴたりと
空に寄り添って
引き摺られながら
消えた
また地面の下にゆくね
私の知らない裏側に
混ざりにゆくのね
 ....
荷を負う人々の足
裸足の足裏に小石のむごく食い込む
しかし頓着はない
人々が見上げているのは一羽の鷹

苦役に口を開き
前後の者を探す目は黄色い
荷の重さは刻一刻と変わり
頭上に日はな ....
わたしはちっとも朽ちない
咲いているあの赤い花のように
なぜわたしはいつまでたっても
朽ちていかないのだろう

食パンに生えたカビをまとっても
古くなるだけ
わたしは朽ちない ....
     酒の呑み方を考える



田んぼに水が
入ったんだかどうなんだか
蛙の合唱を子守唄がわりに
うとうととしつつ我が生涯をなんとはなしに振り返り
いつの頃からか
我が人生 ....
健康な足音は一昨年の写真の向こうに逃げて行ってしまった

固まった笑顔は癖
すっかり 乾いてしまって
私の喉はもう唄わないのです

ドとレとミとファとソとラとシ
それぞれの変と嬰
舞台 ....
熱い靴底がどしゃぶりに冷やされて
フェンスを乗り越えた風が髪を濡らす
前線が停滞していますと
携帯ラジオが伝えるけどれど
停滞の下の僕の街は
なんて騒がしい夕暮れだろう
横向きに傘を差す人 ....
小さなまどから
両手を広げたら
境も {ルビ閊=つか}える枠もなかった

風は湿り気
きょうもいくつもの紙ふうせん
昇ってゆく
まだ、両手広げたまま 吸って 吐いて


十字架のか ....
骨のような夏が街におりてくる
空はまぶしすぎて暗示しない
目を細めて輪郭や影を
確かな物にしようとしているだけで

湿った風は川からあがってくる潮の香りがする
どこか遠いところまでいつ ....
はしゃいだ頃を思い出しながら
あなたは静かに浜辺を歩く

海と陸の境目を
なめらかな曲線にしてゆく足跡

ふと立ち止まって拾い上げた貝殻に
ひとすくいの海水を満たして

あなたはそれ ....
考えてみれば終点の西高島平は
笹目橋のたもとにあるような駅で

我が家から結構近いところを走っている
はずなのだが印象が薄い

開業当時の電車はもう引退して
地方鉄道で第二の人生を送って ....
さといもの葉の上を
するんするんと滑ります
あ、
  (あ、)
水滴、すいてき、てきてきてき、
曇り空の弱いひかりに
あなたの瞳はうるんできらめく
つかみどころのない
あいのことば
 ....
瑠王さんの自由詩おすすめリスト(1289)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「氷河の先」- 月乃助自由詩3*09-6-30
痛点- 涙(ルイ ...自由詩1*09-6-30
金魚鉢- 未完自由詩10*09-6-30
秘密- sekka自由詩109-6-29
「魂の授業」- ベンジャ ...自由詩7*09-6-23
「消夏のとき」- 月乃助自由詩3*09-6-23
銀匙の鏡_- 服部 剛自由詩409-6-22
ふさわしい言葉- 千月 話 ...自由詩8*09-6-22
とかげ- 銀猫自由詩13*09-6-22
働く子供- 村上 ま ...自由詩209-6-22
「Father’s_Day」- 月乃助自由詩5*09-6-21
世界の果てとしての私- 吉岡孝次自由詩209-6-20
はるか- ことこ自由詩4*09-6-19
夏に至る- 塔野夏子自由詩4*09-6-19
「星受胎」(せいじゅたい)- 月乃助自由詩5*09-6-19
まご- 小川 葉自由詩209-6-18
「瑠璃の櫛」- 月乃助自由詩1*09-6-18
Strawberry_honey- 月乃助自由詩4*09-6-18
さよなら、鳩- 佐野権太自由詩17*09-6-17
太陽浴- 佐藤真夏自由詩9*09-6-16
- 非在の虹自由詩209-6-16
不朽の私- 百瀬朝子自由詩9*09-6-16
酒の呑み方を考える- ふくだわ ...自由詩309-6-15
かつての響き- 照留 セ ...自由詩209-6-15
紅い入道雲の下で- ススメ自由詩109-6-15
六月のキイホール- 唐草フウ自由詩8*09-6-15
残照- たりぽん ...自由詩1309-6-15
「貝殻一枚分の海」- ベンジャ ...自由詩4*09-6-14
三田線- kauz ...自由詩8*09-6-14
さといもの葉の上を- ことこ自由詩6*09-6-14

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