すべてのおすすめ
どこへ行こうか――
そう問いかける森の
落ち葉は湿って素足に心地よい
(靴は捨ててしまった)
赤や黄や私を包み込むまだ青い
木の葉よ お前の匂いにむせて
ひたむきに傾けるやさしさに ....
僕の国が返り討ちにしていた
ああ 誰もいない部屋から 溢れていく
人たちとして その声を
練習した 暗い国の言葉に
違う文化ではない僕は 夜のどこか彼方の
それにめがけて 向かって投 ....
ふと君と出会ったので
なにを思ったのか
結婚する気になってしまい
程なくして言葉に出してしまい
ふと言葉に出してしまったため
なにを思ったのか
結婚することが現実的に思え
程なくして ....
Convenienceでいいの。
どうぞ使ってやって。
便利って、好きでしょ?
嘘も偽善も必要ないわ。
私だけのあなたじゃなくていいの。
あなただけの私じゃなくても。
目の前にいるとき ....
視線を一身に背負い、幻覚の真似事、薄ら笑い
心臓に空いた底無し沼、埋められぬが故、僕は
思春期の一言で済ませられたフラストレーション
理解していた恥、理解していた筈、ああそれでも
哀し ....
ラブレターフロム蒲田
もしもあなたが鶴見にいたら
どんだけ近いのよって
呆れるでしょう
そんでもって
直接来いや!って
怒るでしょう
ラブレターフロム蒲田
極東の列島を斜陽が染める頃
コーカサスの空は真っ青に燃えている
極東の海に三日月が沈む頃
文明の交差点・カイバル峠は荒れ狂っている
星々より静かにせめぎ合う
神の法 と 血の神話
....
半分
どんなおじさんにでも
その時だけ恋をしてしまう女の子がいる
父の日にプレゼントを贈り続ける女の子がいる
おじさんとセックスしてお金を貰う女の子がいる
半分お金で半分趣味らしい
....
男よあなたは
力強いその腕を彼女に見せるべきではなかった
女よあなたは
唇にのぼる歌を彼に聞かせるべきではなかった
人々の行き交う雑踏で
緑香る木立の中で
小雨に光る橋の上で
あなた ....
{引用=空想が先行する
光速で潜行する
瞬間、閃光が起こって
頭から爪先までぼくが乗っ取られてしまう
やめてよね、誰かとの約束を蒸し返すのは
千項にも及ぶ不可侵条約}
....
生きる意味がわかってしまった
その男はもうこの世に
やり残したことなんてない
置き忘れたものなんてない
全てを知ることができたのは
オリオンが輝いてた夜
宇宙の外れで彼は
無数の流れ ....
人は、降っていきますが
この風はいつも背中にあった気がします
開いた傘だけで飛び出していくことは
難しいこと、と形作られて
それでも
降っていった人たちの行方まで
答えてはくれないのかもし ....
駐車場のわきに
見知らぬ実のなる木があって
くるりとくれよんで描いたみたいな
小さなきいろい丸いのが
道にいっぱい落ちていた
わたしはつっかけサンダルの
ぴんくのつま先でそれを ....
{引用=眠れよい子よ
月がほしいと泣く君よ
闇夜の空に手を伸ばし
きつくきつく握っても
月はその手をすり抜けて
君の心を絞めつける。
ほしいほしいと泣けば泣くほど
月は君を支配して
....
影響
少しだけの賞賛が
少しだけの満足が
少しだけの尊敬が
少しだけの裕福が
それが人生の全てだ
と気づくのに人生の大半を費やしてしまった。
少しばかりの賞賛と
少しば ....
手取り14万で都内のアパートぐらしじゃ
刹那的に生きる以外のライフスタイルなんて
望めないよねと
黄色い電車の中で、話していた女子がいた
おきまりのように「いい人いないかね」と
相づちをうつ ....
人形と メールをし合う 人形と
絵画と 踊り明かす 絵画と
入ってる 入ってないと 気のはなし
嘘世界 ま ....
地球の裏側の海岸から勧喜に沸く人々の声が聞こえる
真っ青な海と太陽の陽射し
美しい瞳のきらめき
少し離れた先では 小さな家々が並び
土肌の見える道を 子供たちが走り回る
朝を迎えた都 ....
空を鼓のように張り
鳥は屋根を踏み鳴らす
糖蜜の文字
光の名前
爪と半球
蛇行と水源
凍った川をすぎる雨
降る無音 降る無音
午後の光がゆっくり話す ....
衰退という現実、パノラマ的狂乱
不協和音でしか逝かせられない、侭
剥離してゆく一人遊び
一言、一言、むしりとられていく
思慮の足りなさも罪なのだ、と
感情、衰退、狂乱、剥離、
裏返 ....
黒猫は
三日月の
欠けた部分を
見つけてしまった
その日から
黒猫は
黒猫では
なくなった
気がする
自分で
はっきりと
感じる
紀元前 紀元後
くら ....
眠っていると
乗っているのです
おっきなりんごは
熟した匂いを漂わせ
静かに
ずっしりと
お腹の上にいるのです
あなたは
夢の中では私にたべられ
起きている間は
何とも静か ....
陽が射す春、昼ひなか
わたしは道に迷いに出かけた
途方に暮れる練習をするために
よいとわるいの二元性、
どちらの側にもつきたくなかったわたしは、
そのぎりぎりの
まんなかで
屹立 ....
{引用=
秋、なのですね
久しぶりにみる陽の
海峡の水の色は、
遊び心を誘った紺碧から
秘密をとりもどし/もどらされた ―◆■□
群青色ににぶく一変していました。
夏を泳いだ ....
ときどき僕は
草のなかを歩いてみる
さらさらと風が流れてゆく
草穂が膝頭を撫ぜれば
なつかしい思いに満たされる
ときどき僕は
人に話しかけてみる
ときどき
誰とはなしに笑いかけ ....
そうか。
モノガタリが組み換えられることがキセキなのだな。
だから、
「このことを、違った見方で見させてください」
そんなふうに祈ろう。
私はニンゲンであったから
冷たい雨の下で
蛙たちと共に飛び跳ねることはない
私はニンゲンであったから
蛙たちは
安全な距離を保とうと必死になる
沼に飛び込む
水面に波紋がたつ
大き ....
上だけは、止まる音楽の、
地面の、
留まった言葉であることは、
ただ目を、僕を開いて、
誰にとってもの風で
風は手放していた、目にある色彩を、
夜の時間が止まってきた、氷に
中に ....
小さな
指切り
(嘘ついたら・・・)
大人になって
いろいろ道に外れたことなんかもして
耐えきれず
机に向かうことが、ある
何か思い出しかけるのだが・・・
駄目だ
背がのびた ....
瞳をひからせるものの
やってきた さそい
ちいさくて人肌ほどに、
もたらされる快適な乗り心地は 羽もうのよう
やさしくて
☆
厚誼にかしぐ 昔ながらの従順さがあ ....
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