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     朝目覚めると空のコップが
     ひとつ置かれている
     わたしは満たす
     さわやかな空の青さ
     もうすぐ咲くだろう蕾の息遣い
     少し焦げた目玉焼き ....
    目を閉じれば
    いつだって自由に
    本を読むことができる
    そして本たちは折にふれ
    少しずつふえていく
    二年越しのラズベリーが
  ....
    あの日を境にわたしの中から
    わたしがいなくなり
    半透明な海月になった
    荒ぶる海流に叩きつけられ
    なす術もなく右へ左へ
    痛みとともに流され続けた ....
     今夜わたしは玉葱を刻む
     包丁の切れ味は鈍いが
     こんな夜にはちょうどいい
     指先と玉葱と踊る包丁
     それだけを見つめ、不器用に
      ....
   暗闇で会話する
   わたしの鼓動と
     
   悲しくはない?
    ―かなしくはない
   
   寂しくはない?
    ―さびしくもない  
   
   無理 ....
     夕餉が終わると皿を洗い
     油や醤油で汚れた台所を
     布巾でぬぐう
     鍋も皿ももとの位置に戻し
     静けさと落ち着きを取り戻す
     風呂を ....
   あれは空だろうか
   それとも海だろうか
   わたしが欲しかったのは
   あの青だったのだ
   体中の骨を関節を筋肉を
   すべてを伸ばし
   掴もうとす ....
      『ママは怒ると頭からしょっかくが生える』
      と姪が言いだした。

      『しょっかく?』
      思わず聞き返すと神妙な顔をしてうなずく。

  ....
     きらきらと
     ひかる星たちかくしもち
     きみは泣く
     ちからのかぎり
     きみは泣く
     まっすぐに
     ひたむきに
     た ....
     こんなひは
     ひんやりとした床で
     寝たふりをするより
     とったばかりのいんげんと
     てんぷら油の格闘に
     歓声をあげてみたり
  ....
    

        ずうんと長く
        夜がこないので
        すみれの花で
        まぶたをふさぐ
        薄っすらと閉じ切らぬ
       ....
     しゅんしゅんしゅんと
     蓋をカタカタ鳴らしながら
     やかんがじれている
     それを尻目にガリガリと豆を挽く
     ペーパーフィルターの二辺を
     丁 ....
    

      すべてが寝静まり
      寝返りと寝言の中で
      やかんを磨く
      あしたはどんな一日に 
      なるだろう
      油で汚れ焼けた ....
   下駄をはく爪さき紅くはにかんだほら朝顔がしじまに惚れた
           
              

   かなしみのかなしみの声聴こえたら痩せた背中の骨なぞらえる ....
      あつい雲に夜空は覆われ
      月の光がとどきません
      それでも夜空をみあげ
      かすかな光を探すのです
      愛を謡う千の夜がありました
    ....
               せつなさと呼ぶにはうす汚れ
               虚しさと呼ぶには大げさすぎる
               そんなありふれた感情は            ....
             ねむれぬ夜に枕抱き
             布団のなかで寝乱れる
             寝巻きの裳裾はだけては
             さむいさむい ....
あおい満月さんの石田とわさんおすすめリスト(17)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
日常- 石田とわ自由詩7*16-4-29
愛撫- 石田とわ自由詩5*16-4-22
白い月- 石田とわ自由詩8*16-4-17
玉葱色の眠り- 石田とわ自由詩8*16-3-27
鼓動- 石田とわ自由詩7*16-3-12
漂白のとき- 石田とわ自由詩11+*16-3-3
青になる- 石田とわ自由詩15*16-2-24
でんでんむし- 石田とわ自由詩11*16-2-15
きみの星- 石田とわ自由詩14*15-7-24
こんなひやあんなひに- 石田とわ自由詩19*15-7-15
夜想曲- 石田とわ自由詩16*15-3-16
束の間- 石田とわ自由詩14*15-2-3
やかんと夜と- 石田とわ自由詩17*15-1-27
ひとつぶ- 石田とわ短歌11*13-8-17
月光- 石田とわ自由詩16*13-7-25
ありふれ- 石田とわ自由詩10*12-2-9
ひとり寝慕情- 石田とわ自由詩7*12-1-23

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