{引用=――わらべうた}
空は晴れていました。それはもう、
実にみごとに晴れわたっていまし
た。僕(子供)は逆上がりができ
なくて、学校でみんなから笑われ
て、からかわれて、そのせい ....
てゆーか覚悟を決めてほしいなこれは
いい意味でエンドレスな不安の話だ
まず重心をひくくかまえてコンセプトを叩き込む
さりげなくサバイブする自分らしさで
クリエイティブな脱力系ポエムとか ....
あなたの瞳にうつるものが
どんなにあなたを悲しくしているか
どれほど考えてもわかりません
あなたの背中がいったいなにを
どれだけ背負ってそんなにも
淋しく見えるのかわかりません
け ....
デカダンスな景色が焼きついて
あんまり考えてると
半身の喪失感がひどくなる
空は青いね
君は元気にしてますか?
....
満ち足りているのだと
わかり易い言葉に暗号をたくさん隠して
心の内を告げるその奥で
もう 今すぐに!
わたしのいない未来を
突きつけてあげたいと
恭しくその頬に指を添える
とろけそう ....
学生のあの頃
異様な夜のさびしさに駆られて
親しい友人の家に遊びに行った
そんなことは珍しくなくて
ふたり
ベランダで煙草を吸い
きみはギターを弾いて
わたしはその歌を口ず ....
チョコレートをほおばりました
しばらくもぐもぐして
くちのなかがあまく、あまくなりました
むかいにすわったあのひとは
すこんぶをほおばりました
しばらくもぐもぐして
....
からだのそとがわに
うすいまくがはっている
からだのそとがわに張ったうすいまくを含めて
わたしをわたしだとおもっているのでしょうが
わたしは
あなたがたがおもっているよりも
ほんの ....
美しいものを美しいままに
取り残すようなことを
宇宙の足音は気づきもしないだろうか
女の美しい笑顔、優しい裸体、
キマッテル髪型、照れる恥じらい
....
懐かしい
海岸に
今は
ひとりでいる
あなたと
二人で昔
この海岸に
ドライブに
行ったわね
今は
私は
ひとり
そして
あなたも
私たちは
いろいろと
あ ....
カワバタの車のなかでヨシミはこのまえ見た小鳥とカラスの話をした
お父さんが山で汲んできた水をポリタンクに入れてお母さんに持ってゆくのだった
まだかわいてねえな、
さんざんドライヤーで乾か ....
僕の目を睨みつけてる
君の瞳を見詰めてると
愛がとても重くて
床に落ちたような気がした
君の瞳からあふれ出る
たくさんの涙を見てると
愛がとても脆くて
崩れ落ちたような気がした
....
象が一匹いなくなった。いつも母象に寄り添
っていた子象がいなくなった。祖父の魂を斎
場から河原へと運びに行っているうちに、行
方が知れなくなった。魂の流れに誘われたの
だろうか。母象は何もなか ....
こどもの服が
床に落ちている
拾うとわたしは
着たくなっている
こんなに小さな服に
おさまっていた
わたしが
土に帰らぬ朽ち葉を一枚、
あてどなく水面に浮かべた細流の
畔に立った子らに見送られては
水の音も爽やかにせせらぎ
淡くまぼろしのように霞み
遥か幽景の連なる墨絵のごとき山々
それで ....
君かもしれない
水銀のように形なく
まどろんだり拗ねたりするのは
僕の隣で眠る君かもしれない
瞬きを繰り返しては破裂する
懐かしい季節は背徳に伏し
窓際でこころに抱えるには大きすぎる
....
瞳を見つめあい
物言いたげな君
皆の前だから
恥ずかしい事はできない。
君は「女の価値無いから」と言う。
それ以来
メールを打っても
電話をかけても出ない。
その時、愛は自殺し ....
月なき夜 くぬぎの森の カブトムシ 幹に耳あて 樹液流を聞く
ばいばーい
ばいばーい
ばいばーい
ばいばーい
重なり続ける子供たちの声
君たち
ほんとにばいばいする気があるのか
ものすごく元気いっぱいで
まだまだ元気いっぱいで
そんなに元気 ....
ローテイトする空気
ツンとした金属
それが君
つい触れてしまいたくなる
そびえる金属の塔
不可思議
早巻きでみる植物のように
私は蔓を伸ばし試みる
君への動脈
ツンとした金属
....
うす青く空にひらいたドアの隙間から
輝く雲が覗いている
今も遠くはなれて君をおもう
見えない手のひらで
君をそっと抱き寄せる
(いつの日もよすがを探している)
(途方に暮れて)
あるいは ....
西條 八十全集1、2、3(抒情詩)、4(時局詩・少年詩)と13(詩論・詩話)巻
?国書刊行会発行
を、借りました。何も考えずに予約して、来たら一冊が辞書ほどの分厚さでびっくり。
西條八十と言え ....
車に轢かれた猫がいた
アパートの階段を下りてすぐ
寝転んでいるそいつと目が合った
おまえ、おれがくたばるまで
カラスがつつかないように見ていてくれないか
うそ
にゃあ
....
足手まといなら、そう言ってくれてかまわない
貴方の自虐的なジョークを
笑ってもいいのか分からない
社会勉強を鋭角から睨み付けた1ヶ月前から
次から気をつけます、を連呼している
泥濘を ....
言葉を覚えて
可愛らしい瞳
素直で純粋
はむかわない
浮き輪を背中に付け
カタツムリ
浮き輪を顔につけて
ヒマワリと言う。
足に乗せ飛行機をすると
喜ぶ
臭い臭い布団もって ....
急逝蝶苑だったのだ
ドップラー効果を知っている
無線無料タクシーに 乗って
ダンゴ虫のポーズを とって
行き着いた 場所は
碧の体液は セルロース製では
....
夜になると
傍にいるひとは
もっと近くに来て
遠くにいるひとは
もっともっと離れて行く
あと10日で
あたしの生まれた日が
来る
もう
嬉しくもない年だが
1年に一度
この日は
母に 感謝の電話を入れる日に
している
なぜなら
遠いこの日
あたしは産まれ ....
うたを歌わなくなって陰影がわからなくなる
道端にすべて宇宙の残骸がおちているような
夕暮れまで秒読みを開始してアルミの屋根を
じっと眺めていた小国民少年少女一様に空へ
沈黙はもうだれもみな ....
噴水の水が初夏の光に輝いています
少し汗ばんだ笑顔が眩しかった
指文字の「ら」を示しながら
クロスフィンガーサインの意味を
教えてくれた。
橋のたもとで
待っていたの ....
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