センスが凄いんだよ と嬉々として言う
十九歳の甥は トロンボーンに夢中
目標にしている人もいるらしい
学校時代は吹奏音楽一色で
働きながら地元の楽団で演奏するという道を
まっしぐらに歩んでい ....
配管の網の目に棲む

浴槽にためる湯が 水位を
どうするのかを見ている
うらなりの子のように産みつけた
執念をよびさます

学くんに貸して戻らなかった鍵盤も美和子さんにそっとわたした恋文 ....
私は眼を鑑賞する////壁の空いたところに三十万円で購入した生きた眼を植えつけたのだ////まばたきをすることによって眼は私から知識を食べていく/そのときの私の軽い疲れの顫動をも眼は知識の尾として食べ .... あり合わせの野菜と特売の豚ばら肉で作った野菜炒め
ちょっと辛めなのは彼の好みで
できたての熱々をふたりのお皿に取り分ける

彼はと言えば相変わらずのパソコンに熱中していて

彼のお皿にはお ....
きのう手紙がとどきました。ふるさとのこころの箪笥から。
【前略 私は あなたの本当の母です。あなたは 親に「橋の下でひろってきた」と言われると喜んで、高貴な産まれを夢想するような娘でしたね。卵が先 ....
アリスはそこへ乱暴に投げだされ
黒い瞳に大粒の涙をためた
やがて朽ちてゆく散らされた意味の
灼熱に乾いたサハラカラーの砂漠の丘に
一面、蒼く鮮やかに咲く魔の花の
雑音交じりの夢へといざなう、 ....
話せば判る

夫婦喧嘩した際、父が母に言い放ったような

パパとママ、どちらが好きなの
そんな母の発した答えようもない問いかけに弟と私
布団のなか、ひたすら息を潜めるばかりで

話せば ....
殺してほしいと
見知らぬ奴が言った
俺は面倒なことに
関わりたくないから
目を合わさないよう通り過ぎた
そうすると奴は
俺の足を引っ掛けて
転ばせた

殺してほしいと ....
{引用=

 またいつもの
 自転車にのって
 ぼくがむかっていた
 先とは
 どこだろう

 でも
 いまは
 どこだろうがかまわないおもいでいっぱいなのは
 はたして
 ど ....
朝の訪れるたび
切り離されたからだを思う
昨日との交信が途絶えて
寄る辺ない
なまぬるい風に
輪郭を確かめる


季節がしみこんでくるのと
季節に染み出していくのが似ている ....
六月の風
どこかにする
子どもの遊び声
落ちてくる手にあまる垂直な陽射しは、
すべての影を限りなく縮小し 見放し
あるがままの姿を投影してくれない
公園の木陰に一人ぽつねん
ベンチの女が ....


車は停まり
人は進む

車は停まって
足は歩いて
手はそよいで
目は泳いで
思考は羽根をつける

時計を読み流して
ショーウィンドーを見過ごして
雑踏の中で溺れかけ ....
 泣く女

泣く女は階段の下で
セーターを編んでいる
赤い毛糸と緑の毛糸で

 哀れな女

シンデレラは靴の片方をなくした
シンデレラは靴の片方を探している
シンデレラは義足の片足 ....
大鳥居前から右手 銃にして ハネムーン行きジェットひと撃ち


赤赤と大空染めた鶴の羽 {注機長=やっぱり城達也さん。伊武さんも良かったけれどね}とともに星に溶けゆく


シアワセと名付け ....
備忘録的な散文です。
既に、天彦五男会長も筧槇二元会長も鬼籍に入られているので、お墓参りは出来ますがお目にかかることは出来ません。
自分のサイトにupした詩集データですが、エッセイとして読んでいた ....
掃除機をしまうとやはり見えなくなる


貧しさは何でも知ってることばかり


こばとこばと見世物小屋の切符切り


流し場にゲンノショウコがひろがって


退職しろんろん林を歩 ....
 
 
窓を開けて欲しい、と男は言った
壁しかない部屋だった
窓を開けた、とわたしは嘘をついた
男は両手を広げると
嘘の窓から青空へと飛び去った
ひとり残され
部屋を丁寧に折りたたみ
 ....
夕暮れ中央道にのり込んだ
明滅するテールランプが湿度ににじんで美しい
すべての初めては心を激しく呼んでくる
生きている
くるしいし高ぶるし泣きたくて笑いたい

センテンス
台 ....
ピラミッドみたいな形の倒立を 目を皿にして隈なくみてる

血まみれの夕焼けぜんぶ呑み込んで(みない、いわない、きかない、しらない)

帰ろうとしている影が剥がされて/いつまでも帰ろうとしている ....
最近、古月さんに樋口由紀子さんという方の川柳の本を教えていただき、すごいのでびっくりして、川柳のことをちょっと学びました。古月さんの書かれた「【批評祭参加作品】ひろげた本のかたち(佐藤みさ子)」htt .... *うおのめ

この目は
多年草に分類されるらしいので
潰すたびに
痛みを訴えたりする

だいぶ前からの付き合いなので
最近では
勝手に声を上げたり
膨らんだりするこ ....
木の上にもたれかかった

過ぎていく空気を手に入れる

ノートと消しゴムは教室だろう

教科書など 泣いているのかもしれない



うち捨てられた コウモリ傘に

灰色な 鳥の ....
かすかな声は
かすれた声は
私にきこえない声は

確かにあるの?
ほんとうなの?

見えない
星しか見えない

失ったと思う
失くしたものは

なければ歩けないの?
代わり ....
光源を探す
おおむね一畳分の
敷布団の上で

そこの始まりには
しん、とした空気があった
同時に
何かが老いたような匂いが
そこら中に漂っていて
わたしは
そこで口からの呼吸を覚え ....
乱暴に脱がす手
手に刻まれた三日月が
赤紫に腫れていた

いつもは白い月なのに
哀しい目をしてのぞきこむ

水晶体に光景が////


湿った砂山
ふもとから
少しずつ掘ってゆ ....
                100617




わうぅぅ〜うぅぅ〜んんと唸る音
暑い夜はかくべつじゃぞと
ところてんを売りさばく
音が売るのだ
吊られた音が
腹を鳴かすのじ ....
「今日は終日家の中にいたので、外が雨だったなんて分かりませんでした」

私がそういうと 彼は大きく頷いて

「そうだろう、自ら外に踏み出さなくては何も分からないんだ」

「でも、終日家の中 ....
エンジン全開
ばりばり
楽しい毎日
アイデア沢山

今日も快晴
風もそよいで
洗濯びより
話もはずむ

ダンスをしよう
手に手をとって
手をつないで
夢の世界に
淋しい人に
夢をなくした人に
この歌を送ろう

聞けば
元気になれる
前向きになれる

元気で
たからかな
歌声を

淋しい
あなたに
この歌を送ろう

大きく
柔ら ....
恋人でもなく
知り合いでも
なくて
ただ
偶然に見かけた
あなたは
なぜか美しく見える
まぶしく感じる

そんな
あなたに
なんとなく
起きた
恋の予感

恋の芽生え
 ....
《81》柴田望さんのおすすめリスト(694)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
今宵_演奏会- 砂木自由詩12+*10-12-5
浴槽の湯- 乾 加津 ...自由詩7*10-12-4
- 葉leaf自由詩4+*10-12-1
取り分けるひと- 恋月 ぴ ...自由詩34+*10-11-29
やわらかな殻- るるりら散文(批評 ...13*10-7-19
らりぃ・アリス_★- atsuchan69自由詩18*10-7-6
ガリンペイロの恋のうた- 恋月 ぴ ...自由詩23+*10-6-28
殺してほしい- くなきみ自由詩6*10-6-28
日曜日のカエルは旅好きである- 石川敬大自由詩2810-6-27
alt- 橘あまね自由詩28+10-6-27
繕いの午後- 月乃助自由詩17*10-6-27
信号機(歩行者専用)- nonya自由詩21*10-6-26
食傷- salco自由詩22+*10-6-26
羽田- 紅林短歌3*10-6-24
詩集_ブルーウォーター_データ- 鵜飼千代 ...散文(批評 ...4+*10-6-24
やはり見えなくなる- ふるる川柳3*10-6-24
交差点- たもつ自由詩2510-6-23
揺れる- たちばな ...自由詩22*10-6-23
ピチカカ反応- ことこ短歌13*10-6-22
川柳を誤解してた- ふるる散文(批評 ...14+*10-6-22
おさかなについての五品- 山中 烏 ...自由詩3*10-6-19
午後の水色- 番田 自由詩410-6-18
キコエナイままに生きる- 朧月自由詩310-6-17
宇宙- 山中 烏 ...自由詩5*10-6-17
人工水晶体- 吉岡ペペ ...自由詩1210-6-17
くちなしの星- あおば自由詩5*10-6-17
窓の外- R.F.自由詩2*10-6-17
ダンス- ペポパン ...自由詩5*10-6-17
歌をあなたに- そよ風さ ...自由詩9*10-6-17
恋の予感- そよ風さ ...自由詩6*10-6-17

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