{引用=ぼくたちの未来は いつも、さよならで終わっていくの?}


地球儀をまわしすぎたせいで
透きとおっていたものが
濁っていく 
あの日、
チョークで描いた線路が滲んで
二十 ....
たましいが擦れ合って
生まれた音は
いつまでも胸のきざはしを
昇り降りしている

忘れてしまおうと思った
夕暮れの端から
温かい闇を連れてその音は
何度でも訪れる

君の仕草が ....
ゆく雲が
君を求めてのばした蔓から
ふわりと咲いた雪の花びら
彼方を白く染めるものの 
ひとつひとつの小ささを
ひとつひとつの儚さを
まるく含んだ湿り気が
花の波に匂いたつ
 ....
蝉の声痛すぎて
ロックのような雑音で
上書

罪の汗流したくて
気障ったらしいクーラーを
停止

脳味噌痺れ切って
言葉の切れっ端が散乱するも
放置

胸の奥乾き切って
 ....
淫らに、露出した仮想の小窓には
時と場所の不明な青空と、
見えざる航空機による白い猛毒の軌跡――
ながく留まる筋雲状の航跡が表示されていた

≫いわゆる、薬物や病原菌等の散布。

僕たち ....
井の中の蛙を掌にのせて
珍しそうに眺めながら
「大丈夫だよ」と彼女は
うわのそらでつぶやいた

程好いぬくもりにとろけて
居眠りしていた蛙は
「大丈夫だよ」という言葉を
うっかり「好き ....
君は暮れ果てた記号の森ふかくで永遠と出逢うだろう


僕は知っている 泳ぐのを止めてしまった魚 そして地獄を
君は目を醒ますことなく星を抱いている 月光を 浴びながら


甘い偽 ....
海が
最後の一滴が
空を映した自在の青が
私は

消えるのをみた

ささくれた
広い砂漠だ
私は
確かに思う
そうか
私の心は
こんなにも
砂漠だったのだ
それを
満 ....
陰鬱な雨音が窓辺に滲みて
低くつづく唸り声と
さかんな水飛沫とともに
霧中に奔り去る夢の銀輪たち

仄暗い部屋で
目覚めると
突如、
胸に激しい痛みを覚えた

良くない
一日の訪 ....
 
透きとおるような青い瞳を閉じて
月明かりをよそに
思索する空
道標を失った者たちの
無数の悲しみが白い炎をあげて
燃えている



どこにも行けないという絶望を
焚き木にすら ....
 
 
 
+8月19日

背が高くていつも
自信がなさそうにしてる
優しい普通の女の子
美しい横顔で
声を出すと歌になる
大切なことは
いつも最後に
こぼしていった


 ....
草いきれと湿った地面の匂いがする
(夏だ)

こっそり張られた蜘蛛の巣を
黙って許すことにした
いのち、を
思ったわけではないのだが
今日はこの国や
内包する宇宙にも
とりわけ関心が ....
 
 
○父

窓から庭のブランコを
眺めることが多くなった
あれにはもう一生分乗った
と言って
時々体を揺らす
背中が
押されるところではなく
支えられるところとなってから久し ....
僕たちは行進する
雨と雨と雨の合間を
かなしみの残る青空に
バシュポン
圧縮した空気は開放され
白い弾丸は
砲の初速を逃れた彼方で
小さな羽を広げる

あの
遥か積乱雲と日輪草の
 ....
かたく凍った夢を砕いて
画用紙に宇宙を描いて暴れだす
果てのない星々の海は瞬き、
チビけた鉛筆が一本
煌く銀河を縦横無断に奔る


つめたく凍った言葉を融かして
原稿用紙に文字を紡いで ....
キラキラしない雫が
後頭部の歪な曲線を
未練がましく伝い落ちて
塩辛い影を作っている

無頼な陽射しと
馴れ馴れしい湿気に
言い返す言葉もなく
帰り道の上をボトボト歩く

いく ....
水槽の底の
薄く撒かれた石床を
胸に抱えたまま
いつまでも
眠りにたどりつけない

硝子の鏡面に映る
瞳の奥、の奥
私は
銀色のマトリョーシカを
組み立てる

+

あなた ....
 わたしの中の真昼の闇
 闇の中の狼の虹彩
 虹彩の中のおまえの影
 ふるえている

 耐え切れない心を
 掻き毟るための
 1/4拍子を宿した指先

 どうかわたしの爪を切っ ....
骨のような夏が街におりてくる
空はまぶしすぎて暗示しない
目を細めて輪郭や影を
確かな物にしようとしているだけで

湿った風は川からあがってくる潮の香りがする
どこか遠いところまでいつ ....
大切かどうかわからない記憶は
抱えていた膝小僧のかさぶたにある

転んだのは最近のことだったか
それとも遠い過去のことか
鉄さびのようなすすけた色は
かつて赤い液体であっただろうことを
 ....
雨音に見張られて
夢に溶けることも
ままならなかった夜も
いつの間にか明けて

乳白色に霞んだ
意識の繋ぎ目に
濃い目のコーヒーを
注意深く注ぎ込んだ

雨の残り香のする
雨戸を ....
 
象の尾に
憎悪がぶら下がってる

冷たい温度で憎しみは
僕の肉に染みついてる

ナメクジの
せわしない足音がする
雨上がりの動物辞典

神様、
席替えしてもいいですか
 ....
6月4日AM0時05分

玄関の鍵をあけ、
わたしを窮屈な女に閉じこめている
ストッキングを脱ぐときが楽園。
爪をひっかけて伝線、
1回500円の過ちにイライラする。

 ....
美しい赤紫色の旋律弾けて
夕日が沈んでいく
幕が下り
紅潮した顔も
明日になれば澄んだ瞳で朝を迎えるのだろう


   *


終わりなき道程も
休息を交えながら進むように
 ....
私とはひとつ違いだった
先生の評判を聞きつけて遠方から通ってくる
いわばミーハーな生徒さん同士

どちらからともなく話しかけると
すぐに古くからの友だちみたいに親しくなって
いわゆる「気の ....
白熊が死んじゃう、と言って
つけっぱなしの電気を
消してまわる君は
将来、かがくしゃになりたい
という

撒き散らかされた
鳥の餌のシードを片づけていると
芽がでればいいのに、なんて
 ....
廻るめくる季節(とき)の中で
君と僕は出会った
星の数なんていうけれど
この奇跡信じてる

目を閉じれば輝きだす
いっしょに笑って泣いた“大切”
同じ時間を過ごせてありがとう

出会 ....
息苦しい毛布に潜り
生温かな呼吸を繰り返している
朝が来れば、くれば、と
闇のない夜に


  恐れる心が奪ったから
  やさしい鳥は渡ることができない
  闇でなければ輝かない
  ....
演劇部の先輩のふくらはぎに
さくり、と突きたつ
矢文になりたい

長閑な朝の通学路に
あらっ?と気づかれて
さらさらほどかれたい

演目は
「草原とピアノと少女と」
そんなガラス球 ....
雨の匂いがする
埃っぽい陽射しの名残りを弔って
闇に隠れ
秘密裏に行われる洗礼は
いつしか
もっと内側まで注がれるはず、
そんなことを
どこか信じている
陰音階の音だけ降らせ
目に見 ....
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