すべてのおすすめ
おそらく灰色の 町外れの停留場は
傘の上のダンスの 懐かしい音がするので
目玉の星が キラキラ光ってしまう
セルロイドは酸性雨に弱く
ネジ式の動力で
スキップをしながら溶けそうにしてい ....
さめざめとないている君
それをみつめている僕
君のまぶたは垂れ下がり鼻からは透き通った鼻汁をだしている
その鼻汁をティッシュでおさえながら
君はさめざめとないている
「俺は君を福島の ....
ドラマで
そんなセリフがあったのだろう
次男が
階段ごしに質問してきた
気のきいた答えでも言えれば
良かったのだが
ぼくは
じぶんの頭のうえに手をかざして
....
080531
不足した太陽を
100匁200円で売っている
皮肉な顔の
乾物屋さんの店先で
メートル法が施行されても
小学生は驚かない
学校で習った度量 ....
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思い出してよ
初めての感動を。
君は何からだろう?
僕はアリの行進から。
次々と穴から出て来るアリが
一列になって進んで行く。
通りの道の葉っ ....
「水槽」
1.
とりあえずそこに
水槽(けっこう大きい)
を買ってきて置いてみた
魚はいない
でも「水槽」っていうぐらいなので
少なくとも水は必要だろうと思い
満杯にし ....
ポテトチップポリポリ
チェリーパリパリ
サラミペリペリ
プリンはプルンプルン
スウィーツはパラダイス
ガーリックは931
ミートはヘブン
ジンジャーはガリガリ
ダイエット10k ....
みらいを信じる
またひとつ
永遠に近づいた
0は現象ではない
見えないものを
掴み取ろうとする
0は意思である
みらいを信じる
またひとつ
....
あの頃は
純粋で
汚れもしらず
楽しみも少なかった
でも
だからこそ
透き通っていた
いまさら出会って
あの頃は
すごく君が好きだったんだ
なんて
....
君の目には虹が見えない
その光るもののある先にあるものは何?
「その日あったことは僕にちゃんと言うんだよ」
いちいちチェックする君
その日暮らしの手の上に見えない城を築いて
私を ....
080530
キュー
キュービクル
美しい連想が
恐竜を孵化する
化石の卵から
人間も作る
キュービクルの巨人に
未来を託す
見てく ....
わたしは何枚でも
自らを脱ごう
いのちそのものが
あらわれ
周囲の花々が
俯いていた顔を
開くまで
言葉と
拙い花瓶の
間に
めり込んでいる
弾丸
ある日ふと、音もなく
内戦が始まった日
わたしは回転扉の外で
小指に満たない大きさの
硬い虫をいじっていた
失望し
憤怒し
....
淡々と過ぎてゆく日々を
うつろに感じてしまわないように
小さな声に耳をすます
いままさに
目の前にいる小さな子
僕にとっては生徒と呼ぶべき
その小さな子が
「みつつき」とつぶやい ....
自分が産んだ卵を
次々に割ってしまうメンドリさん
時々は硬い殻を持った
自己防衛のヒヨコちゃんが生まれ
メンドリさんはヒヨコちゃんを突いて
あわれなヒヨコちゃんは
醜く変形しながらも逃 ....
思いやり
気配り
信頼関係
打ち明ける
素直に
正直に
即答で
隠さずに
心が通じる
助け合う
美しい
守る
携帯電話から母が出てきて
べつになんでもないんだけどさ、と
なんでもないことをしゃべり始めた
この「なんでもないこと」というのは
父が発明家になってしまって
サラリーマンのほうが都合が良いの ....
からからから
バスの車内の床を
なすがままに転がる
誰かが忘れたコーヒーの空き缶
かーん
いい音立てて
優先席の爺さんの
杖にぴったり止まった ....
福祉のある国
子供の教育
老人の世話
障害者の支援
食うのに困らず
寝場所がある。
衣服がある
仕事がある。
互いを愛し合い
信頼して助け合う
心を一つにして
心が打ち解 ....
昨日は雨のそぼ降る神保町の
古書店の並ぶ街並みを
地図を片手にさまよい歩いた
みるみるうちに地図は濡れ
丸めた白い魂にして
ポケットに入れた
翌日ポケットから取り出し ....
正でも負でもない0
0は虚数のようなものだ
実存から自由な
観念とは
0や虚数のようなものだ
ぼくはきょう
あるひとが美しいことを
発見したんだ
....
{画像=080522023223.jpg}
口に出した言葉が
石英のように凝って、
カチリと落ちたら
いいだろう!?
ぼくはお喋りに夢中になって、
なにがなんだかわからなくなって、 ....
かあさんに あかりをあげたい
めくらになってしまう かあさんに
あかりが そこにあるかないか だけは しっている
盲人になってしまう かあさんに
わたしは
....
文明の傾斜地を走るのだ
逆さまの政治学から唾液が垂れる
花々は全滅した
茎はただ茎のために根を垂れるぞ
雲との契約など
どうすれば思い出せるんだ
神々が粉になればとても呑みやすいが
依然 ....
Mixiの長方形の空白に
パスワードの黒点を打ち込んで、
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「今日のニュース」をクリックすれば
ベンツの車内で美人のアナウンサーが
運転席に{ルビ項垂=うなだ}れ ....
仕事帰りで我が家の門を開き
玄関まで5mの並木を通る
「 うわっぷ! 」
木と木の間のくらやみに
はりめぐらされた蜘蛛の巣に
ぼくの顔が引っかかる
(そそくさと、{ ....
そこにあるものは
全面を青く塗り潰した
あたかも絵のように飾られたもの
ある男は言った
ただの青かと
ある女は言った
涙の絵なのねと
子供は言 ....
読んでも、何も感じない
何もつたわってこない
そもそも、それを詩と呼ぶべきなのかどうかは別にしても
そういう詩が多すぎる
そういう詩をよんだとき
僕が感じるのは救いがたい ....
「別れる日は決めてあるんです」
あどけない顔をして
サラッと彼女は言う
離別の餞まで手に入れた
お人形のような瞳には
背景の妻子の温度は伝わらない
サーモスタットはいつ壊れるかわからないの ....
かつて国鉄全路線に乗った
作家の宮脇俊三さんはこう書いた
「何かと不満の多い人間は
一度夕張線に乗るとよいと思う
いくらかおとなしくなるに違いない」
文句のある奴は夕張へ来い
文句のある奴 ....
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