それは約束された儀式
かりそめの情熱
どちらが先に瞼を閉じるのか
けものの眼差しとなり相手の出方を窺い合う
わざとらしく歯を閉じ
拒んでみせるのは
初々しさをこころにまとい
....
ちょいとアンタ
一体如何したって謂うんだい?
アタシをこんなにしておいて・・・
今更 怖気づいたとでも謂うのかい?
なぁんにも心配いらないよ
アンタの心まで盗った ....
{引用=落花することに歓びがあるとするならば
目の前に横たわる海鼠状の災禍を受け入れてみたい}
あなたと
わたし
コロシアムと密かに呼び合う
誰ひとり立ち入ることの無い塔屋の片隅で
ふ ....
霧雨に霞む都会は
わたしがいま居る位置さえも
残酷に浮き彫りにさせて
あの日から遠く離れたわたしを
責めるように
憎み罵るように
きょうもひとり静か泣いている
今日、ってこの空の
どこにあるんだろう
今日、さりげなく流れた風も
もう見つけられない
昨日は、星
明日は
あるお腹が空いた日
しょうがなく戸棚を開けた
何もなかった
幸せすら
見当たらなかった
あるお腹が空いた日
雨粒を一掴み口に入れた
なんの感情もなかった
ただ
冷たくなった雨 ....
今だけは恋の歌なぞ聞きたくない
矛盾した想い重ねてしまうから
留まってなどいません
無意識は
思いのほか器用に
出来事を描写しています
悲観に暮れようが
宙を浮いていようが
現在進行形に変わりありません
停滞などしていません
風にそよぐ景色を追いながら ....
乾いた空気
水分を欲す躯
乾いているのは
躯だけでなく
心とて同じ事
嗚呼
水分が欲しいのです
心も躯も満たされて
溺れてし ....
確かに
迷ってばかりだった
確かに
寂しさ感じてた
確かに
見失ってた
先行するものに不安を抱いて
笑うこと、忘れてた
弱さは歪みを生んで
余計なものを詰め込んで ....
忘れかけてた
ブレーキランプ
“未来予想図”は
一瞬にして
脳裏を独占したこと
蘇り始めた過去
否定し続けて過ごした年月
今更、受け入れても遅いこと
幼さの過ちが痛い
....
働くってことは
否応無く押し付けられた役柄を演じること
食品会社に勤めれば
賞味期限の記されたシールを貼りかえる日々
罪の意識など三日で消えてしまう
コールセンターに勤めれば
クレ ....
それは学校の帰り道
ふいに表れた入道雲のせいで
大きな大きなたまり水ができていた
ふとノゾいてみると
さかしまの街が映っていた
でもよく見ると
私もさかしまに映っていた
反 ....
手でも叩こうよ
しあわせであっても
そうじゃなくても
しあわせなら
よりしあわせになるように
そうじゃないのなら
少しでもしあわせに近付けるように
できることなら
あなたの ....
無いものねだりをするよりはと
秋の白い雲流れる堤防で
ひとり
清貧ということばの意味に思いを馳せる
それはあまりにも懐かしいことば
仄かなランプの灯かりを頼りに
見果てぬ夢を追い続けら ....
思いっきり声を上げて泣きたいのに
それすらも出来なくなってしまった
感情とはこんなにも脆く儚い
気付いたの
アタシの真ん中に
ぽっかり空いた穴は
アタシの想像以上に大きくて
アタシは無意識に
その穴を埋めるナニカを求めてた
穴を吹き抜ける風が
冷たくて冷たくて
凍えて ....
書いて挙げては消し
書いて挙げては消し
結局
悩んで
挙げて
後悔
書かなきゃ良かった
挙げなきゃ良かった
気持
裏腹
現実
「ただのフィクションよ」
....
うそは泥棒のはじまり
だったはずなのに
ひとは誰でもうそをつく
愛するが故のうそだからと
あのひとは
目も合さずにつぶやいた
その場しのぎのうそを重ねて
針千本の〜ま〜す
....
移動どき
居心地良かった場所なれど
さよなら言わず
我 先へ泳がん
ラブ&ピースという呪いが生まれたのは
それからしばらくしてのこと
僕たち、と言ってさしつかえないのなら
僕たちは
やはり
気づいていなかったのだろう
それが呪いであることに
ではなく
....
地下鉄に乗ると歌姫が現れて
美しく死になさいと耳元で囁く
死ぬことに
美しさも何もない
私は死にたいのであって
美しくありたいわけではない
DIVA
螺旋の先はいつも尖っている
さ ....
思うことを思うままに
吐きだすように綴っても
それはそれでまた傷つくだけ
好きなことをして好きなように生きている
と思っていても
なんだか満たされない
認めてほしいわけじゃ ....
玄関の向こう側で
人の声がする
それは私の知らない人の声
玄関の向こう側で
行き来する自動車の声がする
それは忙しいと街が嘆いている声
玄関の向こう側で
ジェット戦闘機の声がする ....
1
どこかで
仔羊が鳴いている
めぇぇえ
仔羊は迷いながら
堂々巡りをしている
めぇぇえ
嗚呼
何が幸いや幸いや
めぇぇえ
苦しんでいる人を
助けるこ ....
さあその刃をちきちきと出して
鋭い切っ先を眺めてみよう
目に見えない何かが
今にも放射されそうではないか
その秘められた機能美に
ぞくりとする
ああ
そのカッターナイフが私 ....
私。
どっぷり
水に浸かって
悩んでいました
生きるべきか
死ぬべきか
ここは闇
先の見えない
私。
迷っていました
出るべきか ....
明日の夜 君はきっと 僕に似た女の子とキスをする
月の光りに照らされて 綺麗な影が伸びるだろう
僕が嘘をついて 君が嘘をついて
ふたりがうまくいくのなら
良いんじゃないか
....
ヒコーキ雲が
真っ青な空を両断してゆく
途切れては消え 途切れては消え
でもその間に次から次へと生まれてく
まるで私のあなたへの思いのように
紡いでは薄れ 薄れては紡ぎ
どこまで続くとも解 ....
これまで
たくさんの人と出会ってきた
ただぶつかっただけの人もいたし
ふり返るだけの人もいた
目線を合わせただけの人も
いい出会い 悪い出会い
たくさんあったろう
だけど私 ....
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