すべてのおすすめ
あなたのことを
見えないドアごしに
心配している
ひとり べんちで
そんなときにも
わたしのことなんて
考えてくれてないなんて
すねながら
ばかだよね
(ばかじゃないよってもうひ ....
眩い 暗い 世界で
僕はひとりぼっち
山鳩は朝を告げるのをやめ
向日葵は俯いている
何を信じればいいのか
自分すら曖昧だというのに
逃げだしてきた丘には
花に集う ....
たとえば
の
有効期限は三日間
それをあなたに伝えなかった
戻らないのはそのせいか
あがる温度と
冷える心
自由にも責任ってあるでしょ
八つ当たりしようにも
太陽には届か ....
幼い心をこじ開けて
あなたは痛みを植えて行った
悶え苦しむ年月
綺麗な嘘で幾重にも
痛みを包んで行った
いま この心に抱いているのは
ぞっとするほど美しい
....
南元町の緩やかなカーブ
18年まえの8月
ビートたけしが激突したガードレール
ぼくはそうとも知らず
なんどもそこを通り過ぎていた
ぼくが十代を乗り切れたのは
ビート ....
チョウチョになろう
身軽に飛べるから
お花畑も
争いの大地も
知っておきたい
小さい人においかけられたり
熟した肩をそっと押したり
くるくる瞳にうつったり
そして夜には
....
パンダの赤ちゃんが
亡くなったと
News速報で流れる
平和な日本
動物の赤ちゃんが死ぬのは
特に珍しいことでもないけれど
パンダは特別枠なので
みんながかわいそうと言う
わざ ....
60年代末のベトナムのジャングルで
月を見上げながらたばこをふかす高校でたての若い兵士
シンプルでストレートでノリのいい曲の背景に
時代の絶望をぶらさげてラジオから流れていたCCR
....
愛は金で買えないが
快楽なら金で買える
優しさは喜びをもたらすが
優しさに傷付くこともある
何が正しくて何が間違っているのか
誰かを愛した時はそんな線引きなど ....
角に追いやられた居場所を
ゆとりと無理やり読んで
朝まで遊び呆ける
大人気ない強情は
時には余力に気がついて
無駄と呼ばれる作業に勤しむ
それが一人遊びの業の楽しみ
と言えたら幸 ....
もし雲に
乗れたら
世界中を
旅するのに
もし雨に
なれたら
渇いた花に
水をやれるのに
もし空に
なれたら
困っている人に
手を貸せるのに
刈り入れ後の田圃
夕暮れ時に老婆一人
誰かを呼んでいる。
腰は幾分曲り膝に手を当てて
前を向き誰かを呼んでいる
視線の先には白い犬が一匹
老婆に向かって息せき切って走っている
懸命に走っ ....
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陽の当たるところ
その建物は言いました
都会には幾つも建物があるけれど
そのなかでもぼくが一番さ
ぼくは一番大きな建物 ....
あんたの言葉は勇み足
あたいの想いは勇み足
そんなふたりの愛は、やっぱり勇み足
裸足で
知らぬまに 遠くまできていた
虹色の汽車にのって帰ろうと想う
歩んだそこには、
軌道がしっかりのこっている
帰りは 来るときほどの苦労がないね
そんな声がする
ただ、さびしいあき ....
あした咲く朝顔は
雨の軒下でこうもり傘みたいに
とじています
あしたも雨なのかな
朝顔って、おかしな{ルビ花=ひと}だね
傘をもって
生まれてくるなんて
いちど咲いたら
もう、とじ ....
すきなものがふえると
人はやさしくなれる
だってうれしすぎるもの
こころがくたくたになったら
うれしかったこと小出しすればいいや
キツイナがちょっとゆるむ
たましいがぱちぱちな ....
また新しい朝をもらって
水をやりすぎても花は枯れ
日照り続きでも花は枯れる
足跡を残すために砂浜はあり
足跡を消すために波が追いかけてくる
有る ということについて
猫の前足の ....
・・・雨。
空は願いで満たされて
重く沈んでゆく(まるでヒッグス粒子だね)
それでも
雨上がりの夜空
皮肉でしょうか
なんだか空気が澄んでいるようで
夏のわりには
綺 ....
ざーざー雨の日曜日
レインブーツは水のたま
ぼくはしっかりにぎられる
柄の先からつめたくしたたっても
しとしとぽたん月曜日
こつこつと歩く・先をつく
ぼくはしっかりにぎられる
お ....
黒い木陰に巣くう羽根音
砕いた殻墓 添うて鳴く
まみれた草にのけられた
くちばしこもり 膝の上
はばたき とどまり うちふり さえずる
影に塗る 黄緑 黒 音は チチチッ
うま ....
雨の日の憂鬱の原因が
洗濯物が乾かないせいだと
今、気付いた
湿っけた洗濯物が
部屋中に吊るされて
うっとうしい
ベランダに干された洗濯物も
いつ乾くか分からず
さらに絶望的気分になる ....
歌を聴いて
映画を見て
美しい自然に触れて
素晴らしい芸術に出会って
誰かを心配して
努力が実って
幸せを実感して
絶望に悲観して
人は死ぬまでにどれだけの
涙を流すの ....
じめじめと蒸し暑い日でした
それは一目ぼれと言っても過言ではない衝撃
帰りの飛行機、声を殺し嗚咽をもらしながら泣く中学生
恋を知った
お酒もたばこも解禁だ
貴女に引き摺られる、引き寄 ....
たうえがはじまると
どろのにおいがしてくる
すがすがしい
どろのにおいがする
わたしのさいぼうも
にわかに
ぶんれつしはじめて
はだがかぜに
すきとおっていく
....
歌声をたよりに 君を探してた
夢だとわかっているのに それでも君を…
点々と続く足跡は猫みたいに小さいのに
その向こう側に君がいると確信する僕
足元が滑って まるで地球儀の上を歩いてるみた ....
{画像=120514020301.jpg}
幼い日
五月五日
かしわもちが右手の親指にからみつく
ふわふわした髪
大きな耳
口元に大きなえくぼがあった
一瞬の喜び
木の床に ....
それ以上どこにも行けない場所で
言葉をどれほどつみあげてもかたちにはならなかった
ささやいて
抱き合って
口づけあって
交わりあって
罵りあって
それ以上どこにも行けない場所 ....
今日
わるぐちを投げた
うまくいかない 輪投げみたいに
二度ほど
書き直してから
送信
ほどなく
私の書いたわるぐちが
白い画面に現れる
匿名の
小さな怒りだ
ああ
私 ....
確かに歳はとったよ
正直に言うなら老いたのかも知れない
からだは正直に歳月を投影する
そりゃ60年も酷使してきたんだ
無理をすれば音も挙げる
死にかけたことだってある
でもぼくの精 ....
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