すべてのおすすめ
三年ぶりの故郷の海は
以前よりも幾分痩せていた
「少し痩せたんじゃない?」
そう言ってみたが 海は黙々と同じ作業を繰り返していた
三年ぶりの故郷の母は
以前よりも幾分 ....
愛にあふれた人
愛にうえた人
愛にみちた生活
愛にかこまれた生活
仕事の山
自制の毎日
ランデブー
デジャブー
日の光に照らされて
そよ風に流され
一人ぼっちで散歩する。
....
腹をすかせている子に
乳とパンを与える
喜んで飛びつく
重圧を感じる。
長女に久しぶりね!
と言われる。
痩せたね。と気が付く
人の話に耳を傾ける。
あーいい加減楽になりたい
....
美しさは
人見知りするのだろうか
いつもつつましい
声をかけられるまで
犬小屋でかくれんぼしている
驚きは
宇宙人なのだろうか
いつも未知との遭遇で
出会ったと思えば
突然消えて ....
果てるなら
果てるなら
あなたの瞳に
溶けて
今夜だけは
今夜だけは
あなたの唇に
触れたかった
桃より
柔い肌の傍ら
くちづけたなら
あなたの導くまま ....
ラクダに乗って楽だ
砂漠をひた走る
毎食ビーフジャーキー
水は朝露飲んでます。
時間はゆっくり流れ
信じるものにすがり付き
心を癒し
シコリをほぐす。
人と出会い、別れて
人 ....
風のなかに
雨がふる
雨のなかに
風がふる
空の温度が
瞼に響く
太陽は耳を塞いで
月の吐息が零れて
星の瞬きが聴こえる頃
心地よい
あなたの ....
海にあった
窓辺にあった
グラスにもあった
体内で宿し始めた
誰にも見えないままに
春だからではない
出世したわけではない
懸賞に当たったわけではない
その光は
僕だけの ....
わたしは
あなたの海に棲む
あたたかないきもの
瞳をとじて
銀のあなたの環を
くぐり抜ける
わたしがみえるでしょう
わたしの
銀のわたしの環を
風にか ....
どうか私に惚れないで下さい
あなたとは結ばれることは決してないのですから
どんなに想いは通じていても住む世界が違うのです
それは許されないことなのです
どうか私に惚れないで下さい
....
*今日
今日の私にバイバイ
なんて
簡単に出来ない
とりあえず
昨日の私にバイバイをする
*昨日
昨日の私は泣いていた
いつまでもいつまでも
泣い ....
おお 電車マダム!
そなたは 百合の花だ
墓場に咲いた 一輪の百合の花だ
私はそれをつみ取り、抱きしめ、ぐしゃぐしゃにして
口の中に入れ 地面をゴロゴロ転がりたい程に
そなたを 想っている ....
布団齧ってさ 枕ぶん投げてさ
じっとしていられなくてさ
壁でも引っ掻こうか
窓ガラスにパンチしようか
自分の部屋には居られないから
君の部屋のドアを叩くよ
バールで叩くよ
セコムが来たら ....
寒い寒い しんと冷えるね 今夜は雨か霙(みぞれ)になるらしいよ
肩が冷えて 体がカチカチだよ まいったな つま先はチリチリしているよ
だけどマッチの火みたいに私の心臓は燃えているよ
....
白い霧の海が
みつめている
囁くように
「この道を歩きなさい
だけど未来は保証しません」
誰かの
冷えたことばを
思い出す
眼下に広がる東京湾は
白 ....
チョコレートケーキ
甘いと思ったら、
舌の敏感なところで
苦さを感じてしまった。
スポンジの芯あたりから、
ほのかにオレンジの香りが
鼻についてきた。
人の生き方も
こんな三重奏だ ....
きみが帰ってこないあの日から
砂時計の砂はさかさまにこぼれて、こぼれて、
しだいに、ちいさな子供になってしまう、夜
遠くで、つぶやくきみの言葉が、わたしの名前だといい
そんなふうにして ....
化粧水をたっぷりふくませたコットンを3枚ご用意下さい
それを
おでこ 右ほほ 左ほほ
に 1枚づつ
丁寧に重ねて
15分ほど
お待ち下さい
ほほを触ってみて
....
昼下がりの陽射しが
雪のじゅうたんをめくって
春をたたきおこす
小さな飾り気のない
窓の外では
ゆきんこたちが
まだ
ぺちゃくちゃ
おしゃべりしている
それでも
待 ....
よいこともわるいこともあるけれど
よいことを見ていきたい
よいことをひとつでも多くしたい
できることはやりたい
もっとよろこびを もっとたのしみを もっとやすらぎを
....
火のついた命のみじかさを
知っている
あの人が煙と遊びながら
笑いとばす
わたしは、こうしてる間にも
どんどん灰になっていく
手の中で燃え尽きていく
その生き方に
自分もいつか ....
野良猫たちよ、死ぬ前に教えて欲しい。
お前たちが、何処で死ぬつもりなのか。
住宅地の陰から黒猫が姿を現す。多分、
その旅の、途中ではない。びっくりして逃げ出したから。ーあまりの僕の不幸さに。 ....
恋が愛にかわる時
受動から能動にかわる
獰猛な目を輝かせ
強欲になる。
生きる意味がわかる時
苦しみの連続だ
楽しさは倍増する
自分を理解してもらえる。
自分を信じて
自分を ....
ミラノでミラー
パリで煎餅パリ
ボンでおボン
ワルシャワで悪のシャツ
モスクワでお祈りモスクわ
ハンガリーでハンガーストライキ
コルシカトウで凝る鹿塔
モナコで山本モナの子
ア ....
終わり
やがて
空が蒸発する
僕は無機質になる
やがて
風が風化する
僕の最後の灯し火を消す
終わりの時は
最初から始まっている
僕は知らな ....
引力が、
ある
きみと、ぼく
地球と 月
引力がある
ひきあう
すべては ひきあう
きみに ぼくはひかれる
きみも ぼくに 月に
....
余計なこと
余計なこと
お祝いメールを
ぽつん
と打って
返事もこない
ただの午後
好きだからこそ
間違える
今の私が
一番きれい
真夜中に
目が醒めて
また哀しい夢を観た
いつも
同じだ
寝室には鏡を置かない
目が合うと
わかってしまうから
昼間の私が
全部嘘で
もう
誰も信じてなくて
....
旧正月
あけましておめでとう。
私が君に惚れたのは そんなにくらい顔ではなく
朝日のように爽やかな 笑顔だったはずだよ
賀正 賀正の 正の字つらつら 正しい方へ 伸びてゆけ
....
ふゆの匂いがする
ほわり、
冬のお喋りをしよう
たくさんのきらきらするものが
眠たそうに待っているのは、きみの春
あの頃の小さな息吹が
ほわり、と手さぐりしながら
追いかけてくる ....
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