かんかん照りの星空に
ふたりの哀しみ
狂いなく配置されている
ぼくらは模型の街にいるようだ
ふゆの夜が
星粒を散らしている
見上げるたび
眩暈してふらつい ....
流されることのなかった涙は
夜になると人知れず空に抜け出し
宇宙のどこかで
ひとつの星に結晶する
僕らは手を伸ばしても
その涙をぬぐうことが出来なくて
だから
ただ夜の空白をなが ....
せつなくて
封 印
苦しくて
封 印
意識の底の底の底
君をグッと押し込めた
はずなのに…
この道も
あのショップも
この曲も
あのライブハウスも
この雪も
....
恋をすると女は美しくなると申しますが
恋をすると男は醜くなるのです
それはそれは醜く浅ましくなるのです
そして男はそんな自分を愛して欲しいと願うのです
貴方が悲しみに暮れている時に涙を拭う ....
星の数だけ浮かんだそれぞれ孤独なロダンと
それぞれ頭の中で試されるモダニズム
泣きべそをかいた子供が唯一カギを持つこの城で
誰も知らない自分だけの
誰も知らない自分だけの
宇宙へと旅立ちます ....
{引用=
雲の崖から
流れ落ちる虹
光は水に沈み
黄昏の彼方に
風は失われた
日々を呼ぶ
夜の匂いの中
思い出は座礁し
波のはかない仕草に
古い傷は{ルビ火口=ほく ....
今日
はじめて 自分以外の誰かのために
神様にお願いをしました
霧たちのぼる早朝に
ひとりで そこに踏み入り
ひとりで 歩を進める
人の手の 届かぬ領域
....
年若い側近たちが
まじめな顔をして公文書を焼いていた
四月の夜だった
焚き火の明かりが
周りの壁に影をめくっていた
憔悴した彼がそこに立っていた
髭のうえの彼の鼻が ....
小雨の中の交差点
寒さ厳しく 小走りで
自動扉がウィーンと開く
その店に入った時から
異様な空気。
フロアの中央に
背の高いテーブルひとつ
天井にはミラーボール
窓際のカウンターに ....
わたしは勿論あのひとを
大切に大切におもっているが
もしかしたら実は
あふれこぼれんばかりの
「愛したい!」という
エネルギーのかたまりを
ぶつけられる相手ならば
....
かえる 跳ぶ 柳の下
かえる 届く 柳の枝
かえる 折った 柳の枝
おとな かえる どなる
こども かえる どつく
かえる とんだだけなのに
かえる なく
かえる あるく
かえ ....
元旦の朝
目覚めると
枕もとに息子が
座ってました
いつからそこにいたの
と尋ねると
わからない
と笑うので
不思議な気がしました
それから
お雑煮の餅を
小 ....
モノクロームの
夢を見た後は
必ず
部屋に月がぶら下がっている
月は
蛇みたいに
神秘的だと思う
胸の空白に
薄い風が吹いている
風で砂漠の砂が
少し飛ぶと
君の心に
届く ....
この世界に折り合いつけて
清く正しく生きるタメ
今日も“理性”をちゃっかり
すっぽりっ。とカブってる
なのに
フィットしないなカブリモノ
無性に心地悪くてさ
バランスなん ....
私の魂というものは
量りにのせて
測定することはできません
たとえば眠りの夢に落ちる時も
たとえば悲嘆に暮れる日さえも
私の内的生命は
一本の透けたアンテナを立て
....
死んでしまった
わたしは
ゾンビのぬけがらを探している
腐っても腐っても
失いたくない何かを
無くしたがっている
母の抱いた夢を
娘は黙って飲み込んだ
いいも悪いも ....
綺麗な空を見る
水の流れる音を聴く
君の声がする
たったそれだけで
世界がくるり、素敵に思う
誰もが〜
自分の少年・少女時代か青年時代に、
「自分は父母のように
結婚するのかな?
結婚できるのかな?
結婚するとしたら、
今、その人はこの空の下のどこかにいるのかな?」
....
哀しみにおそわれる
生きていく苦痛にとらわれる
人一倍傷つきやすく
人一倍じぶんを超えようともした
胸の痛みやしびれがなくなるまで
大義名分をさがして
モーツァルトのピアノ協奏 ....
その恋が不倫だとか浮気だとか
ひとに言われてもピンと来なかった
身の上話をして
親にすてられたんだねとか言われても
じぶんにはピンと来なかった
太ったねとか痩せたねとか言 ....
ねえ
世界と上手く交わるには
どうしたら良いのかなぁ
いつまで経っても
ふわふわとして
現実味が感じられないの
命の重さ
愛の暖かさ
涙の美しさ
全ては幻のよ ....
楽器のようになりたい 私は あなたの楽器に
あなたの指先が 描こうとする 一つ 一つ の音を あなたの思い描く そのまま その通りに表したい そして そうすることで あなたが 次々と 美しく悲し ....
ふわり、ふわり。
使うとは思わなかった効果音
すれ違いざまのあなたから
右手が微かに触れた一瞬の事
優しい桜の香りよりあたたかなあなたの温度
涙線がくずれそうなくらい切ない温度 ....
{引用=
? 白い虹の風景
}
{画像=10071 ....
人は…
幸福と不幸な場所に居続けようとするみたいです。
幸福というその暖かい温もりある所に留まっていたい〜
という一方で…
不幸というその苦しみに縛られながら、そこに留まるこ ....
手のひらにあなたを
降りしきる雪を
言葉を 悲しみを
受け止められるなら
時間が過ぎて
見失うものも
惜しくないとさえ
思えるんだ
行方は誰にも分からぬ夜の旅路で
本当に愛し ....
じぶんの感情を充たす
その感情とは
ほんとうは何の仮の姿なのだろう
ぼくはとまどっている
世のため人のためなら
ここから降りるべきだろうか
ぼくはいまを生きている
....
それぞれの親がしんだときのことを語った
それが約束のように
背負っていると思い込んで
なにかを決めようとした
自分がしぬなんて考えもせずに
残ることを話した
それがどんなことなのかなん ....
午前中、雨
午後、晴れ
そんな日の教室の隅、発見。
今日のラブシーン
誰の傘か気になるお年頃
{引用=あ、あいつの傘だ
}
この傘、私の傘とすり替えようかな
そんな ....
新しいドアの前に辿り着いて
ノブを回してドアを開ける
中に入ってからばたりとドアを閉める
今入ってきた場所と薄いドアの一枚で遠く隔てられた世界
ドアのこちら側でしばらく立ち止ま ....
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