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i

どこにでも空はある
この手元の
ガラス瓶のなかにも
耳を近づけると
かすかな雲雀の声が聞こえた
            (sky in the bottle)
 

ii
 ....
夢で見る弟を追いかけてしまう

弟は時折現れる
でも触れることはできない

わたしがピアノとフルートの伴奏で
歌を歌った夜
弟は会場の一番後ろの席に座り
わたしを見ていた

「弟だ ....
崩れ落ちた家のなかに
階段だけが残っていて
空にささやく
みちびきよ
みちびきよ



夜の路の先の先に
地を照らせない街灯があり
空にささやく
みちびきよ
みちび ....
くだけちる
さくらのなかを
あるいていたよ
こごえた炎をかかえて いつも

ひらひらと 花びらは 風をまい
狂をひめ ふりつもり
さまようかれの影をそめて

そらをひろげ
へべれけ ....
うす紫に、きれいに染め上がった、
放課後の、
(優しい文脈を結んで)
ぼくは 図書館で、
大好きなきみの名前を、
水文字で書く。

水文字。
右でもなく、
左でもなく、
遠いほうの ....
亀を探している
けれど亀はなかなか見つからない

今日の僕は
誰よりも龍宮城へ行きたいというのに

いじめているべき子供たちもいない
九月になって
みんな風か何かになってしまった
 ....
つい

自分に残された時間は

どれだけなのだろうと

考えることがある

十年先

一年先

明日

もしかしたら一分後かもしれない

だから私は

今したいこと ....
裏返る感じがして
げぼっと吐いた
ごめんなさいごめんさないと
つぶやいてみたけど
ほんとは誰もいなかった
いないのはわかっていて
わたしは必死で謝る
ごめんなさいこんなことしてごめんなさ ....
宵闇、
五線譜の電線 で
輪郭のぼやけた影だけの鳥たちが奏でるのは
誰かの
失くしてしまった、声
あるいは、足音
にも 似て
道しるべにするには あまりにも
不たしかな

風通しの ....
スチュワーデスさん、とスチュワーデスに声をかけると
私にはケイコという名前があるんです、とそっぽを向かれる
今度こそ間違いの無いように、ケイコさん、と呼ぶのだが
ケイコは押し黙ってしまう ....
わるいゆめを何度も見たい
何度も
何度でも
口から血を吐き
股間から血を吹き
血じゃないものも吹き
わたしは裏返る
そんな
わるいゆめ


わたしは
わるいゆめが好き
それ ....
きみの部屋
わたし
ここで死んだらいい
ふたりで
いっしょうけんめい呼吸をして
いっぱいの
二酸化炭素へ
ほうむられるように

酸素なんか、
なくったって
生きられる
せかいへ ....
もしも もしかして
わたしが きように よわたり じょうずな はとだったら
きっと きょうも くるっぽーとないて
ぽっぷこーんを もらうだろう

でも そんなふうには いきられなくて ....
大事だったはずのいろんなものが
どうでもよくなる
スイッチ

普段は見えない
あることさえも
感じない

でもそれが見える瞬間があって
それは
大抵
一回につき
何時間か続く
 ....
垂直の空を
仰ぎ見る
ここは空の縁の終わらない場所
折り重なった雲と雲が
覆い被さってくる


続きを
見たいと思っている
染み込んでいく雨粒と
あの雨の後の匂いの行方を
空へ ....
4歳のこどもを
正面から抱っこすると
つい4年ほど前には
お腹の中にいたことなど
信じられないほど大きい

わたしたちひとつだったはずなのに
分裂したね
さびしいけどもう元には戻れない ....
ずっとここに住んでいる
ここがどこなのか
わたしにはよくわからないけれど
アル日
ここに
白い服を着た
顔のない誰かが
わたしを連れてきてくれた
わたしの手を引いて

それからずっ ....
わたしは家族に会いたいなと思って
晴れた日曜日におでかけしました

家族はどんな人だろう
わたしを愛してくれるかな
晴れた日曜日の道はゆらゆら揺れる

ポストは赤い
空は青い
犬はわ ....
熱帯夜に 頭寒足熱を無視して眠った 腕枕
あなたとわたし 悪夢を見たので 明日はバイバイ。

じりじりと 転げ回った 空色のシーツ
摺りきれて 明日のゴミ出しで さようなら。

代用品の  ....
街外れで
唸りだす自動販売機の理由を
僕は知らない
全てに理由があると仮定して
その唸りの意味を
誰も知らない

振り向いてしまう癖は
いつかの草笛のせいで
僅かな違いを聞き分けるこ ....
花壇のマリーゴールドは
みごとにおひさまの色
おひさまを
いっぱいに吸いこんで

ハナムグリのベッドは
おひさま色の花粉
ハナムグリのごちそうは
おひさま色の花粉

夜なんか知らな ....
読みかけの詩集を逆さまにすると
文字の列たちは
不ぞろいのビルディングになりました
そして
下のほうにあった余白は
広い空に
しばらくその様子に見とれていましたが
何かが足りない気が ....
魚が手紙のようなものをくわえたまま
道の真ん中で力尽きているのを
少年は見つけました
水を泳ぐ魚にとって
ポストはあまりに遠かったのでしょう
少年は手紙のようなものを
代わりに投函しました ....
アタシ
女の子でよかった

こんな悲しい日でも
アタシのスカートはヒラヒラ詠う

こんな悲しい日でも

太陽が眩しいのと同じくらい
君に目が眩んで
他には何も見えてなかったの
 ....
時計が遅れたり
進んだりするのを気にする人は
何よりも時間の大切さを
知っている人です
けれど
時計には時計のペースがあることを
忘れないでほしい
など
ホームの水飲み場で
あな ....
暑いので
昼食のあと横になったら
二時間も寝てしまった

どこにいるかわからなかった
イモリの夢を見ていた

二匹のイモリの夢
こつこつ
とんとんとん

いしゃは
わたしのむねを
たたいて
ちょうしんきを
あてたりして
ふむふむ
わけしりがおで
カルテに
なにかを
かきこんでいる

わたしは ....
くちびるを閉じると
世界とわたしは
分かれます
くちびるを開くと
世界とわたしは
またつながります
分かれたり、つながったり
くりかえし、くりかえして
わたしはまた少し
遠くへと ....
穴が開きました
私の中にブラックホールのように
かといって何も吸い込まない
多きな穴が開きました

毎日が長くなりました
終わりのない映画の様に
もしかしたらCMかもしれない
とにかく ....
今ここに熟した食べ頃のバナナがあると仮定する
しかし、そのバナナをあなたは食べることができない
何故なら
そのバナナは仮定の話の中でしか存在できないからだ
例えが悪かったかもしれない
 ....
アンテさんの自由詩おすすめリスト(498)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Sky_in_the_Bottle- 青色銀河 ...自由詩304-9-14
- チアーヌ自由詩604-9-14
みちびき- 木立 悟自由詩704-9-13
「声」- 草野大悟自由詩3*04-9-4
水文字- 青色銀河 ...自由詩12*04-9-2
九月- たもつ自由詩11*04-9-1
時の回廊- 長月 猫自由詩204-8-30
嘔吐- チアーヌ自由詩704-8-29
地図夜- 望月 ゆ ...自由詩10*04-8-27
スチュワーデス・ケイコ- たもつ自由詩5104-8-25
わるいゆめ- チアーヌ自由詩404-8-23
おもかげ- みい自由詩8*04-8-13
もしも_わたしが_もしかして_のぞんだら- 玉兎自由詩4*04-8-11
スイッチ- チアーヌ自由詩404-8-10
円形世界に臨む- 霜天自由詩604-8-10
祭りのあと- チアーヌ自由詩1704-8-9
窓のある部屋- チアーヌ自由詩904-8-6
家族に会いに- チアーヌ自由詩1004-8-4
涼しいつ(すずシーツ)- 千月 話 ...自由詩4*04-8-3
カーテンコールに- 霜天自由詩604-8-1
ハナムグリ(百蟲譜25)- 佐々宝砂自由詩504-7-30
童話(詩)- たもつ自由詩45*04-7-28
童話(手紙)- たもつ自由詩24*04-7-27
スカート。- 大西 チ ...自由詩7*04-7-26
童話(午後、水飲み場で)- たもつ自由詩2104-7-22
昼寝- チアーヌ自由詩504-7-21
びょういん- 玉兎自由詩10*04-7-19
童話(声)- たもつ自由詩1904-7-18
探しもの- KEIK ...自由詩304-7-13
シュガースポット- たもつ自由詩904-7-10

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