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星を数え歩けば
南にほらカラス座
大都会の空では
道しるべにならない
小さすぎる星たち
六と四のリズムは
かるくかるくはかなく
星屑よりちいさく
きらきらきらさらりと
流れて去るうた ....
おめでとう
あなたは三億だか五億だかの精子から
たったひとつ生き延びた
毎月トイレに流れてゆく卵子から
たったひとつ生き延びた
なんて運がいいのおめでとう
私も運がよかったのだけれど
あ ....
憧憬と書いて
どうけいと読むのだと思っていた
でも
しょうけいとも読むらしい
しょうけいのほうがかっこいい

とおもったのは
本多勝一の『憧憬のヒマラヤ』を読んだときで
ええと
わた ....
ものすごく悲しいのだが理由がない。
誰か死んだような気がする、
いやバカバカしい、
いまこの瞬間誰かが死んでいるのは当たり前の事実だ。

理由がない、理由がない、理由を探す、
たとえば君に ....
花壇のマリーゴールドは
みごとにおひさまの色
おひさまを
いっぱいに吸いこんで

ハナムグリのベッドは
おひさま色の花粉
ハナムグリのごちそうは
おひさま色の花粉

夜なんか知らな ....
またはドキュメント晩酌時の佐々家。

夜のテレビの紀行番組で、
アンダルシアの風景が写る。

「アンダルシアって、アではじまってアで終わるね」
と夫。
「そうだねえ」
とわたし。

 ....
夜中に台所で誰かに話しかけたかったら
話しかけたらいい
誰もいなかったなら蛇口にでも話しかけたらいい
君は自由だ本質的に
誰の手にも負えないくらいに

卑猥なことを叫びたかったら
夜空に ....
年寄ると
雌牛の乳房はずるりとながい
地面につきそうなくらい
搾乳器にもかけにくい

隣の牛に踏まれると
乳房が裂ける
裂けると
いつものおじさんがきた

麻酔したのかしないのか
 ....
牛が生まれる
大騒ぎしているのは人間ばかりで
牛は慣れたもの
これで五度目のお産だ

まだちいさいわたしは
目をみひらいている

子牛は逆子で
おじさんは苦労している
どうやったも ....
わたしがまだとてもちいさかったころ
牛舎でチャボを放し飼いにしていた

あのころもたぶん
鳥インフルエンザはあった

卵を隠すチャボがいた
牧草の陰にふたつみっつとあった
探し当てると ....
私の最大の罪は怠惰である。それでも私にしちゃがんばっていろいろ働いてるのだから、許してよねえ天の誰かさん。でも書けてないものいっぱいあるなあ、あれとかこれとか、口約束だけでいちども書けてないものもある .... 「私を束ねないで」と書いた詩人・新川和江のことが私は大好きだけれども、あの詩はあんまり好きでない。束ねたければ束ねればよい。名付けたければ名付けてかまわん。カテゴライズしたけりゃ好きにすりゃいいじゃん .... 幾重にも入れ子になった
夢の物語のひとつで
旅する人々が歩いてゆくのを見た
真冬の草原に鉄路が走っていて
旅をしない人々は
白茶けた駅でいつまでも待っていた
旅から帰る人を待っていたのか
 ....
そういや私が最初に「たもつ」なる名前に目をしたのは、考えてみたら「醤油」を読んだときではなかった。

某PJでレビュウに値する詩を探していた私は、幼いが鋭い何かを感じさせる短い詩「さめ」に注目した ....
まず言っておかなきゃならない
これを読んでるあなたは
(あなたが誰であれ)
この雑文における「あなた」ではない
あなたと「あなた」は別人である
筆者と「私」も別人である
まずあなたにこれだ ....
私はいちおうセミプロ書評屋である。書評屋の仕事は、おえらい批評家の仕事と大きく違う。書評屋というより、紹介屋と言うほうが近い。紹介屋は、だいたいにおいて「この本は面白いんだから読め!」「この本はくだら ....
アンテさんの佐々宝砂さんおすすめリスト(16)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
六四の唄- 佐々宝砂未詩・独白3*05-1-10
春風献上- 佐々宝砂自由詩605-1-2
しょうけいのひまらや- 佐々宝砂自由詩304-12-12
からまる- 佐々宝砂自由詩104-11-29
ハナムグリ(百蟲譜25)- 佐々宝砂自由詩504-7-30
あららのあ- 佐々宝砂未詩・独白10*04-3-25
夜中に台所で誰かに- 佐々宝砂自由詩8*04-3-17
むかしばなし3- 佐々宝砂自由詩6*04-3-3
むかしばなし2- 佐々宝砂自由詩7*04-3-3
むかしばなし- 佐々宝砂自由詩304-3-3
当たり前のこと- 佐々宝砂散文(批評 ...404-1-20
名乗りについて(二流詩人7つの条件補遺1)- 佐々宝砂散文(批評 ...403-12-10
旅する人を描く人を恋する人を夢みる人の恋唄- 佐々宝砂自由詩203-11-28
たもつ家のほうへ_—_たもつさんの詩の印象_2_—- 佐々宝砂散文(批評 ...603-11-25
「私」のノンレトリック- 佐々宝砂自由詩6*03-11-5
Cry_For_The_Moon_4「紹介、あるいは正当な労 ...- 佐々宝砂散文(批評 ...5*03-7-28

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