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寒さが染みてきて
壁から伝ってくる


暖房を酷使しても
革のソファは冷たくて
ふたり絡まりあっていても
耳に吹きかける息が白くにごる


かつて
部屋の中で燃えていた
暖 ....
溶けた青色を見つけられないまま
虹は消えてしまった
ビルに反射された心音がふるえて
空も消えていく
取り残されたうろこ雲が溺れそうで
それだけはおんなじ、ね

身体を作り直そうと
くち ....
紙に書いてください
書けるものならば紙に書いて
紙に書いたそれを見せてください

世界を
モニターの向こうにまで感じるとるためには
第六感まで動員しても
なお追いつかないような想像 ....
パーサータイ(タイ語)では、
海のことをタレーと発音する。
この道をまっすぐ行くとタレーに達する。
椰子林と湿地帯の交互につづく道の果てには、

佛暦二五三六年の浪のしわ
まんまんとた ....
 おかあさまに叱られました
 穴など開けてはいけないよと
 でも もう 私はすでに
 頭といわず 心といわず
 いろいろなところに
 穴を穿たれてしまいました


 すうすう寒いのです ....
砂漠へ行きます
では
私の写真ではなく
水を持っていってください水を

これからは いえ昔から
これからも
私たちは ひとりです

むこうは暑いそうなので
手に汗をかいて
指輪を ....
私はポツンだ
宇宙のポツンだ
名も無く朽ち果てていく
歴史のポツンだ

それでも大地に立ち
呼吸をし
飯を喰らい
排泄し続ける

この私という存在
寝返りをしたら
ごめんねと言われたので
うんと言った
ああ そうだ
とびきりのイイ男の彼氏と寝れば
マニキュアの爪を
しげしげとながめたりする

ミネストローネをすすって
口紅つけて ....
パランカ・トランカ
ぼくらの思いつきの架空の都市ですが
なにが名物だろう と笑いあいます

きっとそれはぎょうざのような食べ物で
チリをつけて食べるのでしょう

パランカ・トランカ行きの ....
その夜、男の子と居た。
でもやっぱり
手をつないだ相手は「夜」

男の子は何時でも皆先に眠る
子供のような寝顔でぐっすりと眠る
手をつないでくれるのはいつでも「夜」

ひとりぼっちにな ....
ノートにうそをいっぱいかいた 箇条書きで 適当に、

殴り書きで ちょっとだけ 詩人を意識しつつ おままごとみたいに

読み返したくない ただその詩を破りたくなるだけで

なんにもかわんな ....
ほの暗い駅
列車の中で一点を見つめている
あなたの眼差しを見送る

”お気をつけて”

その一言だけが伝えたかったのだけれど

ベルが鳴り止んで動き出したのは
列車ではなく
ホ ....
おふろに一緒にはいってくれるきみへ
にくにくしいねといったときに
なぐらないでくれないか
わたしはこんなにほねほねしいのに
といったときに
胸のふくらみをつつくのをやめてくれないか

と ....
胃が四つに分裂しています
健康診断の結果、そう言われた
どういうことなのか理解できずにいる私に
つまりは反芻するということです
医者はたたみかけるように言う

反芻とはウシがするあ ....
すばらしい日は
目から はちみつが出る

下を見れば
青い空き缶が吸い殻入れ
もたれかかれば、白い壁はやわらかい

ドアをあけると
黒壁に詰まった、赤い自販機

吸い殻入れの隣に
 ....
芸ができない犬はだめなんですか。
いえいえ。
そんなことは言ってませんがね。
でも、そんな感じのことは言いましたよね。
いえいえ。
あなたの犬は可愛いですねと言いました。
本音はどうなんで ....
またいつか
ありがとう
わすれない
さようなら


ありがとう
わすれない
さようなら
またいつか


わすれない
さようなら
またいつか
ありがとう


さような ....
湯船にゆっくり脚をのばす
私は顔をお湯から半分だけ出して
鼻息で作る波紋を楽しむ
沈黙
あなたが入ってくるとき
私は寝たふりをしている
湯かさが増して
鼻で息ができなくなったとき
はじ ....
それは
ニッケルとコバルトの間に僕達がいる 
ということ 
右手に 
五つ 
つながったティッシュの箱が
ゆらゆらと揺れていて 
差し伸べられた踏切に
笑 ....
ボートから転げ落ちて溺れた
一人目の男は
すぐに飛び込みすくい上げてくれた

ボートから転げ落ちて溺れた
二人目の男は
携帯電話で助けを呼んでくれた

ボートから転げ落ちて溺れた
三 ....
あんちゃん大学出の新人か
ゆくゆくは幹部やな
まあ研修期間は「ご安全に」やな

あ〜
かっこ悪う
そんなピチっとした作業服にするさかい
ちょっと踏ん張っただけでケツが破れてまうねん
ま ....
お姉ちゃんが
こまぎれになって
道路に落ちていた

わたし
ひきずる
お姉ちゃんの右腕
ずるずるとひきずって

「はやく帰らなくちゃ」

アスファルトに
右腕が描いた
赤 ....
朝が沈黙している
少し開かれた窓辺の片隅で

その隙間から海に似たものたちが
ぼつり
ぽつり
と入り込んでは
満たそうとしている

出会ったばかりの幼子は
「さようなら」と ....
  
向日葵の迷路で迷いながら倒れこんで
そのまま眠りにつきたい
とつぶやきながら汗を拭い
晩夏の土間を掃除なんかしてる

今どき土間なんて貴重よう
なんてPTA会長がすました顔で言って ....
ここには居ますのよ。
薬漬けの仔猫が。
とってもおりこうです。
気まぐれではないので、触ってもいいわよ。

分かっているのですが、
分からないことにしておきます。
だって、それが一番楽だ ....
何にも見えない黒い空も
何にもないわけじゃなくて
ただ見えないだけで
たくさんの星
あの夜空
どこからかきっとここも
あの夜空などと呼ばれている
悲しみは忘れた頃にやってくる

悲しみの上にも三年

悲しみ盆に返らず

千里の道も悲しみから

咽喉元過ぎれば悲しみ忘れる

悲しみの悲しみによる悲しみのための悲しみ

 ....
幾重にも入れ子になった
夢の物語のひとつで
旅する人々が歩いてゆくのを見た
真冬の草原に鉄路が走っていて
旅をしない人々は
白茶けた駅でいつまでも待っていた
旅から帰る人を待っていたのか
 ....
たとえば
丸の内の横断歩道
腕に巻きつけられた

が刻まれる
雑踏

私だけが自由だった
大きな意味で
宇宙の時間は絶対であるので
自由にはなりえないのだが

もうすぐ昼の ....
きょう ぼくは ひさしぶりにゆめをみた
ヨットのゆめでもなく
うみのゆめでもない
ぼくのすきなものの ゆめをみた

くものほうが じめんより ちかくにあるもので
はなびより あかるいもの
 ....
アンテさんの自由詩おすすめリスト(498)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
暖炉- 岡村明子自由詩704-1-15
泳げないひと- からふ自由詩904-1-14
それがもし詩という何かであるならば- 小池房枝自由詩10*04-1-11
タレー- 狸亭自由詩204-1-9
ピアス- こん自由詩5*04-1-3
独房独居許可局- 山内緋呂 ...自由詩10*04-1-1
存在- たもつ自由詩803-12-31
深紅のペディキュア- 野島せり ...自由詩4*03-12-29
パランカ・トランカ- nm6自由詩303-12-23
ネムリガホシイ- dendrocacali ...自由詩503-12-19
ついでのついでに。- あいこ自由詩503-12-18
発車ベル- たもつ自由詩3203-12-18
きみに- 竹節一二 ...自由詩803-12-18
モー- たもつ自由詩903-12-16
はちみつ- 山内緋呂 ...自由詩703-12-15
ワオン。- 千翔自由詩403-12-14
わかれのことば- バンブー ...自由詩203-12-12
湯船- 岡村明子自由詩403-12-12
ドップラー現象- ふう自由詩703-12-10
溺れる- 岡村明子自由詩1103-12-6
ネジ締めたろか- AB(な ...自由詩1703-12-6
お姉ちゃんのヘビ- サダアイ ...自由詩603-12-1
卒業- たもつ自由詩503-12-1
向日葵娘- AB(な ...自由詩703-11-30
世界一賢いと?- 浅野 す ...自由詩903-11-30
あの夜空- 春日野佐 ...自由詩5*03-11-29
悲しみ- たもつ自由詩1403-11-28
旅する人を描く人を恋する人を夢みる人の恋唄- 佐々宝砂自由詩203-11-28
腕時計私怨-その奇妙な習慣について- 岡村明子自由詩2*03-11-27
僕の夢は・・・・?- 水野 花自由詩103-11-25

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