すべてのおすすめ
私はまだまだ
エビフライで喜べるの
きれいだよ
幸せにするよ
早く触れてください
蛇のように賢く
鳩のように優しく
飛び立つ時は
....
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス
薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピ ....
突然の雨に
掌で傘を作ってみたけれど
隙間が多くて
無抵抗に濡れていく私です
傾きかけた夕暮れに
落ちてくる雨は暖かい
いつのまにか
大切なことを忘れてしまったようで
メモ ....
抱き締めると
温かい
生臭い
小さい
にこにこ
作るのは
とてもかんたん
目をとじて
受け入れる
いろんなこと
目をあけていては
だめ
明るい朝に
プリン食べてね ....
まぐろの解体ショーに行く
はんてん角刈り包丁持って
さばいてさばいて大喝采
死んだまぐろが
このように
ほら奥さん
一枚どうですか
一枚一枚
まぐろって
骨と骨のあい ....
どうしてなのかな
何もわからない
何も知らない
でも死んでいくの
暖かな部屋で
ごはんも食べずに
おみずも飲まずに
お墓はいらない
どこにも
誰もこないで
く ....
友人の部屋の隅っこに
ネジが一本転がっているので。
「このネジ何?」
「どうやら俺のものらしい」
拾い上げて見ると確かに友人の名前が書いてある
「そりゃそうだろう、お前の部屋に落ちて ....
夜のブランコの下に
ブランコの数だけ影があります
墓場の猫が
首の向きを変えました
足が濡れています
宇宙です
ぼんやりと
視界の縁に揺らいでいる
僕は多分 君を見ているから
やわらかな陽射しに包まれて
ここは海に見えるのかもしれないよね
でも
いつしか君は居なくなっ ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
呆然とくつばこを見つめてから
オレンジの靴をとりだす
未だにそれはしっかりと
買いかえる気も失せるくらいしっかりとしてる
まいった
嘘の心をもたない少女
そんなのはだれももってないさ、 ....
階段が沈んでいく。
当たり前の海の中に。
階段が沈んでいく。
沈んでいく。
俺はその階段を
歩いている。
階段は
沈んでい ....
掃除がてら、倉庫の中を漁っていると
どかした箱が崩れて 戸棚に当たり
中から石鹸液の瓶が転がり落ちて
割れて
辺り一面に
昔の病院、独特の
何とも言えない、嫌な雰囲気が立ち込めた
....
ぼんやり 新聞コラム 眺めてたら
女は 存在 男は 現象
つまり 全ての基本は女 だから
はじめに女ありき との文章
これはもう 現代常識である
聖書の記述は 間違えたのだ
好きに ....
寂しいと泣くありんこを踏み潰したら雨が降った
しとしとと
塩味を舌で確かめる
あめ
寂しいと泣く自分への戒めのためさ
誰も助けない
そんなこと知ってるよね
ごめん
だから泣かない
ば ....
君の笑顔は椅子に似ていて
笑うと誰もが顔に座りたがる
散歩途中のお年寄りや
旅に疲れた旅人
アイスキャンディーを持っている人
ただ夕日を見ているだけの人
誰かが座ると嬉しそうにする ....
たろうが好き
たろうが好き
好き
好き
一番好き
何よりも好き
好き
たろうの癖も
たろうの嘘も
すべてを知って
いるつもり
つもり
つもり
つもり
....
夜中に台所で誰かに話しかけたかったら
話しかけたらいい
誰もいなかったなら蛇口にでも話しかけたらいい
君は自由だ本質的に
誰の手にも負えないくらいに
卑猥なことを叫びたかったら
夜空に ....
みんなに嫌われた日は
母の やきそばにくるまって
少し テレビを見る
母は やきそばをもうつくらないので
15年前の
とり肉入り のかけら
やきそばに とり肉は合わないと
ずっと ....
ふと右を見ると三塁手が君だったので
僕はすっかり安心した
うららかな春の日、デーゲームは淡々と続いている
スタンド、ベンチ、フィールド
いろいろなところからいろいろな声が飛び交っている
....
だえきをたくさん
ふくませた
かだんのなかの
ちゃいろいつちの
ずっとずっと
おくふかく
ねむったままのひめひとり
ずっとずっと
めをとじる
ねむったままのひめがいる
ひめ ....
あの頃
画用紙にクレヨンで描いた僕の未来は
今どれだけ かたちになって
今どれだけ ここにあるだろう
一つ足を進めるごとに
景色が姿を変えていくような
約束されたこともない
いつ ....
まだ
遠いところにあるようです
いつもぼくらからは 何かが垂れてきてしまって
どうしようもなくなってしまうのですが
雲が浮かんで ため息が白い冬のせいにして
久しぶりに知る その気持 ....
いつかわたしは
わたしから名を与えられた
わたしではないわたしが
鳥のように道に立っていた
地にも 空にも
翼は落ちていた
遠い光の日に
熊は殪された
血は流れ
人の内に ....
たまねぎを剥く事くらいに
泣くのは簡単だと言うクローゼ
とても静かに
自分の作った暗喩を慰めている
すり減ったローファーを履いて
路地裏でメントスを噛むクローゼ
クローゼのメン ....
ハロー、ハロー
周波数はあっているか、こちらはDJ
十三年ぶりに新種のサンショウウオが発見されたそうだよ、皆さん
サンショウウオが好きなDJとしては久しぶりに嬉しいニュースだ
寒い日が続く ....
紅茶カップの宇宙の澱が
嵐に変わるたびに
折れそうな枝にその実は生る
私の小さな小さな分身
My Little Selves
汗もかかない
気を揉んだりしない
だまそうとしない
オ ....
年寄ると
雌牛の乳房はずるりとながい
地面につきそうなくらい
搾乳器にもかけにくい
隣の牛に踏まれると
乳房が裂ける
裂けると
いつものおじさんがきた
麻酔したのかしないのか
....
牛が生まれる
大騒ぎしているのは人間ばかりで
牛は慣れたもの
これで五度目のお産だ
まだちいさいわたしは
目をみひらいている
子牛は逆子で
おじさんは苦労している
どうやったも ....
わたしがまだとてもちいさかったころ
牛舎でチャボを放し飼いにしていた
あのころもたぶん
鳥インフルエンザはあった
卵を隠すチャボがいた
牧草の陰にふたつみっつとあった
探し当てると ....
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