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すな、空のように口ずさんで
空のむこうにセスナがみえた
夕くれなずむ砂浜の色が
遷移していくさまにみとれて
セスナが制御を失っていくさまを
子どもと手をつないでみていた

神がく ....
胡麻が大好きで
ついに胡麻になってしまった

喜んでいたのもつかの間
胡麻は胡麻好きな人に
食べられてしまった

それがはたして
人だったのかどうかは
定かではない

いずれ ....
同じ高さの
等高線を歩いてたら
あなたに出会ったので
二人は等高線を
同じ色で塗り潰した

眼下には
果樹園の地図記号が
広がっていた
まるで恋のように

山頂を示す記号は
 ....
肩と肩を結ぶ橋がある
とても近いのに
隔たれた距離を
牛が渡って埋めに行く

雲はあんなに白いのに
空の青さはこんなにも切ない
橋から見える景色が
いつもそうだったように
この部屋も ....

家の前の道路はアスファルトで覆われていなかった
雨が降ると水たまりが出来て
長靴で入って行って遊んだ
夏の前

学校を休むと
斜め隣に住む同級生が
授業の内容を四つ折りにした白い紙 ....
何を考えているのか
さっぱりわからなかったので
別れたはずなのに

なぜか毎年
年賀状だけが
律儀にやってきた

母は
それを見るたびに
面白がって笑い
わたしは
ちょっと渋い ....
やさしくされるたびに
真冬の鯉になってみせた
一番深い底のあたりで
ひげだけ動かして
じらしてみたりした

春になり
浅いところに出ると
やさしい人は
もういなかった
かわりにたく ....
 寝る前に、一日が終わる前に、鳥が死ぬ話を書こうとしたが、鳥の死ぬ姿を見たことがないので手が止まった。鳥の死体はいくらでも見てきたが、鳥の死ぬ瞬間は見たことがない。いつでもどこでも鳥は死に続けているの ....                071115



身近すぎるバナナを食べる
バナナの成る木を背にしての
古くさい記念写真
赤銅色の肌から
こぼれ落ちる笑顔が
バナナを美味しくするのだ ....
 
二人で大好きな
カニの話をした
 
その人はカニを食べるのが好きで
ぼくは見るのが好きだった
 
その間
大切なものに形はない
なんて嘘をつく必要はなかった
 
明日お嫁に行 ....
猫のながぐつ、なっちゃんは
アヒルのくちびるで
せんべいをコリリ
よくきたね
あくしゅ、あっしゅ


星のくつした、さくらんぼ
唄いながらお絵かき
なっちゃんは、ようせい
(たんぷ ....
バス停の近くで生まれ
バスを見て育った
バスを見ていないときは
他のものを見て過ごした
見たいものも
見たくないものもあった
初めての乗り物もバスだった
お気に入りのポシェットを持って
 ....
江ノ島に行こう
なんて
あなたが休日の昼過ぎ
突然思いつくもんだから
車を出して行っては見たものの
やっぱりうんざりするような渋滞に
巻き込まれただけ

もうそろそろだなって
思って ....
てのひらから青い地球がころりとこぼれ落ち
てしまったので、園児たちはみなぽかんと口
をあけて空の穴を眺めていた。外は真昼で季
節外れの台風のように雨が降っている。降っ
ているのに空は晴れている ....
幸せな夢から覚めたら
恋人がたくさんいて
誰とデートしようか
吐き気を抑えながら悩んだ
恋人なんかいらない
面倒なだけだ
たくさんなんかいらない
ひとりだっていらない
まったくいらない ....
車に乗って
買い物に行くと
車線が多すぎて
迷ってしまう
そうして
どんどん違うところまで
行き着いてしまう
町でも
田んぼでも
森でもなくて
ただ
がらんどうな場所に
わたしは知らないわ

それがどんなに大事なことであっても
忘れてはならないことだったとしても
わたしは知らないわ

うさぎ小屋にはうさぎ
羊小屋には羊
羊の名前は知らない
うさぎには ....
新しいお絵描き帳と
クレヨンを持っていった
何も描けなかった
周りの子たちは
鳥も魚も人も
自由に描いた
真っ白く広げられたものの前で
どうしたらよいのか
わからなかった
どうしたの ....
連絡を取るのが
面倒になっちゃうと
連絡を取らなくなっちゃって
連絡が来ても
ぼんやりしちゃって
ああきっとこのまま
忘れられちゃうんだろうな
それでもいいかなとか
思い始めると
ま ....
どんなときでも
泣きませんでした
そうしたら
涙はどんどん凝固して
とても立ち上がれないほどに
わたしの涙は多く重く
体内に溜め込まれてしまいました

仕方がないので
金の箱を買いま ....
さみしいと
寄り添うくせがあるので
いつも
ポケットにウサギ

鼻先を
ちょこんと出して
ふさふさの
耳をたたんで

私があまりにも
にこにこしてるので
人は誰でも不思議そうに ....
頭蓋骨を輪っかに切って
かぱっと開けて
見てみたら
ごまプリンがいっぱい
詰まっていた
だから
スプーンを突っ込んで
ぐちゃぐちゃに混ぜてみた
そして再び固めて
そうっと
頭蓋骨を ....
Is that a banana?
No,it isn't.It's a gorilla.

あれはバナナですか?
いいえ あれはゴリラです。

俗にいう一人の少年が英語を見限った瞬間を
 ....
結婚します!
結婚します!
だからお見舞いに来てね!

あっちのお兄ちゃんは新しいお兄ちゃん!
あっちのお兄ちゃんは古いお兄ちゃん!

結婚します!
内臓が破れます!
腸が飛び出しま ....
あなたにメールして
返事が
かえってこないから

私は
まよなかのねこだ
ひとみ
まんまる見開いて

あなたからのテレパスを
感じるためによるに立つ

もう
嫌いになったかな ....
電話をください
電話をください
電話でしか繋がれない
だから電話をください
メールじゃなくて
電話をください
受話器を耳に当てると
あなたが小さな声で
生きてることを伝えてくれる

 ....
わたしの女友達は
「わたしのどこが好き?」
と男性に聞いたとき
「顔」
って言ってもらうのが
一番安心するらしい

中身が好き
心根が好き
性格が好き
趣味が合う
センスがいい
 ....
あなたの部屋
シンメトリー
真ん中にソファ

どっちを向いているのか
わからなくなるの

真夜中に揺れるブランコ
みたいに
揺らしてよ

もっと
もっと
君に遠くの
ずっと遠くの
汚れて捨てられた森の
だれも知らない泉におよぐ
毒のカエルの瞳に写った
星の光を

暗い森の奥の
白い足を汚す
泥の上を歩く代わり
パンを踏んだ娘は
 ....
忘れたいって
あなたが言うから

そうだよねって
私は言うけど

あなたが
忘れきれないくらい
有名になれたらいい、と
私は
少しだけ思う

そうしたら
あなたは少し
後悔 ....
アンテさんの自由詩おすすめリスト(498)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
セスナ- mizu K自由詩9*08-2-29
胡麻- 小川 葉自由詩208-2-28
地図- 小川 葉自由詩208-2-10
橋の途中- 小川 葉自由詩308-2-9
ループ- チアーヌ自由詩308-1-9
年賀状- チアーヌ自由詩908-1-3
真冬の鯉- 小川 葉自由詩508-1-2
鳥が死なない- 楢山孝介自由詩907-12-18
バナナ- あおば自由詩2*07-11-15
予定- たもつ自由詩707-11-12
なっちゃん- 佐野権太自由詩19*07-11-9
他のもの- たもつ自由詩2107-10-25
潮時- チアーヌ自由詩207-8-14
てのひらから- mizu K自由詩9*07-6-28
恋人がたくさん- チアーヌ自由詩607-6-24
車に乗って- チアーヌ自由詩607-4-21
知らないわ- チアーヌ自由詩1107-4-11
- たもつ自由詩1607-3-10
連絡- チアーヌ自由詩106-10-28
銀の涙に金の箱- チアーヌ自由詩306-10-23
いつもポケットにウサギ- umineko自由詩20*06-10-7
ごまプリン- チアーヌ自由詩206-9-29
センチメンタルレッスン- ヌヌヌ自由詩2606-9-9
結婚宣言- チアーヌ自由詩706-8-30
よるのねこ- umineko自由詩7*06-8-15
電話をください- チアーヌ自由詩806-7-5
- チアーヌ自由詩406-5-22
シンメトリーの真ん中- チアーヌ自由詩106-3-29
水底の二月- 山野キノ ...自由詩206-3-16
さよなら時計- umineko自由詩5*06-2-25

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