紫色の光が
車のフロントガラスを突き抜けると
冬の夜を始める
光は焦点へ集まり
紫は黒に変色し
やがては海を創り出す

緑と赤の点滅が
眼球のレンズを通り抜けると
冬の夜を始める
 ....
メモ帳のハジッコを食いちぎる足が
ある
過去帳の真ん中に指を突き立てて
先祖の位牌を燃やす
あれは
おれは
過去から来たのではないのだと
ググったら855件もでてきやがった
過 ....
   一

 さあ、食べるんだ )))

黒いベルベットの目隠しが
 君の自由を、覆い
与える匙の 潰しイチゴ。
 ――甘いだろ?
 海のように ただ果てしなく拡がる、
 波打つ絹の ....
  4歳になる姪っ子が、私のスカートを引っ張った。
  「どうして白い服なの?」
  花婿と花嫁は、紙ふぶきの中、腕を組んで出てくるところだ。
  「えーと・・・」
  きっと外国の習慣だ ....
 人と人
 巡り合っては
 別れていくもの

 心と心は一つになったり
 はじきあったり

 越えなければならない試練は
 時に僕達を試す

 冷気が身も心も冷やす
 暖かい毛布 ....
今日は晴れたので
畑の土に足を踏み入れてみました
乾いた土が靴の中に入って
ついには裸足で歩きました

今日は晴れたので
あいさつがいつもよりも
大きな声でした
返事も大きな声で
つ ....
湯船に
アヒルが浮かんでいて
わたしは
とっても不安
テーブルに
知らない人が
座っていて
やっぱり
とっても不安
冷蔵庫を開けたら
包丁の先が
こっちを向いていて
とにかく不 ....
ひとり上手な
ひとり好き
ひとり上手な
ひとり嫌い

ひとり下手な
ひとり好き
ひとり下手な
ひとり嫌い


あれは
はっきりしてる
陰影を それとも
明暗を、善悪を?
表すそれは すべからく
正反対? そう正反対

対照であり
しかし時に
それは混じりあい
グレースケールは、幻のように

コントラストで語り
 ....
知らない町にやって来て
四畳半のアパートで暮らす
目に映るモノは
何もかもが新鮮で
同時に僕は
どうしようもなく
一人であることを
実感する

部屋
かつて人が住んでいた部屋
そ ....
夢の中の街は
思っていたよりもずっと
重化学工業だった

建物はすべて
高度経済成長だった
メインストリートでは
地元の人々が
それぞれに近所話をしながら
いろいろな店へと入っていた ....
スゥとどこかへ消えてみたくなる。
風邪ひきな休日。


咳を一つしたら。
パッと体が溶けて

貴方の目の前に現れることが できたなら。

今日1日で一体。
何回貴方の目 ....
のんびりとした生活し過ぎですね… 薄暗い喫茶店の一番奥の席で待ってるから
美味しい珈琲を注文して待ってるから
いつものセブンスターを吸って待ってるから
どれだけ遅れてきてもいいから
金色のマルボロを掴んで
お話をしようよ
 ....
十代の頃に大事にしていた気持ちが
今となってはどうでもよくなってる
走査線の向こう側に記憶を切り売りして
煙草の煙に笑ってる

目の前で誰かがこの手で殺されていく
みんな見てみぬ気にしてる ....
 声を漏らさぬよう

唇を噛み締めたら 甘かった

 なにせあたしの血は 苺シロップでできているし



あなたなんかに 舐めさせてあげない

 ほっておけばすぐ すっぱくなる ....
命は、優しすぎる涙だ。
一粒、肌に触れると、
途端に僕はばらばらになってしまう。


命は、透きとおる歌だ。
僕の身体に沁み渡り、
細胞のひとつひとつがうるおいだす。


命は、無 ....
あおいおそらにぽぅっとしたり

おおきなつきにぽぅっとしたり

おいしいものにぽぅっとしたり

秋はなんだかわくわくしちゃう

そしてあなたにぽぅっとしたり
「いつか、キミの話をキミの声で聴く事ができると良いですね」
そしてあなたは言ったチャットの中で。
「キミの乱れた心が、とてもくすぐったいですよ^^」と。
あたしは度肝を抜かれたし、なんて余裕な人 ....
おんなにとっての
それは囚われ
深遠の亀裂より鉄鎖を垂らし
おんなは生きる
獣は獣
下履きから覗かせる鉄鎖を
見も知らぬ男に掴まれたとしたら
それが悲恋物語の序章
秋の日の静寂に我が身 ....
バッティングセンターの駐車場
今日は
濡れてるから
独りがやってる音しか聞こえない
わたしも
やりたい
重い球を打ちたい
的に当たるまで
コキーンと打ちたい
運動不足で筋肉痛だろうけ ....
森の小さな滝は
冬とともに
時が止まる
滝は白い線となり
静かに眠る

森の小さな川は
冬とともに
音が止まる
川は白い玉となり
ゆっくりと休む

森の小さな湖は
冬とともに ....
よく喋る温かい君の肌は遠くの転換点に於いて何処を通過していくのか
酔い覚めの軽い足取りから目を覚ますといつの間にか越えてしまっていて、楽しむことも出来ない肌触りを懐かしむ、歩道橋の上、今にも落ちそう ....
あなたは
簡単な挨拶をしただけで
ここから引っ越していきました

残ったのは
適当に結んであるだけの
数え切れないほどのゴミ袋
可燃と不燃の分別も
これでは識別できません

残され ....
子持ちパンクは二十歳になるところで
子持ちパンクはマリアって言うありふれた名前で
子持ちパンクはもう刺青がきらいで
子持ちパンクはお菓子の刺青シールが好きで
子持ちパンクは ....
かつて、
三歩後ろのご婦人方は
送信機を持っていた
その言葉は 曲がり角の向こうで
待ちわびている
貴方が そうやって話す
その 頭か何かの中で

今か 今かと
あの角の向こうから
今 来るかと
その言葉は 焦がれている

腰掛けた ....
かみ合わない歯車に、また少しだけ時がずれる

秒針のきしみは それでも
壊れたメトロノームのように 私を、
追うから
逃げ込んだいつかの雪原で 私は、
細雪がわずかに切れる夢を見た

 ....
賑わった砂浜は
今では自分の足音しかなく
しかもそれは
波風とともに消されてゆく

目の前に見える海は
今の海ではなく
遠い昔に見た記憶の海

狭かった砂浜は
今では自分の足跡しか ....
 若人は旅をする
 知らない逢ったことのない
 運命の人に出会うため
 
 時代の洗礼を受け
 今、潔く出発せよ
 
 長く続くだろう道の目的地は
 皆同じ
 どの道を辿ろうが
  ....
DirectConnectionさんのおすすめリスト(751)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
紫色の光が冬の夜を始める- ぽえむ君自由詩9*06-11-13
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56、待ち伏せ_【まちぶせ】- 雨宮 之 ...自由詩6*06-11-11
ささめゆき- Rin K自由詩45*06-11-10
秋の海は思い出しか語らない- ぽえむ君自由詩15*06-11-10
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