鼻水が氷注のように固まる薬1錠下さい。
眼球が飛び出すくらいきつく沁みる目薬2瓶下さい。
呼吸困難に陥るくらい花粉を通さないマスク3枚下さい。
私が花粉によって一日に涙を ....
ふりしきる雨
雨してしまう
雨の
冷たい
季節
星夜
の
さく{ルビ夜=や}
の
雨
の
下
影もなく
灯る
灯台の夜が
流体にひそみ
その吐息にふれれば
はち切れて ....
裸足で入口に立つ
じんわりとあがってくる床の冷たさ
白い光に浮かぶほこり 小さな窓
僕は 笑いをこらえながら
ゆっくりと走り出す
ぐるぐると 何周も何周も
時計回りに走り回る
....
俺らは
先生がもうすぐパパになるなんて知らなかった
九日は先生休みで
生物の時間潰れちゃって
そしたら代理の先生が教えてくれて
どうしようもなく慌てちゃってさ
どうするどうするって
別に ....
ブリキのこうせんじゅうを片手に
いっしょうけんめい
ゆめなき夢をむそうするが
キャバクラのお姉ちゃんとえっちして
わすれちゃった、ゆめのなかの夢
しんぴなる
じゃあくなにおいが
鼻を ....
先達て、めづらしくチャットをした
WEB詩人の集まりだった
しばらく話してゐたら、かう言はれた
「三州さんは病気ぢゃないから」
ちょっと待てよ
だから何だ?
詩と、病気とは、何の関係も無い ....
開く度に人の貌だった
思いがけぬ このよの{ルビ摂理=ことわり}
華やかな秘密
どこの{ルビ世界=黄泉}への 扉なのか
人界の
花弁の上に閉開する ちょうつがいの{ルビ生物=いきもの}
羽 ....
ながれるみずいろ、
なにいろ、みずいろ?
みずいろ、しろいろ。
そらいろ?みずいろ。
みずいろ、なにいろ?
いろいろ、みずいろ。
僕の黒いノートの表紙に
ときどき
窓が出来ていることがある
その向こうで
君のかなしみが
淡い落下をいつまでもつづけている
(背景はいつも夏の
{ルビ誰彼時=たそがれどき}か
{ル ....
生まれたときから傍で横たわってた溺れたての見知らぬ人が
見えなくなった今日という日
あの人が選んだのは私でなくて日常と私を繋ぐ糸であり線だったと
悟りつつある今という瞬間
さよなら糸さ ....
あなたを思い悲しくなることで
わたしは今日を生きている
なにもないところで躓きそうになる
と紙に書いてみる
東京の前に
あなたの天気を確認する
いっきに何かを啜る
戸惑い ....
晩秋の青空に
黄金色の銀杏が舞う
どこまでも澄みきって
引き込まれそうな深淵
この時期
ぼくらは
いつも
ふたりで
深淵を見つめながら
露天風呂していた
のほほん
の ....
太陽が消えちゃった夜
しんと静まり返った部屋
放り出された読みかけの本
無理やり履いていたブーツ
足はまめだらけ 真っ赤
ねぇ 逃げなくちゃ
貴方の香り まだ残って ....
アクセス・ブロックをされたことがある。
数年前 詩の投稿掲示版ではないけれど
なんでも書いてとあったような なかったような。
当時 思ってたことを ぶちまけた。
ら 入れなく ....
甘い匂いのする方へ
人は群がりたむろする
決して悪いことじゃないけれど
最低限のルールはまもってほしい
近所にすんでるおっさんが
今日もパチンコで金をすって
金の無心に ....
長調から短調へ
転調する。
笑顔が
もの悲しくなる
体が温かくなる
お茶を飲む
鹿威しの音
鳥が逃げる
着物を着たお上さん
手入れの行き届いた庭
今日の花はサザンカだ
足 ....
気分が滅入ってるんだ
話かけないでくれ
でも傍にいてくれ
音なんか聴きたくない
世界が半径20センチで完結して欲しい
そしたら僕は
体育座りをしながら体を揺するよ
雪で全部真っ白になっち ....
しゃらくさい ぼうや
いいだろう ともに行こう
知識は たゆまぬ 経験から
うまれる 千年 生きても
まだ 冒険が たりない
ぷくっとうまれた胸のなか
じくうとばずのあわになる
ことばにはりつけえいえんを!
つくりものでもいのちをおくれ
....
*
今宵もまた
お父さん
あなたは咳をしていますね
青い毛布をかけましょう
それはあなたの首元で
小さな海となるでしょう
*
お父さん
わたしは
あなた ....
自己が
集まるように
集まるように
一人
すり抜けるように
すり抜けるように
街
踊るように
踊るように
歌
歌うように
歌うように
嘘
乱すように
乱 ....
新幹線の方が楽だろうに
母はいつも
鈍行列車にゆられてやってくる
孫娘の成長のたびに
少ないけど
と、袋を差し出す指先は
黄色く乾いている
風邪ひいてないか、とか
おまえは季節の変 ....
きみにそっくりな犬が
くさりにつながれていた
きみの名前を呼びながら
頭をなでたら
涙がボロボロ流れて
止まらなかった
やっぱりきみが好きだった
ごめんね
君の前では、私は
「純粋な女の子」でいたかったの
笑って、怒って
少し、恥ずかしそうな顔をして
少しでも君の気を引いていたかった
私を ....
狂おしいまでに
自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が自分が
自分は自分は自分は自分は自分は自分は自分は自分は自分は
と言い続ければいつか
じぶんはいくつにも名づけられ瓶 ....
怖かったんだろうね
風が死んでたりしたろうから
ビルヂングが アロガントに まばたきもせずに
夜空を おまえを 無視したりしてたろうから
今日 ....
すごく おっきな言葉すぎて
僕なんかには 到底扱えない代物だと思っていたけど
そっと・・・
「 愛してる 」
って
初めて囁いてみたら 案外しっくりきた
....
半分の月を見ていた
半分の月を見ながら
僕は半分だけ眠りにおちて
残りの半分は現実にとどまった
半分の夢の中では
浜辺に立った自分が
遠くの景色を見つめていた
半分の月を ....
乞食が追ってくる
乞食が追ってくる
私は逃げ続ける
乞食が追ってくる
乞食が追ってくる
乞食は前にしか進まない
乞食は引き下がらない
乞食が追ってくる
乞食が追ってくる
乞食 ....
ほほえんで くれるだけで
シアワセをカンジれて
それが、きっと、
オレにとっての
すべての こたえ
こころ、
どのようにあればよいのか ....
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