ああそういえばあのホテルには
青リンゴのボディソープがあったね、とマボロシの君は言っていた
あのホテルに青リンゴのボディソープなんてあったかしら?って
マボロシの私は首をかしげていたよ
....
その犠牲が 必要だったら
この生命を 求めて下さい
躊躇等せず お使い下さい
悦び勇んで 捧げましょう
何度でも 幾らでも 幾度でも
何年でも 何円でも 何回でも
....
まだ行けぬ まだ生けぬまま 我は逝く
ぽかぽかの空の下
少し 風は寒いけど
貴方を待っています。
早く来たこと 怒らないでくださいね。
そんな薄着してって 言わないでね。
私も思うんです。
こんなに早く ....
いつまでも一緒だと思っていった君が僕の前から消えるまでは
スッと僕の前から突然いなくなった君を僕は必死に掴もうとして
一生会えなくなるかもしれないそう考えただけで胸が痛くなる
目の前に舞い上がっ ....
かつて憧れと不安の色に澄んでいた若い空
いつから俺は俯いてばかりになったのか
いつからちっぽけな石を蹴るだけになったのか
黒い願い
黒く腐った願いを吸い取って今や濁り果てた俺の空
....
1
僕が子供の頃
山は僕の遊び場だった
鬱蒼とした山奥の
社へと続く長い長い
杉の並木道を歩くのが
僕の一番の楽しみだった
ある日
苔むした大きな杉の下に
寂しそうに男が ....
君がくるぶしを噛んだら、透明な飴玉になったので、吐いて捨てた
ここの所は天気が良すぎる夜だから、天に向かって鳴らすべきだと思った
スピーカーを上に向ける。大きな文字たちが降ってくる
下降しな ....
夜中にラーメンが食いたくなるってことは
生きてることなのか
どんぶりに残った千切れたラーメンを
蛆虫と思うのは
生きてることなのか
痛み、痛みは反応で
生の確認にはならない
どん ....
淡き恋月を浮かべし君の瞳に
明日は核実験と天気予報で言っている
「台風の影響で今夜は猫が降るでしょう」
Nyaー.Nyaー.Nyaー.Nyaー
Nyaー.Nyaー.Nyaー.Nyaー
Nyaー.Nyaー.Nyaー ....
叫ぶ時 叫べ
叫ばねば 裂けよう
心を裂けば 裂け葉ひよどり
秋に咲かねば 冬も想わじ
くろがねもちに 火 入りて
啄ばむ 幼き火喰い鳥
空に舞えども 胸に羽毛無く
赤き炎で 熱くた ....
ホカロンなんてダサいわよ、
あたしと会うときはそんなもの持たないで。
カーテンに透ける夕陽
そのむこうに何があるかを彼女は知っていた
バカじゃないの、
寒いならひとりで居なきゃい ....
「産声」殺した声は無に返る
「廃棄」愛を知らないと忘却に投げる
「残山」知識を集めては興味が無いと捨てては山を築く
「孤独」独りを愛したはず
「所詮」群れで育つ事が恐ろしいと勝手に思い込む
....
君が『日食』と『月食』が欲しいと言うから
ビーカーの中の液体に『日食』を取り込んだよ
見えなくなる前に
慌てて摘み取ったから
太陽を失った『月食』が見えなくなってしまったんだ。
....
二階のトイレの流れが悪いから
一階のトイレを使っていたんだよ
そんなことが本気で世界のリズムを作るって思ってたんだ
・・ドキッとするよね
今はただ君のほとりでだらだらしたいだけ
....
雨だか雪だかが降ってて
でも、そんなことどうでも良かったんだ。
流れる音も聴こえない。
触れることもできない。
冷たいとすら思えなくなって、
もうなんか、降ってるのが雨だろう ....
咳をする母の
苦しそうな声を
置いて
こんなにも
遠くへと
来てしまったけれど
行けども行けども
道はなく
ここが何処だか
解らないのだ
何処の空も
青いなんてことを
確か ....
すべてを委ねてしまった私に
君の「間違ってる」が優しくて
すべらかな灰色に接吻をおとした
体温のないものに
もうすぐ春だから
フェティシズムはきみどりいろの雨 ....
生まれてくることなんて知らなかった・・・
こんな所に生まれるなんて。
今が辛いわけじゃない。
今が嫌なわけじゃない。
ただ・・・ボクは自分で決めたかった。
....
何かが… 砕ける音がした
キミを護れるなら、ボクは何もいらない。
命さえ… いらない…
何かが… 砕ける音がした…
それでも、かまわないと… 思 ....
僕が応援したところで
あなたの人生は
変えられないでしょう
でも・・・
もしもあなた人生を
あなたの可能性を
ちょっとでも
変えられるよう ....
もう話さない
交わらないって決めたんだ
携帯からも
キミの記憶を全部消して
全部…全部
消そうとしたよ
だけど残ってた
弱い自分が
そこにいた
心のど ....
猫が叫ぶ
真夜中 鬼が通る頃
赤いお月様見て叫ぶ
”明日は飯が食えるだろうか”
猫が呟く
真夜中 人が消える頃
青いお月様見て呟く
”今日は飯が食えたから
とてもいい ....
空飛ぶ譲り葉に、
安全ピンをとめて、
無性にフォーカスはぐらついたまま、
爪を研ぐ野ばらと、
利口ぶった砂嵐へ、
いつだって繕いをほどこすマーチングバンド!
どこまで青色な ....
ここには誰もいない
誰もいない
私は目を泳がせて
立っている?
誰かを探している?
誰を探している?
仲間がほしい?
子供のように
走り回る
息を切ら ....
あたしのスカートの
端っこを切ったのは あなたでしょう?
羽をばたばたさせて 空に浮かぶ
髪が伸びたので あたしは飛べるようになった
まっさらな夜を
あなたの匂いをたよりに飛んで
....
辛いのは自分だけじゃないって
皆 傷を抱えてるんだって
ちゃんとわかってる
ただ甘えてるだけだってことも
もっと強くならなくちゃいけないことも
ちゃんとわかってる
それでも
立ち ....
灰色の隙間から注ぐ
陽射しに手を翳すたびに
目を細め見やるだけ
温もりだけが降りてくる
北風が強く吹いているから
漏れ落ちた微かな光でさえも
永く待ち焦がれた春のようで
それは小 ....
あのね
ゆきってね
かみさまがふらせる
おしおなんだよ
って
それをいうなら
さとうかと
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