「私を祝福せよ」
神を産み落とす雅のゆりかご
私を抱きしめてくれ
生命を継ぎ
忘れかけた
優しさ
痛み
思い出させてください
私にとって貴女は
最後のMARIA
「私に ....
あなたのこかんを
あなたがゆめにでてきた
あなたとくらしてゆくんだろうな
そしてなんどか
あなたをうらぎるんだろうな
探していた
おだやかな光を
逢いたかった
カンヴァスを破って
手を、そっと
輪郭のない夜だから
影もなくて
震えを数えていないと
ここがサヨナラになる気がした
風の硝子越しに ....
ナポリタンロマンス
ペペロンチーノスパイス
混ぜあわせた君が大好きさ
子どもみたいに夢中で頬張るよ
汚した口元は
君が拭いておくれ
君に呼吸をプレゼントしたい
酸素! 凍結!
熱次元のネジ巻き飛行機械
バッサ! バッサ!
落下する卵 割れる風船の寝息
面倒見のいいお婆さんの手が
背中から張り紙を滑り落とした
あと、そ ....
幕末
鎖国の眠りは三百年
時
ガ・タ・リと音を立てて
仕掛け人形が宙を舞うと
あの錦絵に描かれた
土蜘蛛が江戸の巷を闇に乗じて跋扈していた
東京 東京と小さな声で囁いてい ....
ここに 空が そして風が 私はここに 光が天に 望みは 何?
時が刻まれ 時が流れ 時が過ぎて 時が来る だから 何?
見あげた空 地を統べる雲 無が有へと変化する 瞬間
想い ....
今からはじまる
世界はしらない
いくつの形が
崩れて生まれるのか
今からはじまる
世界はしらない
どれほどの雨がふり
ながれさる思いの数
簡単な言葉を
いくつもつなげて
描 ....
ぼくらのうしろにできる道は
いっぽんみち。
きみは 事実なんて 過去と現在の中にしか ない
のだと 言う けれど、
きみはきみの かこの すべて ....
独りきりで来た
ありがとう
誰もいない
誰もいないから
泣いてしまいそうになる
いつも自分の本当の気持ちに従えずにいた
それでも
いつだって前向きに何かを掴 ....
その坂の上は外人墓地になっていて
少しだけ風がそよぐ。
港町を見下ろすその場所で、
土の上に居場所をなくした人々が 眠っている。
その風を、汗に濡れた指先でなでるのが好きだ。
....
途中だった思案を開いてみる
また白紙になっていて
今日という日があるのはそのせいだ
記憶なんて信用できないもので
記録のほうがあてになるかもしれないと
毎日、一頁ずつ
日々を書き留めていて ....
ごめんね
素直でなくて
大切なことを
君に伝えたかった
だけど
君の前に
立つと
どうしても
言えなくなっちゃうんだ
言わなければ
いけないことは
わかってないわけ
じ ....
淋しくても
つらくても
私は泣かない
私の気持ちは
今は
伝わらないかも
でも
あきらめず
いつかは
届くことを
信じます
口に
出しては
言えないほどの
たく ....
ここまでが皮膚ここからは粘膜と褥にて解剖学の夜
ゆらゆらと灯籠廻るわたくしと死者とを分かつべく廻りたり
世界中で僕が一人になるまでは椅子取ゲームの音楽はやまない
眠りたるをんなを残 ....
運命というのはね、
そうやっていつも誤魔化す君だから
ついにやってくる終わりの鐘も
きっと聞こえなかったふりをするのだろう
はやく、鐘よ鳴れ
だってもう
あたしの魔法はとけてしまう
零時 ....
うさぎのはなし
みみをむすんで
はいたになって
しろいむすびめ
がいじのそれは
しろいりぼんだ
せーらーふく!
どうしたんだい
きみのめったら
みていられない
まっかに ....
シャーベットブルーのグッドモーニングサイクリング
期待混じりの小石飛ばして
12のままの感性隠して
潰れた空き缶わざと踏みつけ
抜けてく空気で甦らせた
なくしたノート
もらった消し ....
夜の淵の
とおくに浮かぶ一つの雲
煙よりも深い
炎たちがその一生を終えようとしている
知っているだろう
月明かりに照らし出された
燕が巣をつくり
とかげは土で眠る
....
紅茶を飲みながら
ふ、と思う
微かに漂う幸せと
君の事
空の色
今、
何処を
歩いてますか?
相も変わらず
空を
観ていますか?
六花か咲いて
寒くなってき ....
どうでもいいけど その靴左右反対だよ
どうでもいいけど そのTシャツ裏側だよ
どうでもいいけど 哀しいことが多い気がするよ
どうでもいいけど 何も出来ないことが
くやしくってたまらないよ
ど ....
「あのぅ すみません
言葉に効く薬ありませんか」
言葉につける薬ですかぁ
はぁ そういったものは
当店では取り扱っておりませんねぇ
外用薬ですか内服薬ですか
商店街の薬局で聞いて ....
自分が
幸せで
ある以上
相手の
幸せを
考えなくてはいけない
命は
自分だけのものではない
幸せでいるのも
自分だけではない
なぜか
間違える人がいる
なぜか転落する ....
眠り屋さんは
眠りの入った小箱を持って
二匹の猫とやってくる
猫の鈴が ちりんと鳴る
箱の蓋が かたりと動く
眠りの箱
いいにおいのする小さな秘密
わたしが以前 買った箱 ....
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暖かい色
冷たい色
色々あるけど、
何色が好き?
ぼくはダイダイ色。
暖かくて何か期待させる色。
晩秋の夕暮れこれから寒くなる時のマフラー。
....
唇の奥に見えた虹
忘れゆく定めとしましても
瞼の裏に潜む今
流れる水はつゆ知らず
あきらめきれない私の足は
幾つの海を渡れましょう
昔話を語るにも
馴染んだ舞を踊るにも
まとえる衣がな ....
なにか重大なことが起こっているという感じを
常に持ち続けていることはできない。
ひとたび心の向きを表へと変えてしまえば
あり得た過失
深く刺さった数々の思い出に
身を
さらす危険もそれだけ ....
ブラウン管の中に広がるのは
現実味のない現実
一秒数える間に
消える命がある
現実味のない現実
「恵まれない子供達に愛の手を」
現実味のない現実 ....
わたしが
わたしを忘れるようになって
それでいい
あなたの声がする
欲しいものなんかない
わたしは空を見上げて
空の
落ちてくるのを待っている
運がなければ果物のひとつも
ねえ
言 ....
自然のクロスワードパズル
符号の一致
言葉の袋小路
迷宮から帰らねばならない毛糸はある
背後の薔薇の茂み
静謐の聖櫃
今は裕福な浮き世
芸術家も浮いている
個人主義
代議制民 ....
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