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幕末
鎖国の眠りは三百年
時
ガ・タ・リと音を立てて
仕掛け人形が宙を舞うと
あの錦絵に描かれた
土蜘蛛が江戸の巷を闇に乗じて跋扈していた
東京 東京と小さな声で囁いてい ....
そして いつか
魂が おさまる場所
魂と肉体が完全に同期して
なに 過不足ない 満ち足りた
まわるい場所へと
全て 全ての 人々が
人生を楽しみ
取りたいだけの 汗を流し
満ち ....
自身の低次の自我のおもむくまま
あれがいい これもいい いやこっち
感覚のおもむきの 流れの先に
一つの部屋がある
モノライトの下で
カケラを集め 復元中
在るべく 在る 自身に向かっ ....
昼のまどろみ
爽やかな 午後に
香など 燻らし
読み止しの本を 手に取る
曇天の 遠い 午後
幻視のとき 訪れる
南の開け放たれた 窓 空から
南洋戦線ノ戦友帰還セル
....
理性の時
創造の野
脳髄の遊撃は
この地に印を刻みつけ
この空に線を強く引く
理性の爆発
論理の爆風
そして この地は空は
霊的な焔に包まれてゆく
上げ潮のごとく
....
闇の透き通り始めた陰画は
宵宮の日の真夜中に
電信柱に貼り付けられた
霊視と解析の挙句の果て
夜は腑分けされ保存され
果てしない陰画の夜は
たるんだ夜空に掲げられ
黒い光に たな ....
こんじき らでん 夜の濃い靄
この 霊視の夜に 深い夜の香り
立ち込む いにしえの情緒は
まどろみの息へ 溶ける
幻想の写し絵 螺鈿の箱
靄たつ 夜の不可思議
磨きだされた 貝 ....