すべてのおすすめ
雲のない
ブルー・スクリーンを仰ぎ見ても
語るべきものなど何も残されていない
サイレント、ひとつ
崩れながら包み込まれる
ネイティブ・アメリカンに
インディアン・サマー ....
もし俺が死んだら、世界中の人に祝ってもらいたい
詩人が故郷に無事帰れたのだと祝杯をあげてほしい
生まれた時と同じように
また、
生まれるのだ。
深夜二時にコマ劇場前でロケット花火を
....
ハロー、ハロー
周波数はあっているか、こちらはDJ
十三年ぶりに新種のサンショウウオが発見されたそうだよ、皆さん
サンショウウオが好きなDJとしては久しぶりに嬉しいニュースだ
寒い日が続く ....
両方欲しい
二兎や二鳥得たいし、及び 欲しい
二丁拳銃ほすい ばんばん!
両手に花束が欲しい
二つの手の平に乳房が欲しい
シーソーの両端が欲しい
生きている時に死も欲しい
ばん!
なんだよ!
よりによって俺に向かって「頑張れ!」とは、どういう了見なんだ
何様のつもりだ
いいか、俺はだな「頑張れ僕滅サークル」の会長だぞ
まだサークルだけどそのうち法人化するつもりだ、悪いか ....
葉をひろげて
スカートパラシュート〜
葉をおもいっきりひろげて
すって
はいて
ふくんで
抱きかかえるっ
はい!そのまま
ゆっくり腰をおとして
ポットの底まで
そして
....
凍えるようなフランスパンに
アプリコットジャムの毛布
パチパチと弾ける
ガーリックバターのシャッポ
クリームスープに浸しては 寒さを癒した
季節
家庭教師の家には いつも
ライ麦パン ....
どうしてそんなに劇的な寝言を曰えるのか
その含蓄から今見ているであろう夢を類推するにも
どういう廃都なんだそこは 寝顔に含羞 含み笑い
(枕にしみ)(涎の)
その恥じらいつつ発話しているのは ....
ここにあるカップの割れた散らかり様を照らしてる
昼すぎの太陽が雲に隠れてしまうその下で
彼らが蛍光灯を左右に振りながら自家発電をしていて
チカチカ光るその1日を無駄にするのです
時計が相棒 ....
にいさん 今 どうしていますか
風の音が聞こえます
ずいぶん強く吹いているようです
窓ガラス一枚へだてて
冷たい外の世界は
やっぱり
窓ガラスもう一枚へだてて
にいさんの部屋へ続いて ....
望遠鏡のように澄んだ空気も
小さな雪像にかけた情熱も
鎌倉の中でこっそりキスしたことも
全ては真っ白い眩さと共に
あなたに繋がってる
溶けて泥色になった道路の雪も
無愛想で気が利かない ....
今日も朝から
洗濯機が大声で歌っている
オペラのつもりのようだけど
音痴で
しかも、時々声が裏がえる
近所迷惑だからやめてくれと言っても
聞く耳をもたない
ありったけの洗濯物を押 ....
ほとんど辞めるつもりでいる。
あつい夏がやってきて
はっきりしない出張予定にふりまわされて
一泊二日の大島釣り旅行もキャンセル
年に一度の光晴忌までみおくりである。
浮世の稼業をつづ ....
林檎をむいて
皮をむいて
木陰をむいて
こっちをむいて
河をむいて
小波をむいて
さぁ むいて
君は流れてゆくね
むきながら
こぎながら
なきながら
ここで いいのだよ
おもい ....
水 の中で小さく小さく息をしました。
二酸化炭素が海の中で溶けて
そのままあたしも消えてしまいそうでした。
中 身のないあたしは汚い醜い言葉を発する口や汚れた身体で出来ています。
本当は浄 ....
漆塗りの箸が一膳、丑寅の上がり框をまたいでよっこらしょ
僕のほうへトコトコ歩いてくる
ように考えている
実は風邪をひいて葛湯を飲んだとこ
笞で打たれたように頭がガンガンして ....
ろうそくを
点けてと言ったら
あの娘は子供のよう
に イヤイヤをする
彼女は 言葉を
継いでいく
ケルン?
いいえ 賽の河原
わたしはモノを
食べる部分で
喋り 傷つけ くすぐ ....
冷凍庫で
ひっそりと眠っている 肉まん
活き活きと冷気を吹く アイスクリーム
カチコチの 鯖・鶏肉・エダマメ・・・
満席ですね
冬の列車
僕はそろそろ起きなくては
流氷も離岸した ....
念願の停年まであと一年
のんびりと言い暮してきたのに
いまごろになって。
このプロジェクト
あと一仕事おねがいします。
ちょっと待ってください
このところずうっと指折り数えてきたの ....
たとえようもなく淡く繊細な、と形容すれば
誰もがひどく儚い何か、を思い浮かべるだろう。
距離ならば2800万光年の彼方、
けれど実直径5万光年にも及ぶ実在。
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少しの寒さのところで 冬を越します
ここでは 人の体温の暖かさを冷静に見てしまう
全体としての人間の温度がここにある ということより
体の中の冷たい場所を 探り当てたり
真冬にならないので ....
いまはまだ
冬の秘密を伏せておこう
ねっとり黄金の蜂蜜を練りこんで
ぴかぴかの春がやってくる
舌先で感じる原初の味覚は
甘味なのだから
わたしは拒まない
とろりながれる黄金の ....
かみしめていると
しめかえしてきた
骨のある
夕焼けで 頬をどつかれると
目尻も裂けて
笑ってやりたくなる
あたしのここの きんに ....
十八歳か六十歳まで四十二年イコール五〇四月
あと十七月
のこり3パーセント消費税なみの忍耐だ
どうか5パーセントなどになりませんように
デジタル化してゆく世界に
しだいに稀薄になりつつあ ....
?.
逃げる父
母は捨てた
兄は堕ちた
姉は隠した
子どもは愛されている?
?.
高い水草の生える湿地帯で生まれた男や女は
高い水草の生える湿地帯で外を向いて車座になった
....
海を埋め尽くす無数の海獣
それらの移動に
海は慄き
激しく毛羽立つ
逆巻く海鳥の交尾
海獣の胴震いに振り落とされもせず
雌鳥は厚い皮膚の皺の狭間に産卵する
そして独身ものは空中を埋め ....
青きを踏んで
真っ直ぐなひこうき雲
簡単なようでいてなかなか難しい
お前は何を待っているのだ
いつから待っているのだ
風は冷たく
帰れ帰れと鳴いている
水につかったお前の細い足は
凍って今にも千切れそうだ
太陽は沈んだ
月も雲をかぶり星一つ出 ....
洋なし色に 辺りが包まれ
萩焼のカップには
チャイの印香が漂う中
窓辺からは
いつもと同じ風景
いや 今日は
こんもりと茂る葉の代わりに
樹木には 綿雲の実がなり
成熟したそれは
....
やさしい言葉をきくと
私はゆらゆらします
やさしい言葉はきれいです
きれいなものというのは
どうやら壊れやすいですし
汚れがつくと目立ちますし
また汚れが落ちにくいようですし
や ....
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