すべてのおすすめ
ただ一枚の図面をたよりに
きわめて正しく組み立てられた
二体のデコイは無限大の
目印のない空間にあって
互いに徐々に遠のいてしまう
でも二体を見分ける方法が
一つも存在しないおかげで
ど ....
猫のいる家は{ルビ密=ひそ}かな契約の匂いがする
猫を飼うときには年季を言い渡すきまり
人の家に長く居すぎると
{ルビ猫又=ねこまた}になってしまうのだ
こどもらが自分の部屋を持ち
夫婦だけ ....
河川敷でオギの群生が燃えて
大量の灰が河を流れた
きいろいでかいはな
きいろいはやいでんしゃ
それ以上は小さくならない単位からの
新しい組成の可能性が
河原をすすむほどに薄れて
遠いとこ ....
同じ日の 同じ時刻を 異なる速さで迎え入れた 歳の離れた双子がいて テレビドラマを見ている 「仲のよい二人」 女が遠い 舞台の上から 朝を待たずに解き放った 架空の椋鳥が 無限にいるという 男はやがて .... 冬が来て りんごが
日毎に軽くなっていると わかった
まもなく分銅の 劣化がはじまり
正しい数値を知ることは 出来なくなったけれど
思いのほか冬が 長く続き
ある朝りんごは ついに消滅してい ....
地図に従い ミツバチたちが 花の印の土地をめざす 数えきれないくらい 長い時間が費やされて 大事な役目が果たされた後に 帰ってきたものと 帰ってこないものとを足しても 足りないハチがいるとわかり 本当 .... イチジクの実の組立てが壊れて
甘いものだけが畳の上にこぼれた
あえなく絶えた通信の最後に
とても明確なかたちでお別れを告げて
甘いものだけがどこまでも遠くへ転がり続けた
あたりいちめんの下り ....
いつのことか ハマヒルガオが 群生していた
ような気がして 彼が思わず 発語したのを
彼女の発語が 相殺したので はじめから何も
なかったのと 等しい時間が 末永く続いた
規則正しく 連なって ....
暑さの節目を過ぎた頃から
蜜蜂のからだが次第に
やわらかくなっているとわかった
(そう遠くない未来について
 みんなに同じ予感があり)
一つの個体の輪郭の中で
離れていこうとする働きと
 ....
Is that a banana?
No,it isn't.It's a gorilla.

あれはバナナですか?
いいえ あれはゴリラです。

俗にいう一人の少年が英語を見限った瞬間を
 ....
りんご農園の気配の残る

最後の番地を通り過ぎた

その先の道のりの限られた長さが

無限に区切られているかのような

実在しない旗の行列

この世の果てを先送りにして

にぎ ....
(でっかいのが、死んだ。)

風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
お前にそっくりな
ひよこ豆をゆでる

おまえにそっくりな
ちいちゃな鉤鼻と
これまたおまえにそっくりな
ちいちゃなおしりがついている

圧力釜なら早いが
ああ、
それはぜんぶお ....
満月ぽっかり
いや
ぽっかりじゃないな なんだか
もっと

おろーん
満月おろーん
いや
しかし

おっきいなあ今夜のは
なんだかおまえに食べさせたい
イグアナに
イグアナの ....
ブナ林を歩いていた
二人で 
おれは少し茸や山菜をさがしながら
おまえはきれいな花や苔に触れながら
ブナ林を歩いていた


木漏れ日が、いいな。
そうおれが言うと
おまえは、そこここ ....
朝、目覚めて、海を、見に行く。

ねぼけ、まなこに、潮風、しみる。

寝巻に、残る、熱、冷めてゆく。

寝汗が、冷えて、少し、目覚める。


海辺の、ディスコは、閉店、時刻。
 ....
?.

 誰も傷つけないように
 貝殻を拾いにゆこう

 まだ潮が高いから
 ゆっくり 遠回りをして

        (神様の邪魔をしないようにはできないのよ)

 踏みしめる靴 ....
 海を見下ろす高台の公園には、昔この国の王侯貴族が避暑地の別荘として利用した赤レンガ造りの建築がある。現在は音楽大学として使用されており、小春日和のお昼時に、セロ学生の太く若い旋律は白い玉砂利を撫ぜ、 .... ?.

 隣の丸っこい車と空と
 くぎりもつかんわ おい
 
 馬にまたがったのが一昔
 鉄にまたがったのよ人ごみで
 血の暖かささあさあさあ
 ペトロールでパトロールでロッケンロール ....
雲雀がさえずる青空の下、春のこと。
トラクターに乗っていた祖父は
時折、貝殻に耳を当てた。
幹さん、
どうでもいいですけど
高円寺のキャバクラで詩人っていう名刺配りまくるのはやめて下さいよ。
大将二号店で2本目のつくねをほおばりながらキムがつっけんどんに言い放った
どうでもいいけどキ ....
「まな板給夫のいる」は高架線下の天使と賭けをする。
手札の伏せてあるカウンターが震える。頭上に
ぶら下がっていた彼女の戦利品の数々。
その一つ、オレゴンの絵には
黄色のテント内、
突き出した ....
明日
また戦いに行かねばならない

今夜は
もう遅いというのに
食べ物を探す

暗い家の中で
冷蔵庫の庫内灯は明るすぎて
寂しい

空腹なのではない
証拠に
腹をえぐるような ....
ゴンザレス、生まれてこの方メキシコ人
今朝も早くからメキシコ風のシチューを
食べる
ゴンザレスを見守るゴンザレスの兄
生まれてこの方メキシコ人の兄
港の町では遠い海で漁をする季節
 ....
ミネラルウォーターに沈む電球らで
ボトルの中の水面はゆるい光を着込むと
洛陽に染まる
儚い海で
椅子も防波堤になって追想します

波〜オレンジに騒いで
     配線コードも〜鯰〜

 ....
頭の丸みと髪の流れに沿って
手の平を浮かべる
カメラは遠くで蝉のごとく鳴り続け
レンズは割れんばかりに照らす

足を水桶へひたす
過去にも存在した気のする
記憶をリピートさせるよ ....
さざなみは 群れをなし
幾人かは 手をつないでおります

光が噴水を照らし

さざなみは一気に羽ばたき

けれども
いくつかの水泡は遅れて真珠の旗を振り
あの辺りでは
協力して大き ....
空や海の碧に染まず
ただよう白鳥のように
かっこよくもなく
蝶々のように
ダッタン海峡もとべず
かといって
酔いどれ船に乗る勇気もなく
まして
悪魔の風船をとばしたり
大地の商人にな ....
ひりひりと
腸をさらし
夢を{ルビ喰=は}む


壊れかかった
メカニズムを
楽しむかのように
数ミリずつの
{ルビ匍匐=ほふく}を続ける


星の声は
聞こえない
手足があったらヘビだって
歩いていたに違いない
晴れた日には日傘のひとつでも差してさ
そうだね、父さん
だからまだ
どこかで生きてて
まんぼうさんの自由詩おすすめリスト(339)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
プチプランス- 砧 和日自由詩4*07-1-11
閉じない猫- 渦巻二三 ...自由詩10*06-12-4
トーエ- 砧 和日自由詩9*06-11-25
水仙- 砧 和日自由詩206-11-25
紙芝居- 砧 和日自由詩3*06-10-21
蜃気楼- 砧 和日自由詩306-10-20
復唱- 砧 和日自由詩4*06-10-15
遠泳- 砧 和日自由詩506-9-23
山の教室- 砧 和日自由詩306-9-15
センチメンタルレッスン- ヌヌヌ自由詩2606-9-9
ゆりがおか- 砧 和日自由詩606-8-19
パサヤ・ドニバネには道が一本きりしかない- 水在らあ ...自由詩56*06-7-27
ひよこ豆- 水在らあ ...自由詩20*06-6-16
イグアナで待ってるぜ- 水在らあ ...自由詩8*06-6-13
KUKUA(くくあ)- 水在らあ ...自由詩13*06-6-5
波乗り- 水在らあ ...自由詩7*06-5-29
浜辺____(別れ話)- 水在らあ ...自由詩1006-5-13
黙示風情————春- 水在らあ ...自由詩6+06-5-4
ブス・アチェ・ウノ・エン・ヌベ- 水在らあ ...自由詩6*06-4-27
こうして祖父は七つの海をまたいだ- プテラノ ...自由詩1*06-4-26
金金金(キムキムキム)- 馬野ミキ自由詩54+06-1-24
まな板給夫のいる風景- プテラノ ...自由詩7*05-6-1
じっとしていても腹はへる- 蒼木りん自由詩3*05-1-20
- たもつ自由詩1304-9-26
ボトル海- 湾鶴自由詩404-8-27
記憶度- 湾鶴自由詩804-8-9
風日の深緑- 湾鶴自由詩604-7-2
酔鯨- 草野大悟自由詩8*04-7-1
海鼠- 草野大悟自由詩3*04-6-20
父の日- たもつ自由詩12*04-6-18

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