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ぽちむは家を出ました
モスクワに行きました
それで売春婦に会いました
自分もなろうと思いました
その売春婦にいくらって言えばいいのって聞きました
売春婦ははっきりしたことは何 ....
あなたが中にいる時は
わたしはずっと外にいて
見下ろしている、。心臓
二つ((十五度ずれて
地球が振り向く
その音に
カーテンは揺れ
隠れた場所を明かしてしまう
鳥が
....
あなたは今日からマドラーなのよ。
そう言われて随分と時間が経つ。
私は今、無事にマドれているのだろうか。
自分では判然とせぬ部分が多い。
善くも悪くも他のマドラーがいるから
私も自分の立 ....
東の空が明けるころ
あなたはまだ
真綿の中で眠っている
朝の日のひとすじが
あなたの頬を
さくら色に染めて
はやく春がみたい
と言ったあなたよりも先に
春をみた
おんなのこは
とてもいじわるなので
けたけたとわらいます
たたみのうえ
すっぱだかで
けたけたとわらいます
でんきにぶつかるむしが
そんなにおもしろいのときくと
わたしはじ ....
行かないで、お願い
そう言って小さな女の子が俺の手を引いた
夕暮れ 海に落ちてゆく日は
どうしていつもあんなに決定的に
強烈に
美しいのか
海辺の教会から ....
長い年月を波に洗われて打ち上げられた
流木のように古びた椅子に座っている
おまえがいるだけだった
正午の青空のした 影もなく
呼吸さえ 受動で
降りかかる陽射しに ....
紙ナプキンとソーセージ
煤にくすんだ造花の窓
冷めないスープ
「マルクスか死か」
明るくて清潔なレモンの腐敗
すべて食卓には神話がある
「たいへんよくできました」
というスタンプがどうしても
自分のノートに押されたかった
先生にノートを渡しても
いつも「がんばろう」とか
「あとひといき」ばかりだった
同じクマのスタンプなの ....
?.
神経質そうに痩せた手を合わせて祈っている
ひざまずいて
教会の中 ステンドグラスを割ってこぼれる夕日に溶けそうな
白金の髪
俺はその斜め後ろに座って
じっと ....
白髪を掻いて
新聞を読んでいる
あなたは
岩だ
猫を
下手くそに撫でる
次郎丸は
僕が名づけた
うちで生まれた猫たち 三匹
母親にとって
あんなに大切だった ....
ぼくは大人になりたくて
たくさんのものを捨てた
そのたくさんのものは
心というもの
ここでは
そんなものは必要なくて
人は僕の形を見てる
今になって思うのだけど
心は生活のためには ....
十一年伸ばした髪も切られ
おかっぱ頭になったことだし
明日から金太郎になります
まさかり 担ぎます
熊に 乗ります
もうハッタリも効かなくなってきたことだし
これからは ....
コンドルは空の神様から 灯りを探してこいとの命を受けた
それは世界すべてを照らすほどのとてつもなく強い灯りだという
コンドルは空の神様から翼を授かっていて
そのおかげで空を飛ぶことが ....
木彫りのゴリラを作った
魂をこめたつもりが
こもったのは悲しみだった
真夜中彼はがんがん胸を叩いて吠える
号泣だ
朝、机の上の涙の水溜りに半べそでモップかけてる
あんまりか ....
ああ。やっぱしね
唐組のエンディングって
こうじゃなくっちゃ
唐組第38回公演「透明人間」千秋楽
ぽっかりと開いた夜の闇に
石灯籠の怪しい灯火
唐さんのおはこだよね
花園神社でも鬼子母神 ....
?.
この絵、あんたにそっくりね
そういっておまえが笑った絵は
リオハのお城みたいなワイン美術館にあって
おまえが指差して笑った絵は
赤ん坊のバッカスが
ワインをラッパ ....
{ルビ微睡=まどろ}んで、乗り過ごすうちに
春まで来てしまった
0番線から広がる風景は
いつかの記憶と曖昧につながっていて
舞いあがる風のぬくもりが
薄紅の小路や
石造りの橋や
覗き ....
今、踏んだ、枯れ枝
その中に眠っていた想い
遠ざかってゆく
永遠に
今、放った、貝殻
僕の手のひらの温度を引いて
遠ざかってゆく
永遠に
雲は遠くの水平線に砕け
....
確かにこの街にいた
お口を使って生きていた
わたしのねえちゃん
お口を使うお仕事
テレアポ
アナウンサー
明日の天気をお知らせします
晴れのち曇り
北風強く
ひゅうひゅう ....
わかんなくていいよ
そういってウミスズメは
うなだれて水に入った
ここの漁師たちは野蛮だから
ライフルを持って船に乗る
水面下を飛ぶように泳ぐ君を散弾で撃って
ああ そうさ ....
噛んだ乳房の
そのむこうにあったのは
金色の花でありました
時も音もない闇を愛して
腸を潰す手は僕のもの
そこに見えた
金色の花でありました
瞼を開こうと閉じようと
僕 ....
すべてが無に帰ろうと一方通行している
俺は震えて世界の端にぶら下がっている
いつか見た
そして凍えた思い出は
風に乗って北から流れてくる
自分であり続けることの難しさを
....
今日もまた一日を不完全に過ごす
なにも完成せず通り過ぎるだけの
長い一日
昨日あの娘は一日を完成して
嬉しいよお、嬉しいよお
と云って
何も残さず死んでしまった
彼女は ....
みんなが春だ、桜だと言いながら
街を散らかしていくから
僕は、脇目もふらずに
黙って通りを横切っていく
君に
サーの称号をあげよう
サーの称号があると
会社説明会会場のすぐ近くに
....
夜だけひらくその店の
すこしよごれた扉をあける。
煙草のにおい。
ソーダ水。
チョコレートと紅茶。
「スピカちゃんは来てないの?」
「さっきちょこっと来て帰っちゃった」
「そっかー。 ....
人がいなくなって
街はしばらくざわめいてあきらめて
そうして日が暮れた
ある冬の日
おれはおまえを探している
茶色い瞳は星と月だけを頼りに
上を向いた鼻はおまえの匂いをた ....
街路樹に抱きついて愛情をほしがる
そうしておまえは湯豆腐が食べたいって言う
俺は冷奴が食べたい
おまえの肌のように白く冷たい
交差点がわめき散らしている
スピーカーつ ....
稲妻でみんな酔って終われるって言うから此処に来た
だから早くそれを出せばいい
そう言いながら手を傷つけて血を流しながら
貝殻を握りつぶしている友達を笑って見ている
俺たちはライトアップ ....
そして日々は
あっち行って
こっち行って
僕らみんな
あっち向いて
こっち向いて
ほい
ほい
ほいほいほい
しっぺ
でこぴん
....
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