すべてのおすすめ
何かが変わりそうで
何かがわかりそうな夜に
お金の無い僕は空腹で死にそう
でも半ライスを買える余裕のお金しか無かった
半ライスとラーメンだけ
店員さんは怪訝な目でこちらを見て
店長さんは後 ....
言葉が躓いた先
視界の端で海が揺れる
掬ってみれば穏やかに澄み
浸してみれば鮮やかに碧く
一人一人違う泳ぎ方で
同じ海を泳いでいるのか
僕たちは淡い
孤独と出逢ってしまったか ....
なんだかとっても寒いので
財布の中をのぞいたら
やっぱり寒い
ころりと100円玉
音をたてることもなく居て
街角の自動販売機
120円という表示が淋しい
一昔前なら缶コーヒー ....
ひとつ告白しますが
私はキツネです。
この頭脳は
随処で都合よく化けて人を欺くように
精緻にプログラムされています。
ひとつ明らかにしますが
あなたはタヌキです ....
(その2 自転車屋のおじさん)
おじさんの手にはすっかり油がしみ込んでいて、指紋もわからないくらいになっている。
それが職人の手だと自慢していたけれど、あんまりじろじろ見ていると少し恥 ....
よく晴れた日
ハンガーに吊るして
自分を干してみる
きっと人はこのように
優しく干からびていくのだろう
水分も記憶も失いながら
+
鏡に向かって
笑う
そんな嘘
ばかり ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
(その1 時計屋のおじさん)
裏通りにある時計屋のおじさんは、まるで手品師みたいに器用だ。
おじさんの大きな手からは想像もつかないような、ちいさな部品をちょこちょこといじると、さっきま ....
久しぶりにホワイトソースを作る。あの、バターから作るやつ。
ミルクはあたためた方がいい、とか。
木のへらで丁寧に、とか。
バターがふつふつと、泡立ってから小麦粉を、とか。
小麦粉臭さがなく ....
台風は南西のほうへ
それていった
天気予報はそれで
終わり
みなれた日本地図のかなたに
台風それてよかったですね
まるで
それていった先の
島や
大陸には
人も犬も猫も
....
空いている電車に乗り 席に座る
駅に停まり 駅を通過し
また駅を通過し 駅に停まり
車内は次第に混んでくるが
他の席はどんどん埋まってゆくが
私の隣はいつまでも空いたまま
誰も座ろうとはし ....
三日坊主の
日記帳は
何冊も
何冊も
重ねられ
朝陽が見えない。
そのくせ
きっちり
束ねられ
崩れ落ちる ....
生きることの意味を
探し求めるなんて
不毛すぎると
もう わかったから
だから ぼくは
やりたいことをやって
やらなきゃいけないことをやって
なにか目指すべきものに向かって
まっす ....
人の嘘で
鳥は空を飛ぶ
鳥の嘘で
ドアは人を
閉じ込める
ドアの中で
人は鳥を
飛ばし続ける
+
いつも
三人なのに
いつも
八等分
してしまう
+
....
秋葉原を散策
中央通りの喫煙所
なんかサイバーパンクっぽい、周波数が
みんなのゴルフ2
disc傷(小)ありを200円で購入
200円はなくない?
多分相場的に
みんなのゴルフが98 ....
宣告を受けた日
私たちは意外なほど冷静だった
それはおそらく
屈強な父の姿には癌という病名が
あまりにも似つかわしくなかったからで
父はいつもの如く寡黙だったし
私 ....
あなたの燃える手で
わたしをだきしめて
それはとんでもない
誤訳だったらしい
でもわたしはこころをうたれた
たとえひとごろしのうたでも
たとえぬすびとのうたでも
たとえうらぎりも ....
通勤電車に迷い込んできた
一匹の赤とんぼ
比較的空いている地元の電車
珍しい訪問者に
乗客たちの目元が緩む
夕焼けこやけの赤とんぼ
まだ朝だけど赤とんぼ
*
赤とんぼは ....
抜き打ちに
昼が訪れて
僕は
誰にともなく
やあどうもというが
答えは空っぽの家に
自転車のブレーキの音が
キュウキー響くだけで
僕はためいきをひとつついた
昼はおとなしくしてい ....
明日よ
おまえのことがわからなくて
今夜も僕は眠ることができない
現実を消化するのが僕の仕事だ
逃げ出さずに立ち向かうのが僕の務めだ
明日よ
なのにおまえは夢や希望だとか
しがみ ....
ポチが走ってくる
ポチが尻尾を振りながら走ってくる
ポチが全速力で尻尾を振りながら走ってくる
ポチがよだれを垂らしながら全速力で尻尾を振りながら走ってくる
ポチが乳母車を弾き飛 ....
君はゆっくりと翼をひろげる
まだ怖がってる様子の君に
僕はそっと囁く
「君なら飛べるよ」
君はどんどん落ちていき
とうとう地面にぶつかった
傷だらけの君は静かに振り ....
てかファイナルファンタジーはなんでああいあ風になってしまったのか
正直ついていけない
あんなジャニーズが不良になったようなようなキャラクターを俺は操作したくないね
ドラクエの進化の仕方にしてもそ ....
チャカポコ チャカポコ
おっ そこの兄さん
あっしのお囃子が聞こえてるね
それもそのはずだわな
あんた張り詰めた顔してるもの
チャカポコ チャカポコ
このお囃子はね
兄さんみ ....
口をふさいだ人と
耳をふさいだ人が
ただ見詰め合ってる
目をふさいでいるぼくに
きみが教えてくれた
冷え性のきみの手が
ぼくの身体のどこかに触れていて
少し温かい
何も見な ....
この星で独りで生きて行けると言う友人がいる
クールで独り遊びにたけている
僕は寝る前の ひとときが大嫌いだ
嫌悪を感じる思い出が枕もとで囁くからだ
心がこれじゃダメだ ....
犬が鳴いている
と書いた瞬間
何かいのちが死に絶え
また生まれるような気がする
書くことは定義不能
生きている毎日が
戦いだ
誰のため
自分のためではない
存在そのもののため ....
森の奥で一輪の花と出会う
落ち葉道に紛れ
ひっそり咲いている
慎ましく透明な花に
この感動を伝えたくて
スコップで根を掘り起こし
花瓶に生けて持ち帰る
机の上に置いて眺めた
不 ....
無意味で虚しい
プライドみたいなもので
なんとか固体を
維持しています
でも 最近
こうして形を保っていることが
とてもしんどくて
わずらわしいんです
産まれる前に
流れてし ....
救急車が来ない。
だから、
ないてみた。
ぴぃーぽー。
ぴぃーぽぉー。
ぴぃーぽー。
ぴぃーぽぉー。
救急車は来ない。
周りには、
こんな ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37