すべてのおすすめ
夜明け前に呼吸が足りなくなって
遠い地名を呼びながら目が覚める
ほんの、少し前まで
そこにあったはずの夢に
花を、植えたい
声の鳴る丘、霧降る峠、新しい駅の三番線
いつか出会ったような
 ....
肺を
丁寧に手のひらにのせて見せたら
真っ黒だね、といってあなたは笑って
そういう汚さを
きっと誰もが持っている
そういう顔をしてくれた

泣きつつある
そういうのはいつもあなたが ....
とげ屋に行った
店には色彩のきれいなとげや
いい匂いのするとげが並べられていた
地味目で自分によく似たものを買うことにしたが
名前はどこか似てない感じだった
店を出ると
空は漫然と ....
またその話か…。

正直、私はうんざりする。何度同じことを言わせるんだこの人は…。私は、兄と一緒にほぼ絶望的な説得を続けていた。

私たちの言いたいことはひどく単純だ。足を悪くしたその人に、こ ....
神保町にゆきたい
中央線でゆきたい
半蔵門線でもよい
おれはもうだめだ
あとのことはたのむ
おれの好みをみつくろって
何本かのエロDVDをたのむ
あの店だ

神保町にゆきたい
どう ....
【運転室】

ミステリーツアーの
ほんとうの行先は
汽車の運転手さえ
知らない
 
行先はレール任せなので
運転手は楽譜を前に
指揮を振っている
振りをしているに過 ....
こんな寒い日は
どうしてもシチューが食べたくなる
早く帰ろう
家に帰ろう
どうしてこんなところにいるんだろう
まったく馬鹿みたいだ
足を踏まれるために都会へ来ている
糞を踏んだ足が
さ ....
頭かゆいんですよう 鹿野センセと差し向い
鹿野センセは禿げてて中年で少しだけセクシーなきらきら瞳の脳外科医で
頭かゆいのにどうして脳外科なのかというと
そんなら鹿野センセがいいわようピコピコ ....
“白い蛾が産まれると困るのでしばらく家を出ます”
“追伸”
“白い蛾を見ても殺してはいけませんよ”
こんな置手紙を残して
死神が家から居なくなりました



いつも一緒にいた名付け ....
右目がポケットに落ちた
左目を瞑るだけで
見なくて済むものは見えなくなったけれど
溜まっていたゴミや砂が入って
右目からは涙が止まらない
あの人のズボン泣いてるみたいだね
と言う男 ....
絡まり合った人たちの影も
それはそれで綺麗だった
東京
そこから抜け出すと
混雑していた日付が
見慣れない文字に変わっていく
月が、取り残されている
南へ向かう電車に深く沈み込めば
暖 ....
「ショクヨウガエル」という物悲しい名前の蛙がいる
まるで人間に食べられるためだけに生まれてきたかのような名前の
体長十五〜二十cmにもなる巨大な蛙

正式な和名は「ウシガエル」
食用とし ....
柔らかな風をカーテン越しに

人肌位の温かさ

体に沁みこむようなお茶の味

ピアノ ギター 澄み渡る歌声

これ以上ないって位に幸せなひと時が

一人でいる今のあたしにあるような ....
夜は夜のままで、かたち通りに息づいていく
少しだけ回る酔いの、世界の
窓枠から月明かりが零れる
思うままに影の、区切られて
深くなっていく宵の
眠れないと、嘘をついた

流れはそこから、 ....
ある友は移動中のバスで吊り革に今朝もぶら下がり
車窓が雨に濡れるのを見つめながら
渋滞で出勤時間の近づく腕時計を見て{ルビ苛=いら}ついていた

もう一人の友は勤務先の病院で
昨日の眠れな ....
なにもない器に水を注ぎ
一気に飲み干してやる

おおきなため息を風船に詰めて
世界中に輸出して金をため

君の好きな水たまりをこしらえて
一粒のオイルを垂らし

いつまでも見て ....
土と水は
お互いによく自分たちの性質を
理解した上で
混ざり合うことに決めました

  土と水は
  静かな日曜日の夜
  ドラム缶の中で
  混ざり合いました

    優しい波 ....
愛することをやめようと思ったから
禁煙したくなった

蛇がお祭りするので
龍の王女とセックスしたくなった

春日井市は逆上せた神風とともに
白いものをドバっと垂れ流した

 ....
書かれた言葉と
書かれなかった言葉を挟んで

あの日記は閉じました

喜びが込み上げてくる日には
書かれた言葉が読めるのですが

悲しみが込み上げてくる日には
書かれなかった言葉が読 ....
あなたの『大事だったもの』を
もらいにきました

あなたが
「もうそんなの古くてかっこわるいんだよ」
と言っていたのを聞いたので


  そうですか・・・
  やっぱり大事ですか・・ ....
あー 肉なんて焼かないでそのまま生で食べたい
両手で掴んでむしゃむしゃと立ったまま食らいたい

そこら辺に生えてる草も食べたい
元気そうな深緑を引きちぎってむさぼりたい

服なんてもう着な ....
一頭の牛が
ブランコを押してくれた
こんなに高くは初めてで
空だけがきれいに見えたけれど
必ず元の場所に戻って
どこにも進むことはなかった
明日食べられるのだ、と
牛は言った
 ....
大きな扉のような窓に頑丈な格子があり、青い大男と黄色い小人が棲んでいる、青い大男は冒険者の物語を愛し、常に快楽を渇望している、黄色い小人は世界と神の歴史の真実を語り、常に高邁な書物に埋れている、その部 .... ある日神様が降りてきて
すべての半分を君に与えた
しかし残りの半分は
自分で何とかしなさいと言われた

数日は、いや一年くらいは
与えられた半分のもので
飽きずにすんだ
けれどもまだ半 ....
世界で一番悲しい人が笑った
花のようだった
花の名前と同じ速度で
列車は走った
良い陽が入るね
そう話す乗客たちの袖口は
等しく汚れていた
窓の外にはいつも窓の外がある
という ....
空と海の境目は
遥か遠くでつながっている

海鳥が
水際に光る魚を探している
真実は見え隠れして
それを捕えるためには
そこに飛び込まなくてはならない

解っている

生き残るた ....
一家全員がそろったのは
昨年の正月以来だろうか
兄嫁が妊娠したという話を聞くと
父はたいそう喜び
押入れからアルバムを取りだし
いつもの昔話をする

それは色あせた一枚の集合 ....
                                 (喪失の物語)


とにかく踏んだり蹴ったりの一日だった
街のすべてが彼女を潰そうとし
行動を否定し足元をすくい莫迦にし裏切 ....
真夜中に目が覚めて
水道の蛇口をそっとひねると
そこから
海の匂いがする
喉が、渇いていたので
それでも飲み干すと
いろんないちにちが
搾り取られるように抜け落ちていく

冬の海はな ....
だからなんだっていうのさ

両端から聞こえる
非難、中傷、冒涜、罵り、叫び、唸り、呻き、喚き、嘲り。


僕は誤魔化されないよ

だってヘッドフォンあるもん
健さんの自由詩おすすめリスト(1090)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花を植えたい- 霜天自由詩1406-2-21
ひらひらの夢- 田島オス ...自由詩306-2-21
とげ- たもつ自由詩706-2-20
継ぐ人- umineko自由詩12*06-2-19
神保町にゆきたい- ZUZU自由詩32*06-2-19
MAGICAL_MYSTERY_TOUR- まほし自由詩15*06-2-18
シチュー- 若原光彦自由詩706-2-17
地球かゆい- 角田寿星自由詩5*06-2-16
死神と私_−白い蛾−- 蒸発王自由詩10*06-2-16
水分- たもつ自由詩1006-2-15
ストローク- 霜天自由詩406-2-15
ショクヨウガエル- たもつ自由詩906-2-13
ひとり- 瀬冬翼流自由詩206-2-12
少しずつ落ちていく- 霜天自由詩706-2-12
明日の朝も僕等は- 服部 剛自由詩7*06-2-10
いつの日にか- あおば自由詩4*06-2-9
経験- むらさき自由詩2*06-2-8
言い訳- はらだよ ...自由詩106-2-8
栞(しおり)- ベンジャ ...自由詩12*06-2-7
あなたのものをもらいにきました- さくらほ自由詩11+*06-2-6
回帰(to_tell_you_the_truth)- むらさき自由詩6*06-2-6
明後日- たもつ自由詩22*06-2-6
幸せの森—散文詩- 前田ふむ ...自由詩5*06-2-6
□■ひかり■□- よだかい ...自由詩606-2-5
春の裁ちかた- たもつ自由詩1406-2-5
空と海の狭間で- ベンジャ ...自由詩6*06-2-5
一族- たもつ自由詩806-2-4
街の物語- アンテ自由詩106-2-4
いちにち- 霜天自由詩906-2-4
ステレオ- 零弌自由詩5*06-2-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37