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春の朧には
狼の遠吠えが聞こえる


黄身を崩した
蒼い朧月に


マンションの屋上から
屋根の上から
銭湯の煙突から


ああほら


またも
遠吠えが聞こ ....
ある日見た空に
飛行機雲が白くひかれていて
それが矢印のように思えました

きっとそんなところにもきっかけはあって
感じたままを力の向きに
見上げるその
角度にも
だから


  ....
ことばは
すべて
呪文



だから



口から
音になって
発せられると同時に

指先から
文字になって
記されると同時に

それは
すべて
呪いになる
 ....
想像してごらん暇な一日を
何もすることがないことに
自由を感じるのだろうか

想像してごらん暇な一日を
誰とも話すことがないことに
幸福を感じるのだろうか

想像してごらん暇な一日を
 ....
カーブミラーの中に
今日のエンディングが流れた
橙色のスクリーンにのぼってゆく
僕が発した言葉達
明日へ行けない言葉は
電線にひっかかって
澄み切った空を台無しにする
悔いることもできず ....
夜闇の波に揺れて
わたしの海は広さをなくす


いったい何が不安なのかと
ひとつひとつ問いかけてくる波に
ひとつも答えることもなく


わたしはひとり揺れている


「あ」から ....
豚の目を{ルビ解=バラ}した

肉付きの眼球が二十個 並んで此方をみている
父にもらった手術用の手袋を嵌めて 一つ 掌に置く
冷たかった
どこまでも 質感は在った

メスによく似た鋏を  ....
学芸会でぼくは
ぼくのお母さんを演じた。
ぼくの演じたお母さんは絶賛された。

でっぷり太っているが清潔である。
石鹸の匂いはしないが朝ごはんの匂いがする。
ぼくの間違えた答案を間違え方が ....
{引用=私と奴は                   僕と奴は
お世辞にも                   お世辞にも
仲良しとは言えなかった            仲良しとは言えなかった ....
動物園でペンギンを眺めていたら
一羽のペンギンが
小さい羽をぱたつかせ
しきりに何かをうったえてきた

けれど僕には
ペンギンの言葉がわからない

それが通じたのか
ペンギンは淋しそ ....
 眠りたくとも眠れません
 時間をつぶす術を忘れてしまいました
 
 眠りたくとも眠れません
 明日は用事があるというのに

 眠りたくとも眠れません
 飼い猫は気持ちよさげにねてい ....
ねえねえ と よびかける妻の声に
ふりかえってみると そこに熊がいて
つぶらな瞳で ぼくを見つめている

月9って何チャンネルだったっけ と
テレビのリモコン片手に熊が訊く

おどろいて ....
何時ものように口ずさんだ歌は
受けとめてくれるはずの
君の笑顔をすり抜け
秋の日の溜め息となる


少し言い過ぎたのかな
でも一度口にした言葉は
もう取り消せなくて
気まずい思いを残 ....
今は

音が いい

ことばも

色も

かたちも

いらない

今は

音が いい
俳優だった夫は
有名なSF映画の主役で


宇宙飛行士の卵を
何人も産んだ


男の貴方も子供が産めたのね

からかうと
真面目な顔で
これからも励みます

言い返した ....
インターホンが壊れてしまって
不在票ばかり、溜まってゆく
ドアをノックする手を
誰も持たない


再配達を
今日は頼んだから、
夕暮れにつづく時刻に
言い訳を抱えて
ドアの内側に寄 ....
俺はあの女が嫌いだった

あの女も俺が嫌いだった

あの女は俺のダチが愛した奴だった


【手向け】−骨−


ダチが死んだ

唖然とした

初めての喪服は
急すぎて買う ....
時代と針金に固められた空から

唄と火薬に燃やされる海へ

魚群 この二文字の内側で

そうか もう僕には翼がない そうか

潮に退屈した鯨が暴れて

街を乗せた船が揺れて

 ....
 てらてらひかる 満月の夜
 年老いたゾウは 檻の外を見ている

 外はすっかり 秋の装いだ
 どおりで最近 足の筋がしくしく いたむわけ
 長いはなで 鉄柵に触れ
 静かに眼を 閉じてい ....
何かが焦げたような臭いがする
最初に気づいたのは
たったひとりの 男だった
どこにでもいるようでいて
どこにもいないような
若いひとりの 男だった
男は狂っていたのだろう
その臭いに鼻を ....
僕はスプートニク2号
地球初
気密室を搭載した
宇宙船


まもなく
僕は
他の兄弟と同じように

宇宙の塵となる
鉄の塊


その日
僕の部屋に来たのは
いつ ....
木がねむると
木のなかに
ほんとうの木がうまれて
風にふれようとする

風がねむると
風のなかに
ほんとうの風がうまれて
空にとどこうとする

空がねむると
空のなかに
ほんと ....
線路脇に建つ家に生まれて
ずいぶんと長い間 そこで暮らしたせいか
今でも 5分おきに
からだを揺らしてしまう


そうやって揺れているうちに
いつしか わたしは
窓ガラスの
3メート ....
空があんまりひくいので
きりんのくびは
つい空から突き出してしまった

そして見たくないものを
見てしまった

あああんなにうつくしいものを見てしまったら
もうぼくは
なにをみてもう ....
俺は犬になりたくない
誰かに仕えたくないんだ
たとえそれが幸せなのだとしても
なりたくない
振る尻尾が無くってよかった


俺は電柱になりたくない
立ち尽くせば宇宙のように包めるのだろ ....
おやすみの挨拶に
朝目覚めた時に
会社へ出かける前に
君は僕に言って欲しいらしい


機嫌の悪いときもあるし
朝は何かと忙しいから
毎回言うのはめんどいなあ


本気じゃなくても ....
溶けゆく闇に    身をうずめ
骨の芯から     温まる
夢か現か      幻か
何処の誰かの    子守唄
今日は今日の    お疲れを
明日は明日の    お疲れを
 ....
知っている人のいないところに行きたくなる。

僕は生きており、今後の道を歩いている。
前を見て
そして振り返る
かどうかは君次第なんて知っている

僕がいてそして君がいて
世界はいたる ....
ああ 心配しなくても大丈夫ですよ
ちゃんと生きてます

ただちょっと
不貞腐れてるだけですから
たぶん

アイツどうしようもないくらい気弱だから
自分からは動きませんよ
まだ当分ああ ....
殺してしまった

今日、何の罪もない
言葉を

奥歯で
噛み殺してしまった

悔しかったのだろうか
それとも
悲しかったのだろうか

そんなことは
いずれ忘れてしまうのだろう ....
健さんの自由詩おすすめリスト(1090)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の狼- 蒸発王自由詩205-10-26
飛行機雲は消えても- ベンジャ ...自由詩10*05-10-26
呪い- 大覚アキ ...自由詩705-10-25
ヒマジン- イオン自由詩1*05-10-25
ラストシーン- 椎名乃逢自由詩4*05-10-24
夜闇の波- ベンジャ ...自由詩11+*05-10-24
解した眼球に湊でるピアニシモ- 士狼(銀)自由詩7*05-10-23
お母さんのモンブラン- ZUZU自由詩705-10-23
にわか雨- 蒸発王自由詩405-10-23
動物園のペンギン- ベンジャ ...自由詩3*05-10-22
眠りたくとも- 炭本 樹 ...自由詩605-10-22
くまつま- 大覚アキ ...自由詩1105-10-21
秋の日の溜め息の- 恋月 ぴ ...自由詩20*05-10-21
- こむ自由詩1*05-10-21
星葬- 蒸発王自由詩105-10-20
過去の届く午後- 望月 ゆ ...自由詩40*05-10-17
手向け(骨)- 蒸発王自由詩505-10-16
深海魚になったツバメ- 相馬四弦自由詩2*05-10-16
ゆめみる動物園- 六一介自由詩6*05-10-15
無人列島- 岡部淳太 ...自由詩6*05-10-15
スプートニクの泣いた話- 蒸発王自由詩905-10-15
詩の書けない夜に- ZUZU自由詩1505-10-14
揺れない時間- 望月 ゆ ...自由詩26*05-10-12
空があんまりひくいので- ZUZU自由詩2105-10-12
石川になりたくない- 自由詩305-10-12
ラストオーダー- 恋月 ぴ ...自由詩15*05-10-12
夜想曲(ノクターン)- 蒸発王自由詩305-10-12
淋しいと同義- 光 七清自由詩205-10-11
自分観察- 水島自由詩1*05-10-11
殺してしまった- ベンジャ ...自由詩8*05-10-10

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