すべてのおすすめ
いつの頃からだろう
頭のなかにたくさんの人たちが住みついて
入れかわり立ちかわり
わたしの人生に口を出すようになった
彼らはわたしの考えなどお見通しで
先回りして道を整備したり
背中を ....
 


 殴られ続けるより地面に落ちて潰れたほうがマシだろう?
 使い物にならなくなった自分の頭蓋骨や肉体をスプーンでひとさじ
 すくって
   おいしいとかまずいとかなんとか言えばい ....
1

正直、高校を卒業した時の成績はよくなかった
偏差値にして40前後
空を飛ぶ試験にうかるには絶望的な数字だった

なにしろそのころ
空を飛ぶための試験を通過するには
偏差値にして6 ....
(1)

僕は眩暈をおこし倒れゆく途中、眩暈の原因はこの部屋の絨毯の模様がどうにも見慣れない形に変わってしまったからだということに気づき、しばらく斜めになったまま考察を続けた。



(2 ....
駅のホームで国歌を斉唱します、国歌を斉唱したいのです
どこの国歌でも構いません、僕は斉唱したいのです
恋人はホームの先端でフェンスを噛み砕いています
ものすごい音をたて、あるいは音をたて ....
肉体を支えるものが骨であるならば
空を支えている骨は人の想念である
人が空を想うかぎり空は空であり続け
けして空は空から落ちてくることはない
つまりそれは
人が人であり続けることと同 ....
 古くて黒ずんだ家具を
 背負って
 わたしは海まで歩いた
 捨てようと思ったのだ
 生まれたときからずっと背負ってきたものだが
 今日であの海が終わるかもしれないと ....
 階段が沈んでいく。



 当たり前の海の中に。



 階段が沈んでいく。
 沈んでいく。



 俺はその階段を
 歩いている。
 階段は
 沈んでい ....
まけじゃんけんというものをおそわりました
さきにあいてがだしたてに あとから
わざとまけるてをだすじゃんけんだそうです

ぱーには ぐーを
ちょきには ぱーを
ぐーには ちょきを

ま ....
俺の部屋は

足の踏み場もないくらい

散らかってるけど

本当は何にもない

会話も無く

微笑みも無い

ここで過ごすようになってから

俺は

少しずつ

石 ....
                       きゃらめる 6


  ねじ

  1

まいばん
ねむるまえに
もうひとつだけ
からだのねじを
はずしてみる
おそるおそる
 ....
にんげんのやることじゃないです
と にんげんがいう
にんげんのこういにたいして

人間だけが原水爆をつくる
人間だけがアウシュヴィッツをつくる
人間だけがサリンをまく
人間だけが手を汚さ ....
                       きゃらめる 5

  よる

  1

なにもみえない
から
こわいんじゃない
なにもみえる
はずがない
から
こわいんだ
 ....
 工事現場の
 オレンジと黒の看板の上で
 蛇のように這った赤のランプが
 入れ替わり
 点滅してた
 土の山に停まったショベルカーが
 深呼吸して
 街の明かりはほとんど
  ....
{引用=詩集『カエルトコ』より; 1}


 ●アフリカ

いつかアフリカに
行くのではないかと思う
いつかいつか年老いて
総入れ歯になったその月に
アフリカに着の身着のまま
行 ....
家族の写真がない

両親が離婚すると決まったとき
それでも家だけは誰かが守るだろうと信じ
写真はすべて置いてきた

そしてすべては処分されたと聞いた

いつかここに帰るかもしれないとい ....
その本を手に取るたびに
同じページばかり開いていたから
今では机に置くだけで
パラパラと そこへたどり着く

私の心の傾きが
そのまま しおりになっている
とぷん

小石が水面をたたく音は
日ごとに高く
遠ざかっていく
あんなに彼方で
気泡がきらきら揺れている
自分が沈んでいるのだろうか
こんなに暗い
水かさが増しているのだろうか
 ....
                       きゃらめる 1

  とけい

  1

あさおきて
さいしょに
とけいのふりこをとめる
かおをあらって
きがえをして
おちゃを ....
濃い緑色の瓶は
ひんやりと冷たい

ラムネっていうのよ
ヒロコちゃんが
わたしの耳元でささやいた
花壇の柵に二人もたれて
瓶を高く掲げると
緑の濃さが変化した
きれいな瓶
 ....
イメージするということ

たとえば

ゴキブリいっぱいのプールに放り投げられるということ

眠っている間に鼻の穴から寄生虫を入れられるということ


イメージするとい ....
骨洗いの宿題はたいへんだ
僕は集中力がないから
いつも苦労する

僕のお姉さんは骨洗いが
とても上手だ

姉さんが骨を洗う姿は
とてもきれいで
僕は
自分のお姉さんなのに
変な気 ....
父も母も老いた
しばらく会ってないきみの両親も
老いたことだろう

時々ふと、水洗いでかさかさになった
きみの手を握りしめたくなる
というのはかっこのつけすぎかもしれない

十年た ....
ありがとう
うまかった

ありがとう
まずかった

いつも
いつも
飢えていて

ありがとう
食べてきた

皿盛りの肉
絞った蜜
犬の舌焦げ

ありがとう

母の ....
わたしは、男のおかあさんと暮らしている
男のおかあさんは、働いているので忙しい
男のおかあさんは忙しいので、わたしは留守番をする
わたしは遅くまでひとりで遊んでいるので、いつも眠い

男のお ....
カーテンを開けると大雨だった

ひどく気が滅入る日曜日だ

さらに気が滅入ることに

カーテンを開けたのは彼女の方で

私は外で立ち尽くしていた
もう何年もピアノを弾いていない
楽譜を開きながら
革張りの椅子に浅く、座って
ペダルに足の先をかけて
最初の音の位置に
両手を

ずっと忘れていた
音楽の流れない日なんてないのに
蓋 ....
郵便配達人は
来る日も来る日も手紙を配りつづけた
高い塔は目をこらしても先端が見えず
螺旋状の階段にそって扉が等間隔にならんでいた
郵便配達人は封筒の番地を探したが
扉の数字の順がでたら ....
絵描きの描く肖像画は
どれも本物と見間違うほどの
素晴らしい出来映えだったが
どの絵からも
顔の構成品がひとつだけ欠けていた
片目の瞳だったり
上唇だったり
耳たぶだったり
必ずどこか ....
1.

鏡の中の僕が
いつまでも笑わないので

仕方なく
こっちが笑ってみたら

とたんに笑いやがった


2.

山の向こうは
雪が降っているらしい

今汽車に乗れば ....
健さんの自由詩おすすめリスト(1094)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
回廊- アンテ自由詩5*04-4-24
空白リミット- カンチェ ...自由詩5*04-4-20
自由をめぐる空想- ワタナベ自由詩17*04-4-20
おはなし_1〜50- Monk自由詩53*04-4-20
国歌斉唱- たもつ自由詩1704-4-18
空の骨- たもつ自由詩19*04-4-10
ファニチャア海岸- カンチェ ...自由詩304-3-30
階段- カンチェ ...自由詩7*04-3-25
まけじゃんけん- 汐見ハル自由詩29*04-3-24
☆76_石ニナリタイ…- 貴水 水 ...自由詩504-3-18
きゃらめる_6- アンテ自由詩8*04-3-14
にんげんのやることじゃないです- 佐々宝砂自由詩904-3-13
きゃらめる_5- アンテ自由詩45*04-3-3
ハードボイルドエッグ2&シャワー1- カンチェ ...自由詩8*04-2-2
アフリカ- クリ自由詩13*04-1-31
非・定型- 岡村明子自由詩8*04-1-24
しおり- 石畑由紀 ...自由詩2704-1-22
小石- アンテ自由詩7*04-1-9
きゃらめる_1- アンテ自由詩4*03-12-20
ラムネ- アンテ自由詩603-11-24
Imagine._And_imagine.- いとう自由詩3203-11-23
骨洗いの宿題- k o u j i * ...自由詩1503-11-20
十年- たもつ自由詩1203-11-16
食べてきたものたちへ- k o u j i * ...自由詩29*03-11-15
男のおかあさん- サダアイ ...自由詩1303-11-15
大雨- たもつ自由詩2603-11-13
特技- 林帯刀自由詩603-11-8
宛て先- アンテ自由詩7*03-11-8
欠落- アンテ自由詩14*03-11-2
小詩集『今度食事でも。食わないと死ぬので』- ミサイル ...自由詩2003-10-24

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