おとぎばなしで
ねむらせてください

ちいさな わらやね
ふりつむゆきで
ねむらせてください

おにさんのなみだで
ねむらせてください

たろうどんや たごさくどんと
いっしょに ....
1.

とても静かな村だった。今もきっと静かだと思う。
お祭りのときだってそんなに大騒ぎにはならなかったの。
屋台もちっぽけなのが五つくらい出ただけで。
綿菓子とお好み焼きと鯛焼きと。あとは ....
恋愛を覚えた僕は
理想の相手を探し
夜な夜な街を徘徊する

一夜限りの恋愛を繰り返す人々に
「そこに愛はあるのかい?」
なんて気取りながら
僕はひたすらに歩く

まだ見ぬ君は
まだ ....
こすった赤い眼の中
おちていく太陽が
すぎこしていった
夜へ

さみしいのまえに
たいくつがある
考える脳のくらやみ
がある


明日はデートだ
そんなことを空想す


 ....
全身が
あの世へ行きたがっていた

いつものことなので
ただ床に寝ころんでいた

さすがに涙も出るが
しょうがないなとおもった

昼から夕暮れそして夜へと
寝ころびつづけた

 ....
疲れて食卓にたどりつく

おやじは定年退職した
おやじがつくった飯を食う

箸を落とす

拾おうとする
かがめる腰が、まげにくい

どうも
おもいどおりに体動かん

ものわす ....
男の子
女の子

ころぶところ
ちがうところ
きづつくこと
砂の山みたい

それぞれ
スコップで
積み上げる日々

泣くのをこらえて
たまじゃり踏んで

数珠を下げるお ....
どこか
いま
どこか
知ってるけど雨
降ってるけど
存在感覚かな

あんまり
ない

傘あるけど
ひとあるいてるけど
ねこ
首筋かいてるけど
おとこ
あくびしてるけど
 ....
ひろびろとした
大学の教室の
誰もいない
こと
たしかめて
侵入した

空調は消されていた七月の
ブラインダーの降りた
その場所で
母の作った弁当を

箸の音
なるべく立てず ....
まぼろしは

青空の下

児童公園の、ねむたげな

楓の木陰の

ごむぼーる


夏がくる

あつくなる

汗をかく

ひや
あせをかく

誰にも届かないと思っ ....
春は死にかけている
ぼそっとつぶやいて探偵は
ブラインドの隙間から夕陽を見た

まともにブラインドを開けて見りゃーいいのにと
読者は思うかもしれないが
これはこの探偵の美学であり習慣である ....
お元気そうでなによりでございます                                 
半年ぶりのごあいさつにまいりました                                 ....
東の空 雲間から矢のように落ちる光
あれはヤコブの梯子というのだと
少年に教えたクリスマスの朝
うすらいは俺の足に踏みにじられ
音も立てずに割れた

少年の茶色っぽいクセっ毛を  ....
きょうは朝から春の雨

森の仕事もできないし
畑の仕事もできないし
海草拾いもできないから
カイとふたりで赤いカサさして
てくてく出かける
ききみみ図書館

司書のおじいさんは
て ....
海はすっかり赤ワインで
空はすっかり酔っているのに
うみろばはまだやってこない

ところで
したり顔でカイが言うには
うみろばの役目は
海馬のはんたいなんだって
海馬ってなんだか知らな ....
春愁なんていまさら歌えない
だからカカカと明るく笑って
カイの住んでる森に行き
おっきな声で春を告げる

おおい、カイ!
起きてよ!
雪の女王はもう死んじゃったよ!
でかけるよ!

 ....
ドアを開けて灯りをつける
ベッドのうえで
かさり と
金属製の瞼がひらく気配

一本の髪もない頭部には
銀色の鱗が移植されている
人工の瞳孔は菫色で
肌は光沢のない燻銀

たとえば ....
遠くまできてしまったね。
遠足だものね。ね。
引率の先生が伸びをする。
先生は元気がいい。
わたしも背筋を伸ばしてみる。
ぐきぐきと筋肉やら骨やらがきしむ。

なんだかわたしはすこしつか ....
すぬかんながぐつ。 さんのおすすめリスト(649)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
おとぎばなしで- こむ自由詩5*05-1-27
彼等- 佐々宝砂自由詩4*04-12-18
- ヤマト自由詩204-11-14
明日の予定です- 石川和広自由詩6*04-9-23
火の気持ち- 石川和広自由詩5*04-6-12
目覚めのお茶- 石川和広自由詩3*04-6-10
方角- 石川和広自由詩3*04-6-9
あめもよう- 石川和広自由詩5*04-6-8
おもいだしたこと- 石川和広自由詩11*04-6-6
公園の汗- 石川和広自由詩5*04-6-6
はるだし(私立探偵編)- 佐々宝砂自由詩404-3-18
ごあいさつ- よねたみ ...自由詩504-1-31
ヤコブの梯子- 佐々宝砂自由詩203-12-16
ききみみ図書館- 佐々宝砂自由詩403-12-10
うみろば風信- 佐々宝砂自由詩5*03-12-10
春咲ねこのて- 佐々宝砂自由詩5*03-12-10
マスターベーション- 佐々宝砂自由詩5*03-8-26
なんだかわたしはすこしつかれた。- 佐々宝砂自由詩203-8-14

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