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猫が激しく鳴いて春で
いや正しく言うなら地球のこのあたりは春なのだ
こちら地球そちらは

あずかり知らぬあっち側の諍いに
液体ヘリウムをぶっかける
それから逃げだす
ものすごくものすごく ....
みつこ みちこ みつえ みちえ みつよ みちよ 
全国のみっちゃんはご存じと思うが
みっちゃんと呼ばれる限り
必ずその背なに不吉な歌を負わねばならぬ

  ミッチャン ミガツク
  ミッテ ....
【Starbow】DATA.1.


 現在地球標準時 = 2160/02/25/13:28.15.138


DOCUMENT. date 2160/02/25
DOCUMENT. P ....
長いこと油を注してくださらないので
歯車がきしみます。
近ごろはゼンマイも巻いてくださらないので
動きはすこしずつ鈍くなってゆきます。

けれどわたしはまだ動けます。
きこきこと歩きます。 ....
まだ宵のうちの喫茶店に
吸殻と空のコーヒーカップと
素っ気ない挨拶を残して去る
そのひとを見送ったあとで

私は煙草に火を点ける
何気ない仕種に見えるよう
すこしだけ気を使って
(そん ....
あなたは幸福ですか?
あたしは幸福です

あたしはいれたての珈琲の香りを楽しんでいます
ずっと昔に録音されたうつくしい音を楽しんでいます
江戸時代に記録されたルポルタージュを楽しんでいま ....
赤いマルボロを吸ってる
黒いコルベットに乗ってる
カントリーウエスタンとブルースが好き
なんていうとかっこよさそうなんだけど
要するに単なるかっこつけたがりで
実はバツ2で
っていうひとの ....
私の仕事はガテン系なので、仕事中は、いわゆるカーゴパンツ、動きやすく、大きなポケットがいっぱいあるズボン、それも男物を穿いている。男物の服のポケットは、女物のそれに比べると段違いに大きく使いやすい。財 .... 夜ふと目をさましたら
胸におおきな風穴があいていました
最近苦しい恋をした覚えはないので
これは病気に違いないとおもったのです

翌朝ユリノキ通りの魔女の家にゆきました
ヤブって評判だけど ....
plain damageをなんて訳そうかと思い悩みながら師走の
群衆のなか歩いていた
とおもっていたとき

からっかぜが吹きすぎたプルトニウムのからっかぜが
あそこから60キロ半径にあるすべ ....
世の中は変わってゆくけど、変わり方はおっそろしくのんびりしていて、どこがどう変わっていくのかよくわかんない。ちょっとずつ変わりながら繰り返し繰り返し続いてゆくボレロのよう。詩もそう、音楽もそう、物語も .... ゴミ箱を探してみたけどなかった
まあ当たり前なので気落ちしない
道ばたの石ころをひっくりかえしたけどなかった
これも当たり前なので気にしない

実を言えば私は知ってる
オズはあの空の彼方に ....
 それぞれを組むと九つの詩ができます

1.ところ
 A.霧にけむるノスタルジイの森林
 B.磁器の王国
 C.ひとけのない商店街
 D.海のうえを走り抜けるフリーウェイ
 E.動物 ....
しらじらと明るい午後二時の浜辺
空はうんざりするほど晴れ渡り
こんちくしょー嘘だろと思うくらい雲ひとつなく
砂は一粒一粒がそれ自身の光を放ち
そのくせどれもが真っ白で
海の彼方ににじむのは伊 ....
暗い部屋で、でなければ暗い森で
そうでないなら
夜七時過ぎの町工場の隅の暗がりで
(何がなんでも、あくまでも、暗くなくてはならない)
かさり、と微かな音たてて動く物影は
ホモ・サピエンスかも ....
ぼくの名前はシニ、
でも名前なんてそんなに重要なことじゃない。

その日は朝からひどい土砂降りで、
ときどき雷も鳴っていたから、
サニはとびっきり不機嫌だった。
こんな悪い日にはきっと、
 ....
センパイ綺麗ですよねなんで結婚しないんですか
などとほざく後輩の頭をこつんとこづき
それじゃ明日ねとあっさり告げて
農協の裏手の墓地を抜け
コンクリ舗装のきつい坂を登り

唐突にある扉をあ ....
今日は風が強くて
ほとんどどうしていいかわからないくらいだけど
一年いちどのしらさぎの日
休んでるわけにはいかないから
カイとわたしとふたりして
言葉にならないもの抱えて出かける公会堂の庭
 ....
1.

とても静かな村だった。今もきっと静かだと思う。
お祭りのときだってそんなに大騒ぎにはならなかったの。
屋台もちっぽけなのが五つくらい出ただけで。
綿菓子とお好み焼きと鯛焼きと。あとは ....
春は死にかけている
ぼそっとつぶやいて探偵は
ブラインドの隙間から夕陽を見た

まともにブラインドを開けて見りゃーいいのにと
読者は思うかもしれないが
これはこの探偵の美学であり習慣である ....
東の空 雲間から矢のように落ちる光
あれはヤコブの梯子というのだと
少年に教えたクリスマスの朝
うすらいは俺の足に踏みにじられ
音も立てずに割れた

少年の茶色っぽいクセっ毛を  ....
きょうは朝から春の雨

森の仕事もできないし
畑の仕事もできないし
海草拾いもできないから
カイとふたりで赤いカサさして
てくてく出かける
ききみみ図書館

司書のおじいさんは
て ....
海はすっかり赤ワインで
空はすっかり酔っているのに
うみろばはまだやってこない

ところで
したり顔でカイが言うには
うみろばの役目は
海馬のはんたいなんだって
海馬ってなんだか知らな ....
春愁なんていまさら歌えない
だからカカカと明るく笑って
カイの住んでる森に行き
おっきな声で春を告げる

おおい、カイ!
起きてよ!
雪の女王はもう死んじゃったよ!
でかけるよ!

 ....
ドアを開けて灯りをつける
ベッドのうえで
かさり と
金属製の瞼がひらく気配

一本の髪もない頭部には
銀色の鱗が移植されている
人工の瞳孔は菫色で
肌は光沢のない燻銀

たとえば ....
遠くまできてしまったね。
遠足だものね。ね。
引率の先生が伸びをする。
先生は元気がいい。
わたしも背筋を伸ばしてみる。
ぐきぐきと筋肉やら骨やらがきしむ。

なんだかわたしはすこしつか ....
すぬかんながぐつ。 さんの佐々宝砂さんおすすめリスト(26)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
こちら地球そちらは- 佐々宝砂自由詩6*07-3-23
みっちゃん同盟- 佐々宝砂自由詩3*07-1-22
Starbow- 佐々宝砂自由詩8*07-1-20
あけがた- 佐々宝砂自由詩206-5-21
シケモク- 佐々宝砂自由詩3*06-5-20
幸福論- 佐々宝砂自由詩5*06-5-5
黒いコルベット- 佐々宝砂自由詩3*06-4-5
いつもポケットに詩人- 佐々宝砂散文(批評 ...12*06-3-31
青猫の意見- 佐々宝砂自由詩606-1-27
ゴン太くんとふたあり- 佐々宝砂自由詩12*05-12-13
ボレロに耐える−めざせ最強ミーハー- 佐々宝砂散文(批評 ...8*05-11-10
恋に似てるけどそうじゃないもの- 佐々宝砂自由詩4*05-11-8
快感原則- 佐々宝砂自由詩1105-11-6
願望充足2- 佐々宝砂自由詩7*05-11-6
願望充足1- 佐々宝砂自由詩405-11-6
The_grasshoppers_in_the_rain- 佐々宝砂自由詩6*05-8-16
扉をあければ- 佐々宝砂自由詩6*05-6-29
冬去しらさぎ- 佐々宝砂自由詩305-3-18
彼等- 佐々宝砂自由詩4*04-12-18
はるだし(私立探偵編)- 佐々宝砂自由詩404-3-18
ヤコブの梯子- 佐々宝砂自由詩203-12-16
ききみみ図書館- 佐々宝砂自由詩403-12-10
うみろば風信- 佐々宝砂自由詩5*03-12-10
春咲ねこのて- 佐々宝砂自由詩5*03-12-10
マスターベーション- 佐々宝砂自由詩5*03-8-26
なんだかわたしはすこしつかれた。- 佐々宝砂自由詩203-8-14

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