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まだここに少女はいた
片足だけ残って、小石を崩していた
篠突く雨に耐えかねて、隻脚は交わるように
ユグドラの樹の上に、交差した根に添えた


終わりきった戦争だ
突き ....
愛されたいなら
愛して欲しいと言う前に
愛されるに値する人になりなさい

孤独が嫌なら
寂しいと言う前に
手をつなぐ方法を考えなさい

認められたいなら
愚痴をこぼす前に
きちんと ....
国道を挟んだ向こう側
その彼女はすれ違いざま
デジカメで私の方を
撮った気がした

私がそちらに顔を向けると
カメラを構えたまま
意味深に微笑んだ

そのときは
『何だ?この女は』 ....
降り続く雨の間
口ずさめる歌を唄う

それに惹かれてか小さい傘の訪問者

二本目の傘の大きさと色で
待っているのは会社帰りのパパ

大人にも子供にも犯罪者や
偽善者、病気持ちにも受験 ....
こごえるように
<うた>をうたう


こえられない
こころで
<うた>をうたう




わたしの
生まれたての
<そら>で

まだ
 ....
氷の島を溶かす暑い夏

限界を超えた炎暑が
氷の星を探しに
探索機を打ち上げる
そのオレンジ色の炎は
地上を明るく焦がし
ひきつけを起こした少年達は
一瞬の記憶を失うのだが
 ....
{引用=あなたは歌うような
あしぶみで

まぶしくかすむ
曖昧な 八月十五日、は
さいわい
のびやかな放物線をえがいて止まる

おともなく



あたしは
きょう
部屋 ....
雨が降ると複数の穴から
水が漏れて
まるで
滝のように降ってくる

温度変化の激しい夜は
風邪を引きやすいから
ご自愛下さい
三寒四温の季節には
そんなことも書簡に認める

複数 ....
祖父は
海軍士官学校の先生だった
手を合わせる横顔に
平和を祈っているのかと訊ねたら
そうではないと小さく呟いた

悔やんでいるのだと
小さく呟いて、そして
祈りは何も変えないのだと
 ....
故郷に向かう電車で
斜め向かいに座った男性は単行本に夢中だった

その人が
かつての同級生
しかも
思春期に
恋焦がれてラブレターを送った相手だったりしたら

帰ってきた家で
ほ ....
訓練と鍛錬の違いを考える

歩くのは訓練
階段を歩くのは鍛錬
エスカレーターを歩いて登るのは
鍛錬
電車に乗るのは
訓練
満員電車に乗るのは
鍛錬

訓練の帰宅途中で雷が落ち ....
夜よ深まれ
闇はもっともっと深くまで
暗く、黒く

私の胸に小さな灯り
ゆるりとめぐる闇となり
深く、深く

包み込む暖かさや
優しさなどいらない
そんなものはいらない

ほし ....
新しい病院へ向かう車の後部座席で
寝転がって窓の向こうを見ていた
お泊りはもういやなんだけど
指を銜えるほど
もうちっちゃい子供でもない

やがてドアが開き
傘をさしながら
ゴメン
 ....
桜が咲いて
春が来て
夏が来て
秋が来る
冬が来ればお仕舞いと
舞妓さんは踊ります

ねこの小判を
質屋に入れて
花見のお酒に
酔いしれる
ねこが
ルビを踏んだので
今日はお休みです

謹厳実直なルビジウムは
光を浴びてからは
倹約を旨とするようになり
ねこのお供をして
お宮参りに行きます

もうじき梅雨が晴れて
暑 ....
色鉛筆や
油絵の具はあとでごまかしが利くんだよね
水彩は
厄介なんだよ
透明感があって
きれいだけど
良い紙を使えばいいのかな
今は
何にでも虎の巻があるからね
罪悪感の欠片もない
 ....
後輩の友人が好きな子を誘って花火大会にいくんだそうだ。で、問題が、その日使える車がなくて、しかたなく実家の軽トラックを借りるらしい。

さりげに女の子にそのことをいったら、ぜんぜんいいよーってこと ....
神の名に似た少女は
雨の日のこの晩に
ぐんなり冷たくなった
私の終わりの姿を
写真に収めに来たのか

買ったばかりの
慣れない手つきを片手に
塩化ビニールの匂いがする
傘を持って君が ....
そして、

めまぐるしい呼吸に
ふさがれる 漂白された個室 
あなたは白と孤独を分けいる 
つながりは水平線のほつれを装って
回廊の花びらを屋内に引き延ばし
いちまい 一枚

見た  ....
水底で青くゆれる渋谷
さなぎのおまえが吐く息
夜明けの衣擦れ
天使の痛ましい肉
天使の持つ寂しい性器

いつか
分解作用によって
ぼくらも
この星になる
星影となって
抽象の翳り ....
大人の塗り絵
色鉛筆は
木のじゃなくちゃだめさ

わたしが絵を描くのをやめたころ
色鉛筆は
みんな子どもにやったのさ

塗り絵の風景画は
なくなりつつある田舎の風景で
あったとして ....
会話は
なんで成立するのか
ボエケットの帰りに考えた

共通の認識があって
共通の感性
共通の世界に住んで
穏やかな気持ちで居れば
ことばは要らない

迷惑な三角帽子
巫 ....
ここにいるひとが
もしか
あのひとだったらと考えると
笑えるけれど
そんなわけも無いだろう
いくらなんでも

でも
こんなにたくさんいるんだもの
一人くらい
近いひとがいるかもしれ ....
鞄に付いた鈴を鳴らして
いそいそ
歩いてゆく人の気配を感じながら
わたしは
こんなことは後で打ち込めばいいかなと思う
そう思いながら
忘れないうちにと打っている
とても横になりたいくらい ....
((((((、

溺れていく、夏の、軌跡に、
揺れている、白い泡、虹の、
膜を掴んだ、君の、痕跡。

覚めていく、まなざしに似た、
夕暮れの、屈折。
恥かしげな、月の裸体、
蒼ざめる ....
夏が眩しい

溺れ谷に潜む
怪人二十面相
小林少年
少年探偵団
明智小五郎
それらを束ねる
江戸川乱歩
奇々怪々という名の
イベントを衒って
処せられる
コールタールの羽 ....
ピアノは
閉じたまま

あの人さえ
わかってくれないんですよ


行きたいほうへ
向かせてもらえない
いつだって
わたしの肩をつかんで
行きたくない方へ向かされる
それが当たり ....
夜を嘗めたい気分
代わりに
ビールを飲み干して
なんだか
塩味が足りない

人間らしく
泳いだり炎天下
汗水をたらしたり
日射病になったりできないので
空想を
お披露目する

 ....
月がどこに出ているのかも
今日は満月なのかも
どうでもいいような暮らしも
それでよいのならいいのかもしれない

同感
同調
こころが向く
話に耳を傾ける
その人の世界を訪問する

 ....
夏が来ると
波が立って
春の子供達が
息を切らせて
砂浜を駆けてゆく
走るのは
寒いからではない
嬉しくて走るのだ
水遊びに行くのだ
息を切らせて
水遊び?

今になり気がつい ....
千波 一也さんの未詩・独白おすすめリスト(706)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「東京アヴァロン」- 木賊ゾク未詩・独白206-8-23
箴言- いとう未詩・独白5+*06-8-23
ねむい- 蒼木りん未詩・独白206-8-21
ウタレユク- maumi未詩・独白3*06-8-19
いきる- 青色銀河 ...未詩・独白506-8-18
氷の島- あおば未詩・独白2*06-8-18
遠音- はな 未詩・独白18*06-8-17
複数の穴- あおば未詩・独白8*06-8-16
(祈りの場所は遠く、はるかに離れて)- たりぽん ...未詩・独白12*06-8-15
盆休み- 蒼木りん未詩・独白306-8-15
我慢- あおば未詩・独白3*06-8-12
流し灯籠- たりぽん ...未詩・独白1006-8-11
車窓に雨、- AB(な ...未詩・独白706-8-10
花見酒- あおば未詩・独白5*06-8-7
ルビジウム- あおば未詩・独白6*06-8-4
重塗り- 蒼木りん未詩・独白406-8-4
軽トラと花火- umineko未詩・独白4*06-8-2
犬と_くたびれた_ある神話- 木賊ゾク未詩・独白5*06-8-1
サナトリウムの憂鬱_- つめきり未詩・独白7*06-8-1
星の歌- 青色銀河 ...未詩・独白606-8-1
大人の塗り絵- 蒼木りん未詩・独白406-7-29
人の会話- あおば未詩・独白6*06-7-26
こんばんは- 蒼木りん未詩・独白206-7-21
ガス切れ- 蒼木りん未詩・独白306-7-20
溺れていく夏の- いとう未詩・独白10*06-7-19
溺れていく夏の- あおば未詩・独白5*06-7-17
わたしは他人- 蒼木りん未詩・独白306-7-16
今宵も- 蒼木りん未詩・独白306-7-15
麦茶- 蒼木りん未詩・独白406-7-13
鳥羽の夏- あおば未詩・独白5*06-7-13

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