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ジンジャーエイルでいいです
知ったかぶりして注文したら
それはどんな味がするのかな
一杯回してくれないかね

亡くなったお祖父さんに冷やかされた

お祖父さんは
お酒が好き ....
一枚のざぶとんに
君と背中あわせで座っていると
温かさがここまで伝わってくる
つまりそれは
君のここに
僕の冷たさが伝わっている
ということなのだろう
二人の真ん中くらいに夕日は落ち ....
長いサイレンが鳴って
国境を見つけられない
足元の草を
飛び越えてみると
サイレンが
聴こえなくなるかわりに
{引用=以前、現代詩フォーラムに投稿していたものの中から、自分が残したいものやお気に入りの作品を載せていきたいとおもいます。今回は、俊読で朗読した三作品。}


ある夕暮れ
{引用=
ある意 ....
かつて見送られるもののために
窓はあった
そしていま窓は
残されたもののためにある
窓を開け放ち
潮の匂いのする風を迎え入れる
誰かが忘れていった
化石の海が
ひとつ置かれている

 ....
  

僕にとっては
とても大事だった友達のうちの
二人には
もう二度と会えない

S君
お前には
いつかは会えるかもしれない
と思っているんだ
講義さぼって
サークル部屋で ....
僕達はお腹の中にいる頃から何度も
ボブ・ディランに、ジョン・レノンに
何度も包まれてきたというのに

またふりあげてしまったこぶしのその先で
煙が青空に溶けた

失敗とか過ちとかそんなこ ....
「私大変なの。」
「だけど、あなたも大変ね。」と
言うことにします

「お前も大変なんだね。」
「俺もだよ。」と
必ず後につける

なんだかそういうの嫌だから
ネパールとインドの国境付近は深い密林に閉ざされている。失われれば二度と手に入らない暗闇をはらんだ命の混沌。それがジョグ・アレースの森だ。かつてサファルの月、南下したモンゴル軍が侵攻したときにも、この森 .... ふしぎなもので
空っぽに近いほど
人生は
重い



そんなことを遠くの風見鶏がいう。
愉快と不愉快の違いは言葉の上では1文字違いだが、
気持ちの上では雲泥の差となって現れる。
金額に換算したらどのくらいだろう。
感情に換算したら天文学的な相違で、
人を何人殺しても不愉快な感情は ....
いや、
もう私が書かなくてもねえ
素敵な書き手の方はゴマンといますね
じゃあやめるわ
読むだけにするわ
と思うときは沢山あるですよ
あるですよってどうよ
けど、
そういう時に限ってなん ....
大きな 器にそそがれる 水
たっぷん たっぷんゆられても
どっしり
構えていてくれるから そそがれる
沢山の言葉を 呑みこんだ
器よ

ごらん
きみの映した
雲だよ
おかげで
その夜
人間は初めて
魂を分かち合った
誰もが泣いた
泣かない人間はいなかった

ひとしきり泣いたあと
その罪の重さに耐えかねて
誰もが死んだ
死なない人間はいなかっ ....
萎れて帰る我が家の庭に
散ることのない
名も知らぬ紅のもみじ

さわさわ揺れて
ただ
さわさわと揺れて

それは母の
贈りもの

この言葉のどれも
そのもみじを見るわたしのここ ....
ビョー、ビョー
吹く風は
騒がしく切なくて
そのくせに甘えて拗ねて
おまえ何様なんだよと
ふくれたら
おまえの知らない偉い神様に仕えて居るんだよと
ふてぶてしい顔になって
偉い勢いで吹 ....
醤油が
涙の味に思えて
よく考えたらそれは
だしつゆで
涙には
だしがきいているのだと
気がついたわけだ


だしつゆかけて
菜の花を茹でて食べた

しばらく泣いていないので
 ....
まよってたの かな
きめたの かな
生きてゆく ってそれはまだ
さなか ゆうぐれ の
えだわかれ
あと
十年ぐらいしたら
誰にも咎められないだろうと思うけど

それじゃ
いまの気持ちがかわいそう

家出してみたくなった

誰でもない人は
つまりは
誰からも護られないのです
 ....
白樺の通り
駆け抜ける気持ち
淡色

肩に 髪に 降りそそぎ 吐息
風とともに
たなびくそらの彼方から
沈黙する
よるだね
ぼくたち
詩人も
涙を流して
沈黙するよるだね


ねえ
また見えない戦争がはじまるね
やわらかな影が
いくつも射殺されてくね
ぼ ....
そしてあなたは走るのでしょう

今日の扉を次々と開いて

明日へ逃げる光を追いかけるのでしょう

わたしは 息吹き

わたしは 芽生え

あなたが扉に手をかけた瞬間、指先で静かに光 ....
キャベツの葉っぱの間に挟まって
寝てるから
用があるなら
モンシロチョウに訊いて

なんとなく
そこなら
よく眠れて
いい夢が見られそうだし

人間はもう
いいわ
軽いけど水み ....
大きいおっぱいは
肩が凝ってたいへんだと思う
かわいいブラもないし
服を選ぶのもたいへんだし
そのうえ
男たちの好奇な
視線に晒され
見詰められるたびに
何か別のものが
磨り減ってい ....
きこな きこな 波の上に きみの唄を 聴いてみたいな

きこな きこな 波の上は とても優しい 風が吹いている

ゆらり揺られ きみを思えば 向こうの空は 明るくなって

海は開 ....
饅頭怖いと言いながら
扉の陰でぱくぱく

住宅怖いと言いながら
柱の陰に寄り添って
ダニとシラミを退治する

二人だけの人生
急に道人のふりをして
頭を丸めて畏まる
札付きのろくで ....
窓の向こう ほお杖ついて
しとしとしと いつ止むの?

忘れ物 風のいたずら 落ちて 悲しみ拾えずに

春だというのに 止まない 雨に
ため息こころぶん 落ちて ゆく





 ....
それは
消えてしまうことではなく
お互いが
取り残されること
よく晴れた午後の
陽だまりの中
繋がれた手と手が
雑作なく削ぎ落とされ
その
痛みのなか
見つめ合うこと
見つめ合い ....
里へは年に一度しか帰らない
その際、祖母の家へも行く
祖母の家の仏壇の上には大きな菊紋の入った額縁があって
下のこどもがあれはなんだと聞いてくる
フィリピン部隊で、 ....
詩とか詩人とか 日常では使わない
子供の頃 学校の授業で出会い
宿題にされ 宿題でもないのに
書くようになって 憧れた

同人誌に入ってみたり
小さな詩集ではあったが
喫茶店 本屋さんに ....
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