【ⅶ】

 カンテラ事務所前- 。大乱闘になるかと思ひきや、事はあつさり片付いた。親衛隊員たちは、てんで武闘には不向きであつた。彼らの殆どがテオの「空氣砲」に斃れた。
 鰐革を挾んで、拔刀したカ ....
石ころになりたかったんです
道のはしっこで
誰の目にもとまらないように
ときどき蹴飛ばされても
誰のことも恨まないような
ちいさな石ころになりたかったんです

たいせつな物は思い出の中に ....
時計だけ時を刻んで
静けさで我にかえった
やみくもにいいひとになる
夢なんかむかし棄てたし

悪人に夜なるからさ
嫌ってもあたりまえだよ
夢のないふたり凍えて
白いひとふたりだきあう
 ....
いつの間にか人が住まなくなった家がある。人が住んでいた頃の庭は常に花々が咲き誇り、小鳥を寄せるバードハウスもあり、小鳥の鳴き声で賑わっていた。いつも庭に出て手入れをしている人の姿もあった。

ある ....
走り続ける中で
失うものも多かった
もう何もいらない
人間としての幸福が欲しい
(都々逸)

ときはいにしえ神々かがみ覗き込んでは不思議がる


(短歌)

優しさの小舟に乗りしその人は
    無碍の光に守られていて
 
ただ叱る言葉ゆっくりなめらかに
  ....
こんなこと、考えたことない?
朝、病院に忍び込んでさ、
まだ眠ってる患者さんたちの、おでこんとこに
ガン、ガン、ガンって、書いてくんだ。
消えないマジック、使ってさ。
ヘンなオマケ。
でも ....
背中で赤いやつが暴れてやがる
一生消せねえ黥の幽鬼だあ
酒と博打で女房は消えちまった
寒空に震えても、背中はいつも火達磨よ

地獄の鬼が暴れやがる、燃えやがる
のたうち回って転がったって
 ....
ひと知れず去る為(ネット詩サイトの活用)

入学も組割りも
自分で決めて良い
ネット詩サイト

強制力は(全く)何もなく
先輩も後輩も同じように
うなじ(急所)を見せていて

 ....
{引用=
夜の終わり、ねむり、やがて抱き合って半透明になりながら夜空へと浮遊してゆく存在たち、存在たち、灰色の雲の膜を張るように、あの輝く満月に一つになりながら覆いかぶさってゆく、覆いかぶさってゆく ....
安心基地を君の胸の中に置かせて
命に活力を注ぐからまだ寝かせて
運命はキャスター付きで転がせて
縁は異なもの味なものと言わせて
恩は忘れずに必ず返すと誓わせて
 大岡 信先生のもっとも印象的な思い出は、ぼくの目をまっすぐにお見つめになられたその大きなお瞳です。その先生とはじめてお目にかかったときに、つぎのような言葉のやりとりがありました。先生が、「きみが .... 八重桜のぼんぼんかざり去りゆくと人には告げよ天の箱舟 彼が暗殺されたのか自死したのかは
今となってはわからない
彼の作品にそのヒントはあるだろうか
ふとした好奇心でふらり図書館に寄り
ベンヤミンの本を手に取る
軽かった気持ちが不意に重くなる
 ....
曇天の上側には太陽があることなんて信じられない。私は朝五時から午後一時までの勤務を終え、こうしてぼんやりと外の曇天を眺めている。曇天には重量があると思っていて、このやるせなさと、なんとはなしの失意感は ....  自分たちの置かれた立場を理解していない、宮沢税調会長や森山幹事長も大概、勘違いが甚だしいと思うが、立憲民主党の野田代表と小川幹事長、この二人のレベルは正に発狂しているとしか言いようがない。経済音痴と .... 旅人:なんで君は僕と一緒にいたくないの?

村人:ううん、私考えるの苦手だから。考えさせられることが辛いの。

旅人:違うよ。君は答えがあってそれに合わせる人生を歩みたい。それに対し僕が問いを ....
 

 

 回れ楡の花 硯大根芋牛蒡 松葉結は栗匂う華
 
  オレンジの皺皮剥いた四時半時に哀れ 朧三日月の 弓は徒を絶つ

             流れのない街でずっと暮らすつ ....
   静寂な朝ほど夜は深く  粉雪散り 燦めき

念い靴音が耳に響きわたる

絶望の先にも月は輝き

 ....
バスから降りた途端
ざあーと襲いかかるように雨粒が落ちてきた
薄緑に茶色のフリルのような模様の傘を急いで差して
目の前の喫茶店へと一直線に走った
大きなガラス張りの洒落た白い喫茶店の
ギシギ ....
どうして混乱した人たちの中にいて、次の道は開けるのだろう?
どうして私をここに閉じ込めた父母は毎日家で楽しくテレビを眺めることが、出来るのだろう?
どうして私はスーパーで二年働いた過去があるのに作 ....
故人の手紙を何度も読み返しては
そこから滲み出る慈しみに
自分を抱きしめさせて
水曜日
逝ってしまった時の空気が
毎週巡って心を冷やすのを
線香一本分の煙で温める

繰り返す

毎 ....
おにいちゃんへ

歳をとるとは、どう言うことか? 人に求められることがなくなっていく。
コミュニケーションにおける条件反射能力も、なくなっていく。
仙人のような人や、若い頃に人望を築けた人なら ....
夜行列車に乗り込む前に後ろを振り返ってはならない
明日という希望を叶えるために
終着駅などわからなくてもいい

天気予報では明日はおおむね曇り空らしい
朝日を浴びることが出来なくても構わない ....
冬ざれた街
物語は化石の路となり
人々は狂った時計に戸惑い
孤独という鉄鎖に縛られ
微笑みは寒空に消えてゆく

あなたの声も届かない
初めて出会った時の切なさも
セピア色に変色した写真 ....
口に出すほどのことでもない
君たちに大事なものが
わたしにも大切に思われる
そんな時もあるだけ

よこを歩くひとりのあなたを
きいろい満月みたいに見ている
足もとには銀河が広がって
わ ....
暗闇の中、心を塞ぎ、助けを求めていたおにいちゃん
欲に溺れ恋に迷い、それでも我慢し、じっと耐え堪えていたおにいちゃん
愛を求め、憎しみを深め、僕を自らの吐口として選んだおにいちゃん
夢を見て、気 ....
炬燵に潜った黒い詩のかたまりを蹴とばした
かたまりは、黄色く悲しい柄の炬燵布団を這い出して
畳に埋め込まれたトランジスタの蜜を指で掬った
雪と雨の雑じった空の涙を、吊し柿はただ見ている

正 ....
ホっぺたがほころんでいる、
御餅、
焼き餅を焼いている、
御餅持ち、
「琥珀色」なんて 悩むこと無し!
 
北風さん 北風さん 北風さんなんて
怖くない ぼくは元気な子どもだ よ


 
*

琥珀色の一年を振り返ってみても全て終わったことなの ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
NWSF怪畸幻想ロマン_斬魔屋カンテラ!!『ホムンクルス』③- 髙任勇梓 ...散文(批評 ...125-2-5
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しろいひと- 秋葉竹自由詩325-2-4
人のいない庭- 自由詩6*25-2-4
無題- 渡辺亘自由詩225-2-3
_未来を映しだす鏡が有り- 足立らど ...自由詩425-2-2
『グァバの木の下で』というのが、そのホテルの名前だった。- 田中宏輔自由詩9+*25-2-2
- atsuchan69自由詩13+*25-2-2
ひと知れず去る為(ネット詩サイトの活用)- 足立らど ...自由詩425-1-27
海月- 本田憲嵩自由詩1225-1-26
日曜日のあいうえお- 自由詩5*25-1-26
まっさらな直線、「凧の思想」_──大岡_信のこの一篇- 田中宏輔自由詩11*25-1-26
今期の花神が誰だか知らない- 足立らど ...短歌225-1-25
金曜日の図書館- 自由詩6*25-1-24
曇天の重量- 山人自由詩15*25-1-24
「クレクレ星人の独り言_25」- ジム・プ ...散文(批評 ...2*25-1-24
旅人と村人- 鏡文志散文(批評 ...4*25-1-24
水入りの街- 洗貝新自由詩10*25-1-24
アウシュビッツ解放の夜に- 洗貝新自由詩7*25-1-23
翡翠- 栗栖真理 ...自由詩3*25-1-22
金に釣られて- 鏡文志自由詩4*25-1-22
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ブルートレイン- レタス自由詩6*25-1-19
独り- レタス自由詩4*25-1-18
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おにいちゃんへ- 鏡文志自由詩3*25-1-10
青い涙- atsuchan69自由詩15*25-1-7
御餅やき- 本田憲嵩自由詩725-1-1
「琥珀色」なんて_悩むこと無し!_by_足立らどみ- 足立らど ...自由詩425-1-1

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