今更 こんなこと言えない
あなたのその優しさが
あなたのその笑顔が
ひとつ ひとつ
私の心に降り積もって
あの時も あの時も
泣きたい心 泣けない気持ち
金色の雪のように
散ってゆくのは想いの絵葉書
とんでけ
とんでけ
雲の上まで
空の果てまで
あの人のもとへ届くように
白い息
私の中でお湯が沸いたみたい
手袋にマフラーに
ほわーんって
冷めないうちに
あなたの心に紅茶をいれさせて?
雨が空を押し流して
新しい朝を呼んできた
真っ青な
洗いたてのシャツ
ぱりっ
メトロノームの夜
虫のこえにさそわれて
そっと奏でるほそい糸
紺色の扉を開けて下さい
雲の上の優しき人よ
君のそばで会うために
ほんわかと 私の心に お湯がわく 冷めないうちに 君の心へ
言葉は羽根のはえた
心のようなもの
ときにその翼はやわらかく
ときにその翼は鋭く
もし
人が言葉を失ったら
それは
鳥が翼をもがれるのと同じこと
己の存在に疑問を抱いた時
一人の哲学者が生まれた
己の存在に恐怖を抱いた時
一人の悪魔が生まれた
哲学者は悪魔という疑問を追い続け
悪魔は哲学者という恐怖を追い続け
だが決して あ ....
激しかった雨も
いつのまにか やみ
気がつけば
ひとすじの虹
片想いが
やっと通じたように
空から空へ
ひとすじの虹
ただ
追いかけても届かない
ひとすじの虹
ひらひらと
一年の思い出を
ひっさげて
木の葉は空へと
舞ってゆく
どこかの星へ
報告をしに
空を一直線にかけのぼる飛行機雲
くすのきに登っても
時計台にのぼっても
そのしっぽさえ つかめない
「おーい!」叫んでみる
「どこまで行くのー?」
もし
私が死んでも
悲しんだりなぞしないで下さい
むしろそれは
私にとって幸せなことだったのだと
喜んで下さい
私の死はとても
小さなことです
今このときに
死んでしまっている人は
....
あの人は行ってしまった
あの人は逝ってしまった
シャボン玉のように
遠い地平線の向こうへ
「さよなら」も言わずに
あの頃に住んでいた街を
再び訪れても
今はもう何も聞こえない
幼い ....
優しい気持ち思い出すよ
この大きな空を見上げれば
何もかも投げ出して
泣きたくなったりもするけど
ウスムラサキの空の果て
届かない
君の声は聞こえてる
流れる涙 心で止まれ
君 ....
おとぎの国で幻を見て
今も私は夢の中
涸れるほど涙を流して
その海に溺れて
月さえ隠して
闇夜を呼んで
みにくい私をかき消すように
風が強くて
笑うほどはためく
せんたくものたち
この体も
飛べたらいいのに
咲いた花は 絶対にいつかかれるのに
なぜかかれぬと安心してた
時は流れるものだから
どんなものだって老いてゆく
かれてから気づく花のひかりに
後悔の言葉は積もるけど
「もっと日向に置け ....
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