すべてのおすすめ
オレンジカクテルの空が
家々のむこうに沈んでいく
どこからともなく飛来した
小さな黒い鳥の群れは影絵
ゆったりと宙に張られた電線に
互いに平和な距離を開けて
つぎつぎにとまれば
みんな
 ....
生まれ与えられ育てた愛娘は
意識の視界から消えてゆき

 雪降る三月初めの東京、

流氷の次々押し寄せる如く
時のうねり過ぎゆく速度の異様





細き橋の真っ直ぐ
伸びゆ ....
耳をとざしたほうがいい
ことばを思わないでいいから
目もひらかず
ただ触れていたい
指で肩で舌で

そのからだの奥を覗きこむような
こまかな息づかい
一度は奪われた草木を甦らせ
半透 ....
黄金の鱗粉、散らし
遠去かっていく
冬の投影に踊りながら
意識の視界に
明るむ場所が在るのなら
きっと君にも観えるだろう

 黄金の唸りが
 黄金の感触が
 黄金の蠢きが
 永久な ....
意味する処のゼロ地点に身を置き
自分を肉身としてだけ意識する
に、何か異和を覚えるのなら

アナタの勝ちだ、哀しみすり抜け

ゼロ地点より一歩と 取り敢えず
銀河の岸で
小鬼が一人
青い小花を摘んでいる
小鬼は気付き
私に手をふる
古い家だった
古くて大きな家だった
子どもの目には
それはとても怖いものだった

しかし、大人になったぼくの目には
それは、それほど大きくはなくって
子どもの頃に描か ....
自らの肉の
細胞という小部屋の
内に鳴る鐘の音、耳澄ませ

 次なる時の訪れ 

努め憧れ懐かしみ
従容と待つ 哀しみよ
 近江屋の旦那様のお部屋で
 拭き掃除を済ませた おりん
 その書斎には お嬢様のお部屋にあった金魚の
 水草浮いた陶器鉢が移されていた
 今は 黒出目金と赤い琉金が数匹泳いでいる

 お ....
朝に 歓び光の輪舞
凝集し揺らぎ充満し
異なる様相 滲み出し、

在る人、在る人
それぞれの相貌 露わに

朝に 
異なる光の歓び
浴びながら、 

自らを自ら、
乗り越えんと ....
連れていかれた羊
針をいれられる雲
糸をくれるのは
知らないでいい人に決まってる

流氷にまつわる伝承のように
幼児のおでこで移ろっている
南国語で聞いても
腸は抜かれている

イ ....
 「お前さんも一端の深川の、のらねこになったじゃねえか。」

 おきぬに勝手口の木戸を開けてもらって近江屋から帰るトラの前に
 表通りの天水桶の陰から現れる 長楊枝咥えたイワシ

 「あんた ....
むかし、むかし
いました
あるところでした
そんなものでした
流れていました
よく見てください
あれは桃です
大きさを見てください
あれは大きいです
味が想像できますか
ジ ....
地に舞い降り
地に溶け入り
天に昇りゆき
天に溶け入り
また再び、
地に舞い降り

前へ前へ、 

ぺしゃんこでもまえのめりで

 前へ前へ只進むんだ

遠い遠い遥か芳しいこ ....
蒼白い雪のゆらら舞い降り
ふわわ地に落ち溶け
次から次に絶えず
浮かぶ相貌にて
眩む意識の
凍結し
今に覚醒スル
純白に力動する思考、

新た観る 顔の威容に

異なる魂達の刻印 ....
地球という星がある
国境はない
猫に餌をやってから
今日のことを考えよう
子宮から出てきて随分経った
時々帰りたいが
もう帰れない
もう帰らない
雨があったかくなって
ほんとうだな、って
雨が あったかくなってるねって

ほころんだね梅が
そろそろ 空によく似あう
さぁさぁくり出そう

今日はとてもトライアングルな気分
また見 ....
 「梅もさ、もう終わりよね。…。」
 裏庭で物干し竿から洗濯物を取り込みながら
 隣の表長屋の庭を眺める おゆう
 
 居室の畳の拭き上げを済ませたおりんが
 雑巾を干す手を休め
 梅の木 ....
時には
傷つけてしまうが
大切にしたいと思う時の
こころは何かからの
贈りものでしょ



時々
悩む時もある
でもね
悩み考えるから
気付くこともある



それ ....
これはお墓まで持って行こう
人知れず
お墓は待っている
大切な悲しみを
最後に解くために

※解く=ほどく



風は
光る
風はそよそよと肌をなぜて
ここに私が在ることを ....
ラ、
ララ、ラララーン
高級食材が半額になる
奇跡の瞬間、魔法のシール

ら、
ら ら ら
シールが貼られるまでの
ワクワク タイム~♪ 

グルル、グァオウ! 
飢えた 猛獣 ....
かつて幼い女の子の髪を結んだリボン
うすももいろでつるりとしたサテンの手触り
持ち主をなくして
しょげかえっているかといえば
案外そうでもなくて
虹へ続く路を
しゅるっしゅるるる
先頭で ....
あちこちでびん笛がはじまる
うち幾人かは胴をうまく叩いている 薄暮

目は子ども時分からよくない
たくさん撲たれてきたからさ
と、隣のじいさんが笑った

にごった水晶の弛みや
かわるが ....
ただの一言も発することがない
二月の青空はとても孤独だ
ひとみを綴じた兎が
木の袂でうたた寝をしている

冬は自我をうしない
薄く目を開けて、この青い空を
くちびるをかすかに動かして
 ....
きみに死んだ弟をあげるよ。
もうじき死ぬんだ。

そしたら{ルビ暴=ほたえ}たりしないからね。
もう駄々をこねたりなんかしないからね。

手間のかかんない
とってもいい子になるんだ。
 ....
                     月に葉隠れとはいうけれど
      そぞろ虫の影におびえる酩酊者 

道端で眠る小地蔵が倒れて 
 まだ青い無花果の実が零れ落ちている 

 ....
もはや零戦、
向いにたなびく羽根

とおりの母屋
の棚
そっと舞い降り

  終着地

辿りついたのは
       平屋の
     墓地

 置き忘れたもの
    戸 ....
登場人物  夫──壮年のサラリーマン。
      妻──夫より三歳下。専業主婦。
      娘──短大出たてのOL。

舞台    東京都世田谷区の一戸建て住宅。


(平成二年、八 ....
黒曜の空に
梵鐘を{ルビ撞=つ}く音が満ちている
一年の煩悩を洗い流すように
来る年が平穏であるように
森羅万象に響いている

{ルビ諸行無常=しょぎょうむじょう} (全ては変化するのだ) ....
揺らさなきゃ、待ちながら 揺らすんだ
風に揺れる のを ただ待つのでは無く、

黄白い半月 貼りついたヌメり仄か青く輝く夜空
色付く響き ヒビキと鳴り うっすらこの手触り
限り無き海水のウネ ....
ちぇりこ。さんの自由詩おすすめリスト(951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕刻の五線譜- そらの珊 ...自由詩9*24-3-10
五行歌、原野- ひだかた ...自由詩7*24-3-10
はるびと- soft_machine自由詩11*24-3-9
冬の蝶- ひだかた ...自由詩824-2-25
五行歌、自分というもの- ひだかた ...自由詩8*24-2-25
※五行歌_「銀河の岸で_小鬼が一人」- こしごえ自由詩12*24-2-25
- 田中宏輔自由詩14*24-2-25
貫かれる哀しみに- ひだかた ...自由詩524-2-24
のらねこ物語_其の二十九「雪景色」- リリー自由詩6*24-2-24
永久に(改訂)- ひだかた ...自由詩624-2-24
ひつじ雲- soft_machine自由詩6*24-2-24
のらねこ物語_其の二十八「赤提灯」- リリー自由詩4*24-2-24
むかしばなし- たもつ自由詩6*24-2-24
ヒビキ- ひだかた ...自由詩524-2-23
相貌(改訂)- ひだかた ...自由詩524-2-23
太陽は影をつくるが道を譲らない- 空丸自由詩1524-2-23
さんかく- soft_machine自由詩8*24-2-23
のらねこ物語_其の二十七「朧月」- リリー自由詩3*24-2-23
※五行歌_六首「気付くこともある」- こしごえ自由詩3*24-2-23
※五行歌_六首「すると私の影は戦ぐ」- こしごえ自由詩2*24-2-23
半額ゲッター- atsuchan69自由詩12*24-2-22
聖列がゆく- そらの珊 ...自由詩10*24-2-21
夕春- soft_machine自由詩11*24-2-20
誕生日- 山人自由詩12*24-2-20
絵日記。- 田中宏輔自由詩14*24-2-18
いやおい- アラガイ ...自由詩15*24-2-18
破調- ryinx自由詩8+*24-1-1
燃える!- 田中宏輔自由詩12*24-1-1
除夜の鐘- レタス自由詩6*23-12-31
詩想56◯大晦日の夜に- ひだかた ...自由詩623-12-31

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32