すべてのおすすめ
土手の
草木が揺れている
熱い風が吹き
彼岸花はまだ咲かない

夏の後ろ背を追いやったはずの
秋が
今日一日、夏の再来に追いやられ
せめぎあい渦を巻く
木霊が
生来の不安と恐怖と孤 ....
二〇二一年十二月一日 「夜の大海の中で」


 ヤフオクで落札した、グレゴリイ・ベンフォードの『夜の大海の中で』が到着した。画像で見た表紙の傷は仕方ないけれど、本文はきれいだった。本体190円+ ....
躍動するこの魂は
年若くして老いた魂を後にし
悦楽に浸った青い春を
遥か飛び越え
美しさと残酷のセカイの深みへと
闇に包まれ入っていく

とおい、とおい
遠いよ
澄んで湧き出る泉の底 ....
美しい巻物をゆっくり
開くように
声の響きに
耳を澄ます

この肉身を揺らしながら
この肉身を溶かしながら

  *

ジョンレノンのロックンロール

ジョンの声が、魂が、直観 ....
ぽつりぽつりと
雨のふる
道の両側には
花が咲き
鮮やかなその色彩が
浮き立つように躍っいる
自転車で街道を過ぎる
女子高生の
肩口の黒髪が艶やかに揺れ

涼やかな空気に包まれて
 ....
さっきから
雨が降ったり止んだり
強風が吹いたり止んだり

台風の渦が東京に接近する

私は痛む両眼を指先で押さえる
この静謐な心を壊さぬよう
私は痛む両眼をそっと

クール宅急便 ....
わたしたちは歩く
可笑しなことはないのに
となりできみが時々ちいさく笑う
(なにか間違っている?)
でも訊くことなんかできない

わたしたちは黙って歩く
おおむねすべてのひとたちは
 ....
うすぐもり
ベランダから
なにを見ているんだろう



それとも

ひとだけに
不自由がはびこる

気づくと
いつ死んだかわからない
カタツムリの
はりつめたよ ....
降りていく
夜空の底へ
降りていく
瞼を閉じて
降りていく

やはらかなそこへ
そこなきそこへ
はらはらはらはら舞いながら
やさしいことのは散らしながら

降りていく
宇宙の底 ....
目をつむり
こころの
闇を見つめると
聞こえてくる
光もある



どこを見るともなく
宙を
ぼんやりと
見ている時がある
どこかのここで



宇宙が生まれてからずっ ....
何処にも行き着くことはなく
そっと明かりを灯すように
静かに確かに歩んでいる
過程にのみ意味が開き
繋ぐ意味に花が咲く
そんなひたむきな息継ぎを
ただただ静かに晒している

(目眩くよ ....
曲がった声の刺さった羽のなかで
切り分けられて爪をたてられたとき
本当に、本当に
どこか遠くに来たんだって思った

真っ直ぐなビルがあって
ひずんだ音を立てていた
夏の太陽がどこかに ....
剥き出されている

神経は逆立ち
熱風に鳥肌立つ
紅の樹木は激しく波打ち
瞳をくりくりと輝かせた
木登り少女は姿を消した

何にもない、何もない
意味は全て剥奪され
記号だけがひょ ....
人間は一人立つ余地があればいきてゆけるものだ
人間は愛するものをうしないつづけてつよくなれる

だれもふりむかない路地裏の暗闇のなかに人生があったり
戦場を迎える兵士は誰に誕生日を祝ってもらえ ....
二〇二〇年十三月一日 「学園紛争」


 ぼくは同志社大学の1980年度生だ。1980年度に入学したって話だけど、ぼくの大学一回生の後期の授業は、学園封鎖で潰れた。後期テストはレポート試験だった ....
私たちは同じ
深く澄み孤独
私たちは同じ
繋がり求め

燃えて、激しく燃えて

どうか、どうか 
この反転する闇と光のなか
共にたましいを燃やして
求め合う、繋がり合う
孤独に澄 ....
意識が躍動する朝に
子供たちが踊る

鮮やかに心臓が脈を打ち
光の街が浮き上がる

歓びに充ちた朝、
自分の存在の輪郭が
世界に溶け込み
深い深い息を繰り返す

わたしは生きるの ....
渦巻く銀河の奥に
静けさに包まれた孤独が
あるという

引き裂かれた傷を癒し
呻吟する日々を塗り替え
この世界を抱擁する
青く澄んだ孤独が
あるという

霊性が絶え間なく舞い
透 ....
 掠れた日差しに 傘をすぼめて
 貴女の唇にすわりたい
 悲しく 梅の花が路を塗る
 あさの雨の うその雨の
 やがて間遠な 瞼
夜に
道行く人の顔、白く浮き上がり
満月
独り独りの魂が、彷徨する
街道に沿って
ぽつぽつと点灯する黄色い灯り
追いかけて、追いかけて

刹那開かれる永遠に

そっと息継ぐ精霊を  ....
夏の
木陰に
光る

割れる



分かりあえなくて
当り前
あなたは私じゃないから
だからこそ
思いあいたい



{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがル ....
押し寄せる
下校放送響く
夕焼けの校庭

僕ら相撲をとっていた
円い線を砂に描き

中原くんは強かった
尾崎くんは弱かった

斜光が僕らを照らしていた
僕らの命は躍っていた

 ....
隠されたふるさとは
ひかりの森、燃える炎
私たちが還っていく
深い深い大海原

永久なる循環に身を任せ
宇宙が巨きなくしゃみする
覚醒する意識に
一瞬が泡立ち
永遠が開ける

熱風吹く青の下、
日傘をさした人々がいく

歓びに充ちて
凝視する
世界は光
永遠の戯れ
赤く燃える残照の地平に
片眼の巨人が座る
表層を掠めていく孤独
深まる陶酔の眼差し
彼は聴き入る
遠い故郷の残響を

わたしは ひとり ここにいる

隠された故郷の残響を聴きながら
 ....
部屋にいる
それだけで逃げた気分になるのは
わたしが臆病者だから

誰の気分も害さずに
自分の気分だけ害して
天井を見つめる

自惚れに気づくのが
遅すぎたのはわかってる

世界 ....
宙空の先のビー玉の喧騒
夢はわちゃわちゃ過ぎていき
白雲もくもく青空に湧く 

夏の街には太陽燦々
老婆と少女が手を繋ぎ
踊り廻るよ、廻り躍る

死の標的を撃ち抜いて
生の覚醒に眩め ....
ここではないどこかで夜が終了しました。
子どもは朝を舐めてひとくち辛いといえば、
昼にはボールを蹴ってロケットだロケットだ、と
こぞって夜の空をゆびさしている。

サンドロケット、ぼくらは命 ....
渦巻くような痛みのなか
見上げた空はただ
青かった
渦巻くような祈りのなか
見上げた空はただ
無関心だった

夏に
黄昏ゆく世界は
息を呑むほど美しく
わたしという存在が溶解し
 ....
二〇二〇年十二月一日 「年間SF傑作選7」


 きょうから、寝るまえの読書は、『年間SF傑作選7』の再読である。これは4作ほど憶えていた。バラード、ラファティ、ボブ・ショウ、バロウズの作品だっ ....
ちぇりこ。さんの自由詩おすすめリスト(951)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の後ろ背を蹴る- ひだかた ...自由詩3*22-9-26
詩の日めくり_二〇二一年十二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩13*22-9-26
魂のプロセス- ひだかた ...自由詩422-9-25
ジョンレノンのロックンロール・_「おまえにオレをつかまえるこ ...- ひだかた ...自由詩4*22-9-24
新しい朝- ひだかた ...自由詩422-9-23
戦う必要はない、ただ光を眼差し- ひだかた ...自由詩422-9-20
羊雲- 自由詩18*22-9-11
薄い殻- 自由詩12*22-9-9
むおん_ちんもく_むげん_むてい- ひだかた ...自由詩5*22-7-6
※五行歌_五首「命にありがとうさま」- こしごえ自由詩2*22-7-6
永遠- ひだかた ...自由詩6*22-7-5
知らない国の大きな太鼓- 竜門勇気自由詩2*22-7-5
荒野(改訂)- ひだかた ...自由詩4*22-7-4
猫の世話をするきみに- マークア ...自由詩722-7-4
詩の日めくり_二〇二〇年十三月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩15*22-7-4
どうか、どうか- ひだかた ...自由詩322-7-3
光の街- ひだかた ...自由詩622-7-3
青い孤独- ひだかた ...自由詩3*22-7-2
唇と瞼- 草野春心自由詩422-7-2
精霊の夜- ひだかた ...自由詩8*22-7-1
※五行歌_二首「思いあいたい」- こしごえ自由詩3*22-7-1
校庭- ひだかた ...自由詩822-7-1
くしゃみ- ひだかた ...自由詩5*22-6-30
世界- ひだかた ...自由詩7*22-6-30
王国- ひだかた ...自由詩4*22-6-29
部屋- TwoRivers自由詩7*22-6-28
夏空(改訂)- ひだかた ...自由詩8*22-6-28
夜が終了するまえに- よるもと自由詩222-6-28
OPEN__THE__FLOODGATES_- ひだかた ...自由詩4*22-6-27
詩の日めくり_二〇二〇年十二月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩16*22-6-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32