すべてのおすすめ
倦怠感に抵抗しながら
洗い物を片付けて飯を炊く
部屋に戻って昼間に買っておいた
モナカアイスをかじる
クリスマスケーキのかわりに
マイアミバイスのサントラを
聴きながら詩作の為に
パ ....
隣家の灯、点り
遥か彼方に
遠い遠い
郷愁の火
開かれた聖書に
漆黒の闇、
太陽は輝き生きて
爆発し続ける光、光
私たちは何処へ向かっているのか?
私たちは何処へ還っていくの ....
艶めき照り輝く
黒髪、
街角に立つ少女の
光溢れる朝の美しさ、
わたしの意識、限りなく開き
街に少女に世界に浸透し
しずかな至福に出逢う、
この瞬間、瞬間の 光景
時間 ....
押し切ったな、
深みへ
もっともっと
激し狂い、
剥き出し、
クソッタレガ!
「限りない喜びは遥か遠く
前に進むだけで精一杯」*1
青い海原揺れ動き
ふるふる震え
....
雲ながれ
雲うごく
次々と次々と
雲、生きて
意志持ち
水の青
その透明、
背景に
不動
不思議な
不可思議な
感触、残り
眺めるわたし、
からっぽ
カ ....
○「冬至」
冬至に大雪降る
春遠のく
○「センサーをやられる」
年を取るとセンサーをやられるので
暑さ寒さがわからなくなる
それで
風邪を引いたり熱中症になったりする
○「利害 ....
夜通し
狭くて暗い
空飛ぶ輸送機に乗って
発着場まで
みんな順番待ち
大人しくして黙って
雪の降る静かな朝に
古い鞄に必要なものだけ入れて
お弁当は少し
おやつは沢山
あげたい ....
わたしは敗者、
永遠に待ち続ける
この荒れ狂い何処か冷めた夜、
かっぱえびせん、カレーせんべい
痛む肉身、剥き出し大気に曝し
わたしは敗者、
最初っからのLoser*
旅立つ ....
足おと いらない
蛇だもの
瞬きも いらない
貝だもの
鉄砲 わるくない
ゆめは 急にくるしむ
鳩だもの
目ざめて気づく 一瞬は
空がひろがり どことなく狂ってた
声もそ ....
あらわれる
逸脱した時の流れ、
溢れ返る言葉の海、
イメージはイメージを呼び
開ける新たな地平に
垂直に立ち上がる人、人、人
それぞれの哀しみ抱え天を仰ぎ
越える、超える
肉を ....
かったるい夜道の翌朝
なぜだか僕は
丘へ上った
寝っ転がった目に映る
冗談みたいな空の海を
ぽつねんと独り泳ぐ雲
僕と目が合った
母ちゃんの作る
貧乏な焼きそばが好きだった
ソース色の麺にまぶした
深緑のアオサと、
麺にちょこっとだけ乗った
紅い千切りの生姜も
それはそれは綺麗だった
豚肉じゃなく、
海老でも、
....
あたたかなひろがり
かくとくする
とうめいなひろがり
つかみとる
うろこのおばけ
あそびながら
ながれるくもにのり
まっさおなさけめ
あけてあいして
ふっととびこみ
まっさかさまに ....
あさっての次はしあさって
その次はやのあさって
と言うのだそうだ
その話を聞いたときわたしは
山明後日
と聞き間違えてしまった
なんて素敵な言葉だろう
今日を越え明日を越えたその向こうに ....
○「肉牛」
散歩の途中農家の飼っている子牛2頭にいつも会う
人間に食われる運命とも知らず
いつもつぶらなひとみで僕を見つめる
人間がおいしく食べるために
大事に育てていると思えば
複雑な気 ....
さてもさても
今宵も意味のないものを書いたか
と自問してみると
どこかから
そんなことはないよ
と聞こえてくる
耳鳴りだろうか
そうかそうか
捨て置け捨て置け
思いながらも
....
ちっちゃいな
ちっちゃいね
小さな子供たち、
姉妹
手を繋いで
コンビニのATMの前に
お金引き出す母親を待ち
キョロキョロしながら
立っている
マシンがコーヒーを抽出する間 ....
こころは 星 なのだ
時を遣い おのずとひかる
ひとつひとつ あちらこちら
読みきれないくらい とおい
真空にくるまれ
凍えまいと
焚べる うちがわの火
それも ずっと離れてみた ....
風に揺れるさとうきび畑 水牛は浅瀬をわたり
メカニックの少女が額の汗をぬぐいながら
空を見あげるまなざし
水平線のあわいに浮かんでしずむ
そこは時間 ....
雪は降りしきり
いつまでも降りしきり
ずいぶん前に閉鎖された
スキー場跡地を埋め尽くし
山おろしの風がすべてを吹き飛ばして
白銀より他の色彩を 世界から奪っていく
まるで
光の ....
しゃぼん 君の中に
虹をうむ 誰かが透明よ
かおる緑 泡が見つめあう
張りを 失わないで
弾けて 色あざ
君と想う しゃぼん
まき戻さないまま
触れるだけ 割れてしまうなら
....
病んだ肉身に訪れる
この一日の夜、
燃え尽き
色褪せ哀し
千の耳鳴り
星月夜、
向かいの家は
灯り、橙
白々渦巻く
時に、何想う
イルカのように泳げたら
ボウイの声歌う、 ....
朝に歩き進む街の道、
東京は今日も青に包まれ
眉間に皺寄せ、歩き過ぎる人
落ち窪んだ目をギョロつかせ、歩き過ぎる人
目を細め忙しく、歩き過ぎる人
突然、目が合った
澄んだ瞳が僕 ....
バラージ
私たちの星では
故郷 を意味する たいせつなことば
私たちは眠る 仮の棲み処であった
バラージの砂漠の下に
私たちの アントラーの庇護のもとで
移民船の故障と不時 ....
そのキリエル人は目醒めた。棲み処である次元の断層から彼の惑星を覗く。
邪神は斃れ時代は過ぎていった。ゲームの終焉? ――そんなことは無い。
二足歩行の躰を想起し思念だけの存在からキリエロイドに ....
○「お正月」
お正月が近づくと僕には今でも
「お正月」の歌が聞こえてくる
「もういくつ寝るとお正月」と歌いながら
お正月が近づくのをわくわくしながら待った
子どものころが思い出される
....
海の記憶
星の記憶
ネットワーク
の記憶
高度に情報処理された電子
大気と排気と
死者はどこにいった
風がうたっている
もう頑張る必要ないよ
今日から私達要らない子
テスト ....
二〇二二年十一月一日 「夢」
お金を盗まれる夢を見た。
二〇二二年十一月二日 「夢」
また盗まれる夢を見た。こんどは靴だ。修学旅行先でだ。ぼくは高校生だった。
....
あなたは いなかった
夕ぐれに いなかった
いつもの 待ち合わせの
影は幻を ゆっくりと曳き
わたしは 影と影をくまなく探した
あなたは いなかった
人ごみに いなかった
わたしは ....
味覚、湧き溢れる土星に
熱、滾り流れ
原初の宇宙を思考し遡る、
己、病に相貌窶れながら
未知の音色 無限に広がる、
静かさ夜底に
日々営み努め待つ、貴女の示唆
....
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