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ちからなく たちつくす
たちつくすと きになる
きになると えだわかれ
えだには はが のぞむ
はっぱは かぜをうける
いきたいのか ちぎれても
いきたくないのか くちても
ねが ....
覚えている 山の色、海の匂い
夕焼けの中、一緒に遊ぶ隣の家のお兄ちゃん
記憶は遥か遠く、遥か遠くに居て 瞬間に迫りくる
過去は止まり、描写は言葉を忘却している
感情の色を失くし、刻む脳裏の ....
いつのまにか森は黄に染まり
陽射しに浸され黄金いろ
黄金に小刻みに揺れ輝く
空気が違う、匂いが違う
落ち葉と迫る冬のコンチェルト
秋と冬が衝突し合い絡み合い
発光しながら溶解する
静 ....
延々と吸収できると
思い込めるうちは
若さを自覚しなくても
若さを体現していける少年。
永遠に吸収できないと
気づき始めてからは
限界が明確になくても
限界の尊さを実感し ....
ニュースに続いては経済ナウです
最近「遠慮交際」と言われる
新たな交際が広がっています
これは、誰かとの交際を求めて
お金を支払うのではなく
誰かと交際したくなくて
お金を支払うというもの ....
とても食えないから
詩人の食事は貧しくて
目玉焼きと納豆が精々のところ
まてまて!
立ち食いの天玉そばを思い出せ
松家の朝定食でもいい
そこに天国があるのだから
貧くともプライドを忘 ....
てのひらに
転がる大粒のガーネット
それは血の色
珠玉は明日を占いながら
許された種族はボヘミアに彷徨うジプシーだけだった
インスピレーション
暗い森の声がする
夜の帳な ....
ヤモリの張り付いた電信柱が
オレンジ色の灯りをともし
夜の歌を静かに歌っている
夜の秒針を刻んでゆく
ぼくは落ち着けないでいた
あの中華そば屋までの果てしない
道のりは
とても遠くて ....
夕暮れがやって来る頃決まって私の腕に止まる君
ねぐらへ帰る途中なのだろう
一羽であることもあるし
友達を連れてにぎやかにさえずることもある
いやもしかしたらきょうだいだったのかもしれない
あ ....
永遠の 青薔薇への妄想は
尽きぬけれども
生身の姿と 写真や動画が違うのは
仕方のないお話だけれども
やはり 蛍のラジウム光のような色合いと
実際見た時の LED光のよう ....
雪のような歌がある
静かにふってきて
いつのまにか景色を一変する
真新しい一面の白紙を前に
こころ躍らせる者
昨日を忘れてしまい
ペンのように立ち尽くす者
雪のような歌がある
....
また道路に死体がありました
カラスが群がっていました
車たちは知らん顔で通り過ぎるのです
また道路に死体がありました
いつ死んだのかもわかりません
私はみなかった
なんの死体なのか ....
五円玉と五十円玉
出来のいい兄弟みたいに
二つ揃って穴のある
可愛らしい小銭の
五円玉と五十円玉
どっちが兄ちゃんだろうね
そりゃぁ、五十円玉が兄様だろね
五十円玉一つでいい ....
夕陽は波の音を残して
海と空の混沌に溶けていく
松の梢から昼の光が消えると
ぼくの中で映像がうずきはじめる
時を忘れて遊んでいたぼくらに
夕餉を告げる母の声がとどくとき
一日 ....
純白の天使が私の窓辺に降りてきた。
机上の真紅の薔薇を香りもすべて真っ白に染めてしまう。
ここにいてもいいんだよ。
迷う私を優しく光の当たる所へと誘ってくれる。
夜空には眩し ....
高原の爽やかな風が私を撫ぜる。
あなたと過ごしたあの夏は過ぎ去った時の上に浮かんでいる。
ぽーん、ぽーん。
冬が来たのだ。
定宿に置いてきた古皮の手帳にはあの頃の私の言葉が並 ....
ぼくは幼い頃から
歌が好きで
昔はボーイソプラノだった
いまはテノールの高音域なのです
ぼくの声は特殊らしい
子供のような
女性のような
その姿はカミソリのようだと言われる
....
疲れた人の家
には
疲れた人がやってきます
ある人は
人との関わりに
ある人は
競争に
ある人は
愛することに
心を修復するために
疲れた人はやってきます
人から離れ ....
あの虹は君に向かって架かっているのだろう
消えないうちにクルマを飛ばせば逢えるのかもしれないな
幸せの音がたぶん鳴っているんだろう
庭には綺麗な花が咲いてコドモが唄ってるんだろう
とき ....
天体球技に魅了されて
果てしない喜びと乱舞に満ちてゆく
青や赤や白や黒の星々のゲームは留まることなく
終わらない試合を続けている
ぼくの歓声はまるで黄色く変色しながら
球体の行く先を ....
お金をたくさん持っていたら
幸せになれるらしい
欲しい物は何でも手に入り
苦労や不幸にはならないと言う
私はお金はないけれど
欲しい物は何でも手に入らないし
苦労はしてるけど不幸じゃない
....
何者かはわからない
狐のお面を着けた
誰かが
ぼくをじっとみつめていた
紅い鳥居の陰から
何かを呟いている
よく聞こえないので
誰なの? と
聞いてみると
ぼくだよ
と応える
....
三角が重なりあって
巨大な円になる
深海に夢をみるアンモナイトたちは
そろってそんな夢をみていた
彼らの正体は遠い宇宙からやって来た
謎の生命体だったのだ
その生態は人々の背中に宿り
....
むすう 雨のひとみ むすう
ひとみ むすう 雨のひとみ
カラダジュウ盗ミダシ
セカイジュウ目隠シ 死 テイル
そらしろに朱鷺は繋がれ
止めどなく開き未知は流出 {ルビ視=シ} て
縫い付 ....
化石の森に彷徨いながら
ぼくはなにを思ったのだろう
いい加減な雑物を背負いながら
純粋は消されていった
出血の止まらない左腕は
包帯で巻かれ
医者をさがしていた
何処まで歩いてみるけ ....
とびっきりの笑顔ひとつください
おいくらでしょうか?
こころの痛みを鎮めるお薬ひとつください
どこかにありますか?
曇りのない青空のもと
もうお気に入りの傘も要らないと
言ってくれ ....
昨日も
今日も
明日も
水の色を眺めている
優しい
優しい
水の色
地球に生まれたことを感謝する刹那に
ぼくは水の色をチェックする
それがぼくに与えられた使命だから
....
最近見る花は
山茶花と残菊くらいしかない
少し寂しくなっている
梅の花までは遥かに遠い
でも 多分今年の冬には
雪の花を眺められるだろう
季節の移ろいの美しさは変わることなく
....
人に国籍はどこですかと問われれば
宇宙人と応えるしかない
前世にはどの星に生まれたのはわからないし
来世もどの星に生まれるのかもわからない
民族とか宗教の境界線は
ぼくの中で消化されてい ....
真白になった
彼女の肌の小川に流れる純粋
くるくるまわった
私には得ることのない美しさ
美しさって
死を内包しているような
気がする
可愛さに絶望
美しさに絶望
比較的後者の方が ....
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