すべてのおすすめ
喚き立てる音を無視して
救急車が行く
ああ、あの車に乗りたい
ああ、同じようになりたい
私とあなたの同じ生活は
破綻した
同じようになりたい
あなたと同じようになりたい
....
空に向かって伸びてる道を
僕は一所懸命歩いていた。
歩いて歩いて歩いて歩いた
いつか空に着くもの
と信じて。
歩いて歩いて歩いて歩いたが
空は全然近よってこない。
そればかりか
空 ....
終わったと思っていたことが
何度でも返ってくる
時代がふいに変わっていって
時間切れのベルが鳴ったから
時の中に置き去りにして
綺麗な空に吸い込まれた
終わったと思っていたことが
何 ....
誰かのことなんて
話したくない。
例えば、
好きな本。
好きな映画。
好きな音楽。
好きな景色。
そんな話をしたい。
間に、優しい時間が流れている。
....
しあわせという
文字は書けるけどわからない
わからないから
ほしい
つくりたい あげたい
みんなそうだろう
と願う
わたしの手は
今日なにかをつくるだろうか
ふいに背中を ....
あなたが好きだったものを食べるとき
こけた頬の凹凸と
「水が飲みたい。水が飲みたい。」と
湯飲みを差し出した事を思い出します。
「いただきます。」と手を合わせ
皿の上のも ....
父の額に手を置いて
硬く冷たい頬をなでながら
最後の言葉を贈る。
「ありがとう、お父ちゃん。ありがとう。。。
次もまた、お父ちゃんの子供に生まれたいなあ・・・・。」
風に ....
去っていく人よ
あなたの最後のまなざしは誰に向けられていたのか
私への教育の際いつも注がれていたそのまなざしは
それは私を突き抜け、あなたの家族も突き抜け
誰にも捕捉されない自由な原っ ....
風が吹く
風が通る
風が鳴る
風を呼ぶ
夏の日に 風を感じる
待ち遠しい あなたの言葉と 風の音
風に乗り
風に跨り
いつまでも 風の言葉を 待ちつづ ....
こどものころの道
それはまだ土を固めたようなのが多かった
そんな道がまだ残っていただけなのかも知れない
そんな道にあった水たまりが映していた空はきれいだった
青くて水色で白くて ....
ある日の夕暮れ
一歩、一歩と前へ向かう
後ろ向きな気持ちを抱えながらも
得るものはあるはずだと信じて
大きくはない一歩を踏み出す
影が背中をついてくる
君にすがり付きたいようなそんな気 ....
争いほど醜いものはない
平和ほど恐ろしいものはない
血を十九年垂れ流して
肌という肌から血を吹き出して
信じられるだろうか
俺は毎日死ぬような思いで
血を吹き出して倒れている
大袈裟か
お前らに耐えられるのか
俺は文字通り毎日大量の血を流 ....
溺れている
心しおれている
腐れ落ちた視界
遊びのなくなった頭の中
キシキシの頭の中
窓に見る古びた老人の顔
私の鏡に不健康な女の顔
吐き捨てられたつぶやき
昔の人 しな ....
うなずいてはみたもののぬるい秋桜ぬるい秋桜
こころだけがタイムマシン
ひとそれぞれに曳かれている
過去という車道
ひとは過去しか書き換えられない
こころだけがタイムマシン
頭痛で昼遅く家を出た
下校の小学 ....
わからないという名の猫を
飼うことにした
どうしてそんな名をつけたのか
さあ、どうだか
神様だってわからない
テレビを見ながら政局に毒づくと
その猫がにゃあと鳴く
娘に大事なことを言い聞 ....
七月のある日 兄は ぼくを呼んだ
風通しの良い部屋に一人伏せていた兄は
「今度は帰れないかも知れない」という
「弱気なことを…」
ぼくはそう言ったきり次の言葉が出ない
幼少時父も母も病で ....
ほんとうに神様は
誰かだけに罰を与えたり
誰かだけに祝福を授けたりするのかな
真っさらな清い心の流れにしか住めないのかな
真っ黒に濁ったヘドロの川を
諦めないで掃除している
も ....
翻弄されたくないのです。
嵐の夜に
波に飲み込まれた流木は
人の様相を呈していました
唯一の導きである昴さえ
雲に隠れて
あの日花の種は暗く
水底に沈み込み
死んだのでした
溺れ ....
手が失ってもあなたを求めるだろう
足が失ってもあなたを求めるだろう
体が目が口が頭が失ってもあなたを求めるだろう
心があなたを求めてるから
心からあなたを求めてるから
僕が失ってもあなたを求 ....
いつの間にか
胸の辺りの歯車が
狂ってしまって
ドキドキが止まらないです
大きくなった歯車は
大きな鼓動を生んで
私の身体を固くする
顔も赤くなって
恥ずかしくて
ま ....
ひとは、これほど醜いのか
愛は、これほど弱いのか
ただ祈るしかないのか
※2005.7.7 ロンドン同時爆破事件の日によんだ詩
今、一度
山を登り汗をかき
服を脱ぐ
上半身裸で
身体から湯気が出る
冷たい風が
木々を揺らし
光がまばたき
葉脈の枯れ葉が
ひらひらひんやりと
肌に沁みこみ
私は透き通る
葉脈のよう ....
年に1回
胃の検査の朝
白いバリウムを飲むために
断食をすることで
食べること大切さを知る
冬の蛹が、
春になると、
蝶になって夏に舞う。
心のなかは、
なにもなくなって
風が吹き抜ける。
それでも白いワンピースは
新たなる期待を孕む
生まれては ....
露天風呂に冬と押し込められている
シロいのとクロいのをかっている
シロはなんもかんがえてないから
わたしもなんもかんがえずにすむ
ただかわいくてにこにこだく
クロはいつもいろいろかんがえている
わたしはクロのむねをさ ....
一面の雪の朝
私は
兄とかまくらを作る
田んぼ中の
雪を集めて
できました
私たちの秘密基地
しゃがんで入れば十分余裕
通学路からも
はっきり見える
不格好な雪の家
それ ....
一対一の戦いだ
息子と僕の戦いだ
今日は二人で過ごすのだ
ごはんもお風呂も二人きり
心配しないで大丈夫
僕になんでも任せなさい!
そうやって送りだしてから
作ってくれた離乳食を食べさ ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18