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心も体もボロボロになったら
遠慮なく命ごと私を棄ててね神様
なんて出鱈目鱈目の嘘ぱち
私が全然潔くないのはいつものこと
お生憎様、気丈でもないの
私は弱くてみっともないわ
人はボロ ....
7月
銀と銅が錆び付いた海
夜の埠頭は鉛の影をちらつかし、張りつめられた石板に重奏が刻まれる
圧力で押しつぶした風/
/蒸れを嫌う羽虫
ヘッドライトの灯りが波を照らす/閉じた垂直窓
....
貴方の唄は届かないな
霞み、見つめる今日の声、
赤く灯るは昼の裏。
塗り広げられた問いの中には
若く沈んだ夢の滓。
数え歌、懐かしむなら
笑顔ひとつで壊そうや。
芯だけ残した林檎 ....
純粋遊離線の導くままに
此の世の座標上から二人して逃亡しよう
巨きな万華鏡の中にしつらえられた
夏迷宮へと入り込んで
光る樹々と湖や
虹色の長い夕映えや
大粒の星座の中で
思うさま誰から ....
<カレンダ・メッセージ>
十一か月前に
落書きしたのは
十二月のカレンダの裏へ
何と書いたか
思い出せずに
痛痒の中で
きみと過ごす一年の終わり。
....
争いはなくならない
ラブ・イズ・デッド
ぼくたちはやりきれない
悲しくてやりきれない
第三の視点を持とう
悲しくてしかたないから
第三極に憧れよう
知らない世界が待っている
何だって新 ....
まんまるのお月様に手を伸ばして
掴めるはずよ ほらもう少しよ
散らばった星を払って退けて
目を輝かせて 持って
時間は有限 心は無限
そんな時が好きだった
空も ....
{引用=明滅の海のきらめきしろきゆめ}
なみまにただよう千のきらめき千の破片
いちまいいちまいのかけらがきみを映す銀のおも
そのするどい万の切っ尖にぼくの皮膚はちぢんでいるのに
ぼくはも ....
幸せ壊れたイソギンチャク
やがて夕闇は
音もなく
グラスの底に流れこみ
溢れ
私の手首をつたい肘から
滴り落ちて
螺旋階段の手摺りを濡らし
滑り落ち
白い
石畳を徐々に浸食しながら坂道をゆっくりと
流れ
....
片羽の鳥が燃えながら
旧い炎をついばんでいる
公園であり庭であり墓である場所に
両手に剣をかかげた子が立っていて
両目を閉じたまま鳥を見ている
....
フローリングに寝てるはずなのに
沈む感覚ありません?
砂浜にきちんと立っているはずなのに
足を取られる感覚ありません?
誰か私を引きずろうとしてません?
水と油みたいに混 ....
繰り返される
ABC
駆逐される
あいうえお
抹消された
123
下らない
何が?
価値が無い
何故?
意味不明
どうして?
無数の笑顔
または、
無心
ささやか ....
白い机の上が世界の終(つい)となりまして、
茶封筒の破れた端を触りながら月が沈みました。
あと数時間。
壁に貼ったあなたの継ぎ接ぎは接着力の低下で
堕ちていきます。
....
(数字が壊れている)
夏で、いつもより心臓がゆっくりうごいている。
わたしたちは逃げてきた、盗んだものをぜんぶ
忘れるために。おもいのほか空気はおもたくて、
指が濁ってる。天井を塗る途 ....
私は歩き出した
そう思えば
止まっている
歩いた
止まった
繰り返す
虚空の螺旋
上へ行くのか
下に行くのか
回転する
呂律が回らない
臚列が回る、消える無くなる
よしてやれと ....
{引用=───何か知らない巨きな鳥が
かすかにごろごろ鳴いてゐる
「旅程幻想」}
.
幸せであることが幸せだろうか
幸せになることが幸せだろうか
不幸である ....
大きな月の日
ベランダの貴方
影が出来て
すぅーっと消えたら
涙が止まらなかった
消えそうな手
繋いで握れなくて
切り刻んでやろうかと
でもあなたが止めたからやめたよ
....
明日で世界が終わるから
学校や職場には
もう行かなくていいよ
明日で世界が終わるから
貯金や節約なんかは
もうしなくてもいいよ
明日やろうと思っていたことは
今日やったほうがいい ....
いつだったか
お父さんと歩いた砂漠の谷は
どれくらい深くて、どれくらい広かったか
お父さんは、
よるは寒くなるからな、と
谷は水が走ってくるからな、を
ただ繰り返して
私は谷の底 ....
公園に立つ街灯は まるで誘蛾灯みたい
小さな羽虫がぐるぐると たくさんたくさん集まって
そこは暖かいのかな そこは寂しくないのかな
しけった煙草に火をつけて あの娘の事を思ってみたり
ゆるり、騙るのは手垢のついた
殴り書きの思い出で
なにかをしながら
ふわふわと
溶けていくのを
見守っています。
到底感じられないなんて
遠い日の花の香り。
間違ったまま
過 ....
もうずいぶんと泣いてないような気がするけれど、私は幸せなのだろうか。
いつでも満たされない気持ちと不安を抱え、
ずっと息を潜め、静かに静かに暮らしているけれど、私は幸せなのだろうか。
わかんない ....
ねむる ねむる
水槽のなか
金魚のウロコを夢にみながら
ねむる ねむる
私のなかに誰かが水をはっている
気化熱の実験ですか?
夢のなか 夢のなか
....
それ以上近付かないで。
きっと抱きしめてしまう。
ずっと暗い中生きてきたからこその
解放された気分はどうですか
光はさぞかし眩しいでしょう
誰かの体温に触れれば離れられない
健やかに息のできるこの世界
でも、でも
....
夜毎訪れるセピア色の光景にふと吐息を漏らす。
奪われてゆく時間の中では全ての音色が透明だ。
物語は夢と現の境を行き来して
真夜中の扉をけたたましくノックする。
頭の中から幾つ ....
やわらかな祭壇から羽搏く宝石函
銀のスウィートピーが窓辺で揺れる
炎と氷の繊細なレースを身に纏い
水平と垂直との幸福なダンス
ダイアモンドの心臓の生きいきとした旋回
ピアノの鍵盤は記憶と予感 ....
心をギュと絞る様な
そこまでの付き合いは
ない
互いを刺し貫く
そんな鋭い出会いも
ない
皆自分の貝殻に閉じこもり
僅かに触角を触れ合わすだけ
殴り合う事も
罵り合う ....
1.モノレールを走らす柱の真下で手をの
ばしたハズだ。明日は今日よりマシだって
話だったけど…?
2.宇宙が橋の端から端で夜景と固形の時
計を燃やしてしまってあたしの足はヤケド。
夜 ....
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