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僕はいつも余所見をしていた
視線の先には他人がいる
それは
嫉妬、恐怖、潮流に乗る時の合図
そのどれもが、自ら発したものではない
普遍的なものを意識した時に、現れる巨大な影
そのどれもが、 ....
私、他人が好き
いつも、知らぬうちに近づいてきて
指を摘んでそっとひと言、
ご機嫌いかが?
これであなたに会うのは最後だろう、
と悲しい言葉も浮かびます
そんな事を考えて、一瞬で蒸 ....
青かったり黒っぽかったりするドロップス
青い青い、そら、そら
黒い冒涜、スペースキャンディ
熱気球のような慌ただしさで伸び溶けた
都会の雲。雨が降り注ぐとそこにはアスファルトの溶け残りが
混 ....
我々は遣って来た
静かに踊る草木
仄かに香る蜜
ジャングルから遣って来たのだ。
転がる砂石から、森の王者まで、
横たわる樹木を避け、
動物達の営みはすべからく道から外れ、
初めからこ ....
はなしても はなしても
もどしても
つきかえしても
それは、三回
魔の三角
いずれはおなじ
いずれもおなじ
そのうち戻ってくるだろう
彼の展望する目は
冬の冷たさを湛えて
消えかけた露を凍らせ
透明にさえ厳しさを魅せ
凍り付く世界
アカハラの鳴き声に換えて
あの地平は
過去の誰かが居た
今は誰も居ない
誰かが見た景色は、価値が無かった?
しかし今の誰もが
見たのか?
見えたのか?
見えなかったの?
見えるのを待つのか
これから見に行 ....
今日会ったあなた
明日出会うきみ
杉並木に
摩天楼
打ち出でた声
土産物のこづち
不思議のちから
少しだけアリス
等間隔の石
不始末な螺旋
ロングバケーション
....
見とれていた風の色が変わり
大きく揺れる大気
陰は葉の間をかすめて活きている
組まれた枝は立体を崩すなと囁き
丸めた幹のテレスコープ
尾根を鳥瞰したとき
落ちるような光
しかし天 ....
打ち上げられた空
それでも雲になりたがる
自由自在でしょう?
空の箱
のりしろにはさまれて
閉じたの?
それとも
開いたか
放て火の玉
散れ火の粉
飛ばせ初の香
聞け終の声
あなたの欲しいものを取り出して
何度でも
私は歩き出した
そう思えば
止まっている
歩いた
止まった
繰り返す
虚空の螺旋
上へ行くのか
下に行くのか
回転する
呂律が回らない
臚列が回る、消える無くなる
よしてやれと ....
いつだったか
お父さんと歩いた砂漠の谷は
どれくらい深くて、どれくらい広かったか
お父さんは、
よるは寒くなるからな、と
谷は水が走ってくるからな、を
ただ繰り返して
私は谷の底 ....
僕の椅子に知らない子が座っている
白いワンピース
コントラストに擬態して
あぁ、もう、
高いのだから気をつけて
構わず回る君
くるくると
いつの間に紅い服
行く先はここだ
男が寄越す手紙は
宛名が無い
遠き地への旅路
捧げよう
集めよう
焦がれよう
時を待とう
われら、わが心は
全て彼の王のために、
統べる彼の王のために、
時は経ち、日は暮れ、月はおろか、闇も消え去る
青と緑が混ざり、奇妙な呪術 ....
留まらない
停めない
滞りない
止めどなく
流れ行く粒に
何か見立てが欲しいかと聞き
くだらないから止せと遮られ
消え行く君に
消えない体に
本当に仕様がない私に